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一、平穏ノ章。

第五話。茶。

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第五話。
主人公が依頼仕事の件で自分の主治医の元へ行く話。



「おいセイエン、いるか」
「キルゲン局長、今から出るところです」
「依頼か、だったら手伝い頼めねえな」
「すみません」「つかお前も局長だろ」
「まだ新米ですし」
「まあ薬大飛び段で卒業したばかりだしな、しかし良い時代になったもんだな、資格二級以上の奴二人以上の推薦があれば飛び段できるなんて」
「キルゲン局長は普通の飛び段でしたもんね」
「まあ学ぶ時間も楽しかったからな、お前の場合は幼少期からの学び方が他人と違うからその時間は少なくて逆に良かったかもな、センスもやり方も独特過ぎるし」
「それ褒めてるつもりですか、」
「まあな。ああ、例のお前の主治医に会ったらこれ渡してくれ」
「あ、私の後輩君の蜥蜴ノ茶屋の」
「茶は断然砂糖なしなんだが、この茶は本当に格別だった、これメインでデザートいらねえくらいに茶の甘みと深みが違う」
「お口に合ったようで良かったです」
「…あー、お前の主治医からのセクハラ、嫌になったら言えよ、一応俺のがアイツより歳上だし、同じ蜥蜴ノ薬局チェーン店の一員としては色々言える立場ではあるしな」
「あー、まあ、いつもの事ですし、何だかんだ言ってあれでいつも私の様子確認してくれてはいますので、…時々倍返し以上しますし」
「…そう、まあいいや、主治医さんにヨロシクな」
「はい、いってきます」



