～続～妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

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「さあさあ、それでは本日の主催者であるホールデン様夫妻の入場であります！！！」

会場のボルテージが少し上がった感じがした。まあ、サンダー様はサンダー様のよさがあるし、ホールデン様の姿を求める令嬢たちも一定数いるのは事実だったから、別に驚くほどのことではなかった。

ホールデン様は、ソフィアを従えてゆっくりと入場してきた。もちろん、ソフィアの姿を一目見たがる貴族も多く、みなそれなりに期待していたはずだったが、結果としてその期待を裏切ってしまうことになったのは、確かなことだった。

「おい……ホールデン様の後に続く令嬢ってまさか……」

「あれが例のソフィア様なのか？？？」

貴族たちは一様に首を傾げた。まあ、当然だった。私も変わってしまった彼女の姿を見るのは初めてではなかったけど、更にひどくなっていた。これが、サンダー様の魔法効果なのか……私には分からなかった。でもまあ、結果としてはそういうことになるのだろう……。

「ソフィア様？？？あれが本当にソフィア様なのか？？？」

「でも、ホールデン様の後ろにいるんだから、そうとしか考えられないでしょう？？？」

「まあ、そうなんだけど……」

誰もが怪しんだ。彼女は本当にソフィアなのか……でも、本当のソフィアだった。私には分かった。当たり前だ。彼女はやはり、私の真の妹だったから……。