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3 魔法学校の聖人候補
419 夏休みの小旅行 シラン村
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419
さすがに勉強漬けのまま新学期になってしまうのは悲しいので、小旅行のつもりで夏休みの間に、いろいろと気になっている場所を見て回ることにした。
まずはこっそりシラン村へ戻る。
実のところ、シラン村の家には雑貨店の雑務もあるし、大好きなマイ魔石温泉もあるので、ちょくちょく戻ってはいるのだが、家の外に出ることはなく戻っている。
(私はまだ旅に出ていることになっているしね)
状況についてはセーヤとソーヤが報告してくれていることもあり、私が突然戻るとどういう騒ぎになるか、もうだいたい想像がつくので《迷彩魔法》を駆使しながらの隠密視察をしてみることにした。
セーヤとソーヤには雑貨店の管理をお願いしているし〝メイロード・ソース〟についても村の事務局から随時報告書が上がってくるので、おおよその状況はわかっているが、自分の目で確認することも大事だと思う。
私は姿を消したまま、店のすぐ前にある村の広場に行き、告知の時のために設けられている高い台の上に登ってみた。
そこから見渡してみると、村の発展は目に見えて伝わってきた。住宅の数も増え、商店や工房も増え、人通りも多く、街の中心部はとても活気にあふれていた。清潔さも保たれていて、道路整備も相変わらず完璧なところを見ると、財政的な問題も特にないようだ。制服の子供たちも元気に走り回っている。
この制服は今も私からのプレゼントとして毎年きちんと届けているのだが、注文数が増えているところを見ると、学校の方も順調に子供達を受け入れているようだ。
そうそう、シラン村警備隊隊長のレストン・カラックさんにもようやく春がやってきたらしい。お相手は新しく警備隊に入ってきたこの村出身の女性冒険者だそうで、喧嘩しながらも仲良くやっているそうだ。
(よかったね、カラックさん)
盗賊団を捕まえた収穫祭、それに私の誕生日パーティーをした日は、〝秋の収穫祭〟〝夏の聖女祭〟となって定着しているそうで、村の掲示板には〝夏の聖女祭〟の模擬店で集まった寄付金の使い道についての情報や〝秋の収穫祭〟に向けての準備日程が張り出されていた。
(うーん、私の誕生日は〝聖女祭〟になっちゃったのか。まぁ、私の名前が出ていないだけマシだよね)
外から、私の雑貨店を見てみると、こちらもかなりの盛況で、常にお客様が出入りしている。時間によっては入場制限が必要になることもあるそうだ。
この雑貨店は他の店の出店の妨げにならないよう〝規模を広げない〟という方針で気を使って営業しているが、それでも売り上げは毎年倍以上になるペースで増加している。〝メイロード・ソース〟発祥の店として、近隣の村や町からも買い物にわざわざやってくる、この村の観光名所化しているというのも大きいが、何よりリピーターが多いため、客は増えることはあっても減ることがないという状況が続いている。
従業員からの情報によると、私がアンテナショップとしてこの店を使っているため、そういった他にない珍しい惣菜や食材を求めて、どこで噂を聞いたのかわからないが、こっそり貴族の厨房関係者も来ているという。そういう人たちは、やたらと根掘り葉掘り質問してくる上、大量に購入しようとするため、すぐわかるそうだ。
ちなみに、今でも村人優先が店の基本方針なので、他の方へ迷惑がかかるような大量購入はご遠慮頂いているし、どんな相手でも毅然と対応するよう従業員には徹底してもらっている。
従業員といえば、現在の私の店では〝メイロードの雑貨店〟という名前はそのままだが、《無限回廊の扉》からの品出しをセーヤに任せている以外は、日々の仕事のほとんどを村の方にお願いしている。ここで働く皆さんは優秀でとても士気が高く頼れるので、本当に助かっている。
この〝士気が高い〟理由については、どうもうちが優良企業で社員を大切にしている、ということだけではないらしい。