「よお、セイエン待ってたぜ可愛いなあ相変わらず」
「やめてくれませんかあーもうちょっと、先に隣局のキルゲン局長からの蜥蜴ノ葉ノ茶と、私からは今回の処方箋です」
「…サンキュ、んー、キルゲンさんからねえ、」
「私の後輩君の蜥蜴ノ茶屋の葉ノ茶です。小さい頃から薬草に馴染みの深いキルゲン局長も凄く美味しかったって、」
「あー、わかった、まあそうだな、話の途中で戴こう、…ちょっと今回の依頼の件なんだが、奥でいいか、」
「承知しました」
「そこまでかしこまらなくてもいい、長い付き合いじゃねえの」
「まあ歳上ですし」「それだけか」
「いえ、まあ何というか頭は上がりません」
「まあそうだろうな、お前が今この世にいるのは俺がいないと有り得ねえからな」
「ちょっと大げさじゃないですか」
「まあでもそうだろ、俺が今この状態と能力値でいられるのもお前のお陰だ、イーブンだろ」
「いえ、…私の方が助けられてます、が、あの…」
「いいだろ、今回のは自信作なんだよなあ、」
「また私の絵描いたんですか飽きないんですか?」
「いやあ、あっお茶ありがとう、お前の事考えてるといつの間にかこう、最初は俺の研究欲とお前の症状とか考えてたんだが最近のお前の症状を逐一詳細書いてたらいつの間にか絵になってたんだよな、…可愛いなあ、セイエン、」
「やめてください、ていうかあんまり他の人に見せないで下さいよ私の絵、」
「えー」
「言っても散々見せてたみたいですからもう割と諦めてますけど、本当は一切やめていただきた、いや一人でそれひとりじめされるのもちょっとあれですけど、」
「全身の裸体図もあるぞ」
「…いつ見せましたか私、」
「まあ服の上からでもわかるのが有能な医者だよな、この俺の才能が、まあお前レベルの有能な美形じゃねえとそこまで見ねえけどよ、見ても醜い能なしの豚共の体だし目が穢れちまう」
「…依頼の件のお話は、」
「ああそうだったな、…ああ、この茶屋の茶葉前に試した事あるな、すげえ良かったのにもらった奴が店の名前とか知らなかったから、…イイ薫りだな」
「…作った人が喜ぶと思います」
「嬉しそうだな、ああ例の後輩君だもんな、ならいいか、まあキルゲンさんは…」
「…何ですか?」
「…無自覚かよ、まあいい、今回の依頼の件だが、ちょっとこっちの医局で原因がわかりかねる奴がいてな」
「珍しいですね」
「普通の腹下しではあるんだがちょっと様子が変なんだよ、まあ毒に詳しいお前の方が正確な判断できるかと思ってな」
「毒でない可能性は?」
「盛られるような性格と人間関係はしてないみたいだな」
「ちょっと診てみます、その人は次いつ来るんですか」
「今日この後だ」
「わかりました、このままお待ちします、…砂糖入れるんですか?」
「砂糖入れた後の味が気になってなあ、甘党じゃねえけどこの葉ノ茶なら、…ああ、やっぱりな、すげえ、砂糖は安くない物だが葉ノ茶の薫りが広がる中に砂糖の甘みがスッと入って蒸留されて上にも勝手にホッピングする、…砂糖入りのも売ってるのか?」
「売ってるらしいですけど、砂糖なしの方が好きですよね?」
「まあ邪道だとは思うがあまりにも美味しいと試したい事も出てくるもんだ、今度その後輩君の店に行くかな」
「砂糖入りはお腹が膨れやすいですが甘党でない人が飲むと甘いのを中和しようとして量を飲み過ぎる可能性がありますので、」
「あーわかった、工夫すりゃいいんだろ、頭堅えなあ相変わらず、」
「…普通です、」
「堅えだろ、俺だって堅いがまあお前の堅さは美しいから許すけどな」
「生かされてる感がする言い回しですね、そうだとは思いますけど、私のあの時の処方がなければあなたは今頃一級医師として、」
「あんな奴らと肩並べる一級の地位なんざいいんだよ、呪い視える奴らは他にもいるんだし、何より呪いが視えなくなったことでこの俺の今の能力値と美しさがあるんだからな、」
「…、」
「まあ気にするのはわかるさ、俺も時々怖くなる時はある、が、これで良かったとも思う、この先お前とお前の子孫でこの俺と俺の子孫をサポートしてもらうさ精々こきつかわれろよセイエン、」
「…ええ、責任は、取り、ギャー!」
「ああ~イイなあこんな筋肉美お前しかいねえだろ性格出るわ潔癖現実的独創的でいてこのお前の能力値とお前全部の美しさをこの体が筋肉が顔髪造形美が、」
「だっちょっ待っあの例の依頼された患者の方は何時に、わー待ってくださいそこ無理くすぐった、ひっキャ、」
「あーテメエもうちょっと静かに騒げねえのかお前の診察時間なのに俺がセクハラしてるって疑われるだろこの俺のこの病院内での世間体が、」
「いやセクハラですよねこれ絶対セクハラですよねあと絶対世間体も良くないですよねてか何であなたの診察室こんな私物まみれなんですかしかもこんな、」
「俺の呪いグッズコレクションの一部だけどまあいいじゃねえの」
「私の絵数点以上あるんですけど」
「あ~患者には見せてねえから安心しろ、昔からの仲間内と一部のオークション仲間にだけ、あー待て怒るなそんなに怒ってる顔も美しいが、あーわかったわかった減らす減らすから、」



 ~~~~~~~~~~~~



ZOZZObOI航海日誌.

葉ノ茶について。
(火蜥蜴、葉蜥蜴、黒鉄蜥蜴、等)

注意案件事項。
1).飲み過ぎ:not-better-to健康。
2).砂糖入り:量飲み過ぎる傾向→胃腸等体に負担がかかる傾向に陥り易い為、not-better。

上記改善案事項。
(by,SeinEntinlXharlfErdgezd)
1).薄める。/ 2).量や頻度減。



ZOZZOLZL航海日誌.
葉蜥蜴ノ葉ノ茶。
寿司等の王道併せがbetter。
他は違う物がbetter。
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