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166.~レイラの憂鬱~1
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《レイラside》
「えっ?お父様今何て?!」
『だから、今そちらに向かっているから明日着くと言っているだろうが』
「明日って、そんな急に…。何で事前に言ってくれないのよ?!」
『こうして到着前に連絡しているだろう』
「そういう意味じゃないのよ!!」
『うるさいのぉ…。元はと言えばお主達がミュラちゃんに会わせてくれないのがいけないんだろう。ずっと会いたいと申しておるのに。だいたいレイラもルイズもなぁ~……』
「あぁー、わかったわよ!小言を聞いてる暇は無いわ!またね!」
魔道具の通信ボタンを勢い良く切り「はぁーっ」と深いため息をつく。
ーーコンコン。
優しい笑顔で入室してきたのは夫のルイズ。
「レイラ、大丈夫かい?お義父様は何て?」
「それが…今こちらに向かっているらしいのよ。明日には到着するって…」
「えぇ?!それはまた急だな…」
「はぁ…どうしましょう…」
「とりあえず、至急王家へ連絡を入れよう。いくらレイラの父上だといっても、相手は隣国の国王だ。私的な訪問だからという訳にはいくまい」
「そうね。申し訳ないけれどお願いできるかしら。私はお父様達を受け入れる準備にとりかかるわ」
隣国とは友好関係にあるものの、今までお父様がこちらに来ることは無かった。
国王という立場上、易々と国を留守にする訳にもいかないし、親族に会う為のプライベートな訪問とはいかない。
それでも孫に会いたいというお父様の希望で、カイン、ロイ、ラナンを連れて隣国へ訪問した事はあるけれど、ミュラちゃんは一度も行った事がないのよね。
お父様は何度もミュラちゃんに会いたいと言っていたのだけれど…。
幼い頃は屋敷からも出た事がないのに、ましてや隣国へなんて我が家の男どもが許す筈もなく…。成長してからは我が家のみならず他家や王家までもがミュラちゃんに執着心を見せた為、隣国への訪問は叶わなかった。
それが今になって突然お父様の方から訪問だなんて…。
一体どうしたのかしら。
何も問題が起きなければいいけど…。
「えっ?お父様今何て?!」
『だから、今そちらに向かっているから明日着くと言っているだろうが』
「明日って、そんな急に…。何で事前に言ってくれないのよ?!」
『こうして到着前に連絡しているだろう』
「そういう意味じゃないのよ!!」
『うるさいのぉ…。元はと言えばお主達がミュラちゃんに会わせてくれないのがいけないんだろう。ずっと会いたいと申しておるのに。だいたいレイラもルイズもなぁ~……』
「あぁー、わかったわよ!小言を聞いてる暇は無いわ!またね!」
魔道具の通信ボタンを勢い良く切り「はぁーっ」と深いため息をつく。
ーーコンコン。
優しい笑顔で入室してきたのは夫のルイズ。
「レイラ、大丈夫かい?お義父様は何て?」
「それが…今こちらに向かっているらしいのよ。明日には到着するって…」
「えぇ?!それはまた急だな…」
「はぁ…どうしましょう…」
「とりあえず、至急王家へ連絡を入れよう。いくらレイラの父上だといっても、相手は隣国の国王だ。私的な訪問だからという訳にはいくまい」
「そうね。申し訳ないけれどお願いできるかしら。私はお父様達を受け入れる準備にとりかかるわ」
隣国とは友好関係にあるものの、今までお父様がこちらに来ることは無かった。
国王という立場上、易々と国を留守にする訳にもいかないし、親族に会う為のプライベートな訪問とはいかない。
それでも孫に会いたいというお父様の希望で、カイン、ロイ、ラナンを連れて隣国へ訪問した事はあるけれど、ミュラちゃんは一度も行った事がないのよね。
お父様は何度もミュラちゃんに会いたいと言っていたのだけれど…。
幼い頃は屋敷からも出た事がないのに、ましてや隣国へなんて我が家の男どもが許す筈もなく…。成長してからは我が家のみならず他家や王家までもがミュラちゃんに執着心を見せた為、隣国への訪問は叶わなかった。
それが今になって突然お父様の方から訪問だなんて…。
一体どうしたのかしら。
何も問題が起きなければいいけど…。
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