なんでも、私が従業員の制服がわりに作ったお揃いのカフェ風のエプロンを着ることが、この村ではある種のステータスになっているそうだ。
どうも、私が私を祀った教会の設置を全力拒否してしまったせいで、この店が〝聖地〟化してしまっているようで、この店を利用したり働いたりすることが、村人たちにとっては教会へ行くようなものになっているらしい。
店を去らなければならなくなった従業員は、皆そのエプロンを買い取らせてくれというので、勤務最終日に名前を刺繍したエプロンを贈呈する卒業式のような行事も行われ、その式には見物人まであるという。
最近もひとりの追加募集に100人以上の応募があり、選考が大変だったそうだ。おかげで優秀な人たちがキビキビ働いてくれているので、とても助かっているが、私を崇めるような教会や施設を作らないでくれと懇願した影響がこんな形で出てくるとは思いもよらなかった。
なんとも気持ち的にこそばゆいことではあるが、地域密着型の雑貨店としては悪い影響ではないので、
(村の方々にはご愛顧頂いているようでなにより)
と思っておくことにする。
このような状況なので、先ほど言ったような大量買いを強引にしようとするような外様のお客様は、たとえ貴族をかさにきていようと権力をふりかざそうと、村人は誰ひとり怯まず従業員と客が一丸となって追い出してしまうらしい。
(強いなぁ、村の皆さん)
もちろん、基本的には何かトラブルがあればすぐセーヤもしくはソーヤが駆けつけるので、力比べになっても村人に怪我をさせるようなことにはならないし、ふたりは貴族対応にも慣れているのでおおごとになることはまずない。
私が消えたまま店に戻ってくると、そこではトラブルが起こっていた。
「この〝シュークリーム〟というもの、あるだけ全部買い取ろう。いくらだ!」
今、雑貨店のショーケースの前で、現在テスト販売中の新製品〝スワン・シュークリーム〟を3人の従者を連れた男性が買い占めようとしている。
(カスタードと生クリームのダブルクリームを使い、遊び心を出して白鳥のように見えるようシュー生地の首と頭をつけた新製品。バニラ・ビーンズがまだまだ貴重品のため、村でしか販売できないんだよね)
「お客様、申し訳ございません。こちらの商品は限定品でございまして、村の外から来られた方には人数分しかお売りできません」
従業員は、にこやかにピシッとお断りしている。
「バカなことをいうな。私たちはヘック伯爵家の者だぞ。村の人間と一緒にされては困る。すぐの用意するが良かろう」
「大変申し訳ございません。ですが、この店の方針は店主メイロード・マリスが決めたものでございます。たとえ皇族の方々であろうとも、優先されるのは、この村の方々なのでございます」
毅然として断り続ける従業員に、買い物に来ていた他の村人たちも、そうだそうだと声を揃える。
そこにセーヤが営業スマイルで登場。慇懃に礼をとって、真っ赤な顔で怒りを爆発させようとする男の耳元で囁く。
「店主であるメイロード・マリスは、サガン・サイデム様とご昵懇であるだけでなく、侯爵家そして皇族方ともお付き合いがございますが、皆さまお客様のようなご無理はおっしゃいませんよ。ここで狼藉を働かれれば、むしろご家名に傷をつけることになりましょうね」
「こ、皇族!!」
相変わらず、優雅で品のある態度を貫いたままセーヤは、3人分の〝スワン・シュークリーム〟を用意し、生物なので〝マジックバッグ〟に入れないのであれば、本日中にお召し上がりくださいとにこやかに告げた。
男はセーヤの言葉に赤くなっていた顔を今度は青くしながら、若干震える手で金を払い商品を従者に受け取らせると店を後にした。
そして従業員たちはあくまで丁寧な態度でそれを見送った後、何事もなかったかのように仕事に戻っていった。
〔さすが、素晴らしい接客でしたね、セーヤ〕
私の念話にソーヤはクスリと笑ってこう返してきた。
〔すべては、メイロードさまのご指示でございましょう。それに何ひとつ嘘もございませんし…… 。
ああいう方達は、恐れているものがはっきりしているのである意味扱いやすいお客様ですよ〕
士気の高い従業員と有能な妖精さんのタッグで運営されているこの店は、どうやら安泰のようだ。
