観客席のモブは、恋をする予定じゃなかった
「鏡よ鏡よ鏡さん、私はだぁれ?」
花屋の娘として、両親に愛され、町に愛されて育った少女・アイリスは、ある日突然前世の記憶が蘇る。
鏡に映る美少女は、どうみても乙女ゲームのヒロインなのに、思い当たるキャラクターがいない。
よくある転生じゃないのかも…??
前世の記憶が戻っても、何一つ変わらない日常を過ごしていた。
けれどある日、両親は花の買い付けに向かったまま、事故で帰らぬ人に。
身寄りのない13歳。
そんな彼女の前に現れたのは――見ず知らずの公爵夫妻。
そこでアイリスは思い出してしまう。
ここが“乙女ゲームの世界”だということを。
そして、ヒロインでもなく、悪役令嬢でもない。
名前すら出てこない、シルエットだけのモブキャラだということを。
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