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第一章 幼少期

第19話 隣人

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「お前、誰だ?」

「君たち、お母さんから人に意地悪しちゃダメだって習わなかったの?」

「は?黙れよざ~こ!」

「俺達は偉くて強いから何してもいいんだよ!」

「お前みたいな雑魚にわ分からないかも知れないけどな!どうせお前の母親もバカで雑魚だんだろうな!」

「違いねぇ!」

「「「ガッハッハッ!」」」

お前達大丈夫か?この少女倒しても多分後で周りの人に怒られるぞ?

「お母さんの事を悪く言うな!」

「アァ?黙れよざ―――グブファァァ!?」

「バカーノさん!?――グファ!?」

へ~あの少女意外と強いんだな……

「絶対に許さない……」



ーーーーー





「ゆ、ゆるじでぐだざい」

こいつらが命乞いしても少女は手を止めなかった。

……そろそろ頃合いだな。

「とどめだ――――ッ!」

「お前、ちょっとやりすぎだぞ」

流石に顔面がパンパンになるまで殴っちゃダメだ。

「どけて!そいつは私の親を侮辱したのよ!」

親侮辱されただけで相手の顔をパンパンになるまで殴るとかどこのマザコンだよ……

「流石にその理由で人を殴っちゃだめだろ」

「うるさい!」

おいおい、いきなり襲いかかってくるなんて頭おかしいだろ。

しかもこいつ強いし。

名前 アイリーン・ドノリス
種族 人間
職業 剣士6
レベル 32

HP  2000
MP  574
筋力  2320
耐久  1853
魔力  364
速さ  1753
知力  374
精神力 1386
1

スキル
剣術 3
体術 2
斬撃強化 2

称号


筋力とか何気に負けてるし。
いいな~!レベルあるっていいな~!

……おっと?

「…………当たらない?何で?」

「そりゃあお前が頭おかしいからだろ」

流石に急に襲いかかってくる少女狂人に殴られたりしない。

「私は頭がおかしくなんかな――――ッ!!」

「お、入ったか?」

……あれ?意識失ってない?うーん、意識を失わせるつもりで腹を殴ったんだけどな。まだ意識がある。上手く力を逃したのだろう。

「強いな君!同じぐらいの年で私に膝をつかせるヤツなんて初めてだ!友達にならないか?」

は?いや意味わからないんですけど?今俺、お前のこと腹パンしたよね?それで友だちになろう?狂ってんだろ。

……まぁでも、美人だから答えは決まってるが…………


「無理です」

「は?」

「は?」

「「「「は?」」」」

なんで民衆の皆さんも『は?』って言ってるの?




ーーーーー




「ほんと今日はひどい目にあった」

「それって私に会ったことか?」

「そうそうその事…………ってなんでお前がいるんだよ!」

え、なに?ストーカーですか?もしかして友達にならなかったこと根に持ってる?ごめん。頭おかしい奴とは極力関わりたくないんだ。

「いや~初めてだぞ?私の友達になるのを断った人は」

まぁ、その顔だったらな……あぁ、だからあの民衆の人達は『は?』って言っていたのか。

「いやそれよりさ、なんで当たり前のようについてきてんの?」

「何言っているんだ?こっちは私の家の帰り道でもあるんだぞ?よくここで虫取りでもしたもんだ」

へ~そうだったのか。クソどうでもいい情報をありがとう。

「そうか、疑って悪かったな」



ーーーーー



「お前も右に曲がるのか。」




ーーーーー



「お前も左に曲がるのか」




ーーーーー



「おかしいだろ!なんでこんなにも帰り道がおんなじなんだよ!」

「いや~偶然もあるもんだな~」

ホントにこいつの帰り道はこっちなのか?もし違うかったら訴えてやる。

「……俺は家についたぞ。お前は早く帰れ」

もう早く帰ってくれ。……どうした?そんなに固まって?

「こ、ここって君の家?」

「そうだが?」

豪邸過ぎてビビってんのか?

「近くにさ、貴族の家あるじゃん?」

「そうだな」

それがどうにかしたか?

「ホントに言いにくいんだけど…………あれ、私の家」


………あ、隣人の方でしたか~。


最悪だああぁぁぁぁぁぁ!!!





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