店の外にある喫茶スペースで嬉しそうに〝シュークリーム〟を頬張る男の子とお母さんを見ながら、私はシラン村の視察を終えた。
さすがに勉強漬けのまま新学期になってしまうのは悲しいので、小旅行のつもりで夏休みの間に、いろいろと気になっている場所を見て回ることにした。
まずはこっそりシラン村へ戻る。
実のところ、シラン村の家には雑貨店の雑務もあるし、大好きなマイ魔石温泉もあるので、ちょくちょく戻ってはいるのだが、家の外に出ることはなく戻っている。
(私はまだ旅に出ていることになっているしね)
状況についてはセーヤとソーヤが報告してくれていることもあり、私が突然戻るとどういう騒ぎになるか、もうだいたい想像がつくので《迷彩魔法》を駆使しながらの隠密視察をしてみることにした。
セーヤとソーヤには雑貨店の管理をお願いしているし〝メイロード・ソース〟についても村の事務局から随時報告書が上がってくるので、おおよその状況はわかっているが、自分の目で確認することも大事だと思う。
私は姿を消したまま、店のすぐ前にある村の広場に行き、告知の時のために設けられている高い台の上に登ってみた。
そこから見渡してみると、村の発展は目に見えて伝わってきた。住宅の数も増え、商店や工房も増え、人通りも多く、街の中心部はとても活気にあふれていた。清潔さも保たれていて、道路整備も相変わらず完璧なところを見ると、財政的な問題も特にないようだ。制服の子供たちも元気に走り回っている。
この制服は今も私からのプレゼントとして毎年きちんと届けているのだが、注文数が増えているところを見ると、学校の方も順調に子供達を受け入れているようだ。
そうそう、シラン村警備隊隊長のレストン・カラックさんにもようやく春がやってきたらしい。お相手は新しく警備隊に入ってきたこの村出身の女性冒険者だそうで、喧嘩しながらも仲良くやっているそうだ。
(よかったね、カラックさん)
盗賊団を捕まえた収穫祭、それに私の誕生日パーティーをした日は、〝秋の収穫祭〟〝夏の聖女祭〟となって定着しているそうで、村の掲示板には〝夏の聖女祭〟の模擬店で集まった寄付金の使い道についての情報や〝秋の収穫祭〟に向けての準備日程が張り出されていた。
(うーん、私の誕生日は〝聖女祭〟になっちゃったのか。まぁ、私の名前が出ていないだけマシだよね)
外から、私の雑貨店を見てみると、こちらもかなりの盛況で、常にお客様が出入りしている。時間によっては入場制限が必要になることもあるそうだ。
この雑貨店は他の店の出店の妨げにならないよう〝規模を広げない〟という方針で気を使って営業しているが、それでも売り上げは毎年倍以上になるペースで増加している。〝メイロード・ソース〟発祥の店として、近隣の村や町からも買い物にわざわざやってくる、この村の観光名所化しているというのも大きいが、何よりリピーターが多いため、客は増えることはあっても減ることがないという状況が続いている。
従業員からの情報によると、私がアンテナショップとしてこの店を使っているため、そういった他にない珍しい惣菜や食材を求めて、どこで噂を聞いたのかわからないが、こっそり貴族の厨房関係者も来ているという。そういう人たちは、やたらと根掘り葉掘り質問してくる上、大量に購入しようとするため、すぐわかるそうだ。
ちなみに、今でも村人優先が店の基本方針なので、他の方へ迷惑がかかるような大量購入はご遠慮頂いているし、どんな相手でも毅然と対応するよう従業員には徹底してもらっている。
従業員といえば、現在の私の店では〝メイロードの雑貨店〟という名前はそのままだが、《無限回廊の扉》からの品出しをセーヤに任せている以外は、日々の仕事のほとんどを村の方にお願いしている。ここで働く皆さんは優秀でとても士気が高く頼れるので、本当に助かっている。
この〝士気が高い〟理由については、どうもうちが優良企業で社員を大切にしている、ということだけではないらしい。
なんでも、私が従業員の制服がわりに作ったお揃いのカフェ風のエプロンを着ることが、この村ではある種のステータスになっているそうだ。
