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「お待たせいたしました。カイト様、今日はどのようなご用件でしょう?」
ギルドに入ると、受付嬢のセレナさんが応対してくれた。
「王都城外の平原に、ドラゴンを発見して討伐しました。その報告に」
俺はセレナさんに証拠としてドラゴンの鱗を見せた。
「こ、これは!? 本当にカイト様が倒されたのですか?」
「はい」
「この短時間でですか!?」
セレナさんは驚いて固まっている様子だった。だが無理もないだろう。俺だって未だに信じられないのだから。
「ひとまずギルドマスターに報告してきます!」
そう言ってセレナさんは奥の部屋へと走っていった。
しばらくするとセレナさんが戻ってきた。
「ギルドマスターがお待ちです!」
そう言われて、俺とシロは奥の部屋へと案内された。部屋の中に入ると、そこには筋骨隆々の男が立っていた。この男こそ冒険者ギルドのギルドマスターであるグレンさんだ。
「おう、来たか」
相変わらず怖い顔をしているが、これが素の顔なのでどうしようもできない。
「お前がドラゴンを倒したんだってな?」
「はい」
俺はシロがドラゴンを倒したことを説明した。
「なるほどな……」
グレンさんは難しい顔をして考え込んでしまった。
「どうしたんです?」
「いや、実は最近、王都内でモンスターの出現報告が増えているんだ」
「そうなんですか!?」
それは初耳だった。でも考えてみれば当然である。今までは王都の周辺に出てくるのはゴブリンやウルフなどの弱いモンスターだけだったはずだから。それが急に強いモンスターが現れるようになったのだから、警戒するのも当たり前である。
「それに狼に変わったというその子犬も気になるな」
グレンさんはシロを見ながらそう言った。確かにこの現象は謎だらけである。
「とりあえず、今は警戒を強めておくことしかできないな」
「分かりました」
俺とシロはギルドを後にした。帰り道では多くの視線を感じたが、おそらく気のせいだろうと思うことにした。
ギルドに入ると、受付嬢のセレナさんが応対してくれた。
「王都城外の平原に、ドラゴンを発見して討伐しました。その報告に」
俺はセレナさんに証拠としてドラゴンの鱗を見せた。
「こ、これは!? 本当にカイト様が倒されたのですか?」
「はい」
「この短時間でですか!?」
セレナさんは驚いて固まっている様子だった。だが無理もないだろう。俺だって未だに信じられないのだから。
「ひとまずギルドマスターに報告してきます!」
そう言ってセレナさんは奥の部屋へと走っていった。
しばらくするとセレナさんが戻ってきた。
「ギルドマスターがお待ちです!」
そう言われて、俺とシロは奥の部屋へと案内された。部屋の中に入ると、そこには筋骨隆々の男が立っていた。この男こそ冒険者ギルドのギルドマスターであるグレンさんだ。
「おう、来たか」
相変わらず怖い顔をしているが、これが素の顔なのでどうしようもできない。
「お前がドラゴンを倒したんだってな?」
「はい」
俺はシロがドラゴンを倒したことを説明した。
「なるほどな……」
グレンさんは難しい顔をして考え込んでしまった。
「どうしたんです?」
「いや、実は最近、王都内でモンスターの出現報告が増えているんだ」
「そうなんですか!?」
それは初耳だった。でも考えてみれば当然である。今までは王都の周辺に出てくるのはゴブリンやウルフなどの弱いモンスターだけだったはずだから。それが急に強いモンスターが現れるようになったのだから、警戒するのも当たり前である。
「それに狼に変わったというその子犬も気になるな」
グレンさんはシロを見ながらそう言った。確かにこの現象は謎だらけである。
「とりあえず、今は警戒を強めておくことしかできないな」
「分かりました」
俺とシロはギルドを後にした。帰り道では多くの視線を感じたが、おそらく気のせいだろうと思うことにした。
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