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狂った王太子
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レオナルドの絶叫に、絶望に、ユティカはどうしようもないほどに申し訳なくなって、項垂れ、落ち込み、今にも泣きそうな顔をしてしまう。泣きたいのは、彼の方であろうに。
なぜ彼にあんなことを言わせてしまったのか、ユティカはちゃんと理解している。けれど、身体は、心は、思うようには動いてくれなかった。
ユティカの心には、生まれる前からひとりの男がずっと住み続けているからだ。
彼の言葉に報いるためにゆっくりと息を吐いたユティカは、そっと顔を上げて、そして、ひゅっと息を呑んだ。
「未来永劫、………———私のものになってくれ」
純白のタキシードの上に羽織った真っ赤なマントを靡かせた彼の美しい顔が、なぜか真っ黒に見えた。
けれど、その理由はすぐに理解できた。
(あぁ、これが、私の罪なのね)
彼のぐちゃぐちゃに歪み切ってしまった性根に、犯罪に手を伸ばさんとしている彼の現状に、ユティカは嘆く権利すらも持ち合わせていない。絶望が諦めに変わるのは早かった。
彼が、1歩、また1歩とユティカの方にやってくる。
怖い手が、ユティカの方にゆっくりと伸ばされる。
「きゃあああああぁぁぁぁ!!」
遠くから絶叫が聞こえる。
多くの人が卒業パーティーの会場内で逃げ惑っている。
喉がヒリヒリと張り付き、瞬きさえもできない。
ユティカは無意識のうちにぎゅっと左の小指を握り込み、声をあげる。
「たす、けて………、」
視界の端で、彼の手がユティカに向けて伸ばされる。
手には、鈍く輝く銀色のもの。
覚悟を決めたユティカは、ゆっくりと瞼を落とす。
来る痛みに、ユティカはどれほど耐えられるのだろうか。
*************************
読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈
10分後次話更新です!!
なぜ彼にあんなことを言わせてしまったのか、ユティカはちゃんと理解している。けれど、身体は、心は、思うようには動いてくれなかった。
ユティカの心には、生まれる前からひとりの男がずっと住み続けているからだ。
彼の言葉に報いるためにゆっくりと息を吐いたユティカは、そっと顔を上げて、そして、ひゅっと息を呑んだ。
「未来永劫、………———私のものになってくれ」
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けれど、その理由はすぐに理解できた。
(あぁ、これが、私の罪なのね)
彼のぐちゃぐちゃに歪み切ってしまった性根に、犯罪に手を伸ばさんとしている彼の現状に、ユティカは嘆く権利すらも持ち合わせていない。絶望が諦めに変わるのは早かった。
彼が、1歩、また1歩とユティカの方にやってくる。
怖い手が、ユティカの方にゆっくりと伸ばされる。
「きゃあああああぁぁぁぁ!!」
遠くから絶叫が聞こえる。
多くの人が卒業パーティーの会場内で逃げ惑っている。
喉がヒリヒリと張り付き、瞬きさえもできない。
ユティカは無意識のうちにぎゅっと左の小指を握り込み、声をあげる。
「たす、けて………、」
視界の端で、彼の手がユティカに向けて伸ばされる。
手には、鈍く輝く銀色のもの。
覚悟を決めたユティカは、ゆっくりと瞼を落とす。
来る痛みに、ユティカはどれほど耐えられるのだろうか。
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