どうも、私が私を祀った教会の設置を全力拒否してしまったせいで、この店が〝聖地〟化してしまっているようで、この店を利用したり働いたりすることが、村人たちにとっては教会へ行くようなものになっているらしい。
店を去らなければならなくなった従業員は、皆そのエプロンを買い取らせてくれというので、勤務最終日に名前を刺繍したエプロンを贈呈する卒業式のような行事も行われ、その式には見物人まであるという。
最近もひとりの追加募集に100人以上の応募があり、選考が大変だったそうだ。おかげで優秀な人たちがキビキビ働いてくれているので、とても助かっているが、私を崇めるような教会や施設を作らないでくれと懇願した影響がこんな形で出てくるとは思いもよらなかった。
なんとも気持ち的にこそばゆいことではあるが、地域密着型の雑貨店としては悪い影響ではないので、
(村の方々にはご愛顧頂いているようでなにより)
と思っておくことにする。
このような状況なので、先ほど言ったような大量買いを強引にしようとするような外様のお客様は、たとえ貴族をかさにきていようと権力をふりかざそうと、村人は誰ひとり怯まず従業員と客が一丸となって追い出してしまうらしい。
(強いなぁ、村の皆さん)
もちろん、基本的には何かトラブルがあればすぐセーヤもしくはソーヤが駆けつけるので、力比べになっても村人に怪我をさせるようなことにはならないし、ふたりは貴族対応にも慣れているのでおおごとになることはまずない。
私が消えたまま店に戻ってくると、そこではトラブルが起こっていた。
「この〝シュークリーム〟というもの、あるだけ全部買い取ろう。いくらだ!」
今、雑貨店のショーケースの前で、現在テスト販売中の新製品〝スワン・シュークリーム〟を3人の従者を連れた男性が買い占めようとしている。
(カスタードと生クリームのダブルクリームを使い、遊び心を出して白鳥のように見えるようシュー生地の首と頭をつけた新製品。バニラ・ビーンズがまだまだ貴重品のため、村でしか販売できないんだよね)
「お客様、申し訳ございません。こちらの商品は限定品でございまして、村の外から来られた方には人数分しかお売りできません」
従業員は、にこやかにピシッとお断りしている。
「バカなことをいうな。私たちはヘック伯爵家の者だぞ。村の人間と一緒にされては困る。すぐの用意するが良かろう」
「大変申し訳ございません。ですが、この店の方針は店主メイロード・マリスが決めたものでございます。たとえ皇族の方々であろうとも、優先されるのは、この村の方々なのでございます」
毅然として断り続ける従業員に、買い物に来ていた他の村人たちも、そうだそうだと声を揃える。
そこにセーヤが営業スマイルで登場。慇懃に礼をとって、真っ赤な顔で怒りを爆発させようとする男の耳元で囁く。
「店主であるメイロード・マリスは、サガン・サイデム様とご昵懇であるだけでなく、侯爵家そして皇族方ともお付き合いがございますが、皆さまお客様のようなご無理はおっしゃいませんよ。ここで狼藉を働かれれば、むしろご家名に傷をつけることになりましょうね」
「こ、皇族!!」
相変わらず、優雅で品のある態度を貫いたままセーヤは、3人分の〝スワン・シュークリーム〟を用意し、生物なので〝マジックバッグ〟に入れないのであれば、本日中にお召し上がりくださいとにこやかに告げた。
男はセーヤの言葉に赤くなっていた顔を今度は青くしながら、若干震える手で金を払い商品を従者に受け取らせると店を後にした。
そして従業員たちはあくまで丁寧な態度でそれを見送った後、何事もなかったかのように仕事に戻っていった。
〔さすが、素晴らしい接客でしたね、セーヤ〕
私の念話にソーヤはクスリと笑ってこう返してきた。
〔すべては、メイロードさまのご指示でございましょう。それに何ひとつ嘘もございませんし…… 。
ああいう方達は、恐れているものがはっきりしているのである意味扱いやすいお客様ですよ〕
士気の高い従業員と有能な妖精さんのタッグで運営されているこの店は、どうやら安泰のようだ。
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