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神造眼・見島美夏
みしまコンタクト
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「…やっと見つけたって、さっきから探してたのって私ですか?」
「そーそー。あーあ、めっちゃ探したよ。誰に聞いても『えー、何部だっけ?』って言うからよー。」
…悪かったね。浅く広い人間付き合いしてて。
「あ、そうだ。俺、二年の――――」
「すみません、先にあの子達にごはんあげてもいいですか」
「…………どうぞご自由に」
なんだかぴしゃりと言い放ってしまった、言葉も遮ってしまいました。
私が飼育小屋のドアを開けると、獣の匂いがします。私自身は慣れてるのでどうでもいいのですが、後ろに居た彼は「うをっ」と何とも形容し難い悲鳴を上げていました。うーん、本当申し訳ない。
「みんな朝ご飯ですよー。バニーちゃんそんな隅っこに居ないでおいでよ、お腹すいてるんでしょ」
まずは学校の動物と言えば、なうさぎ。かわいいかわいいもふもふのうさぎ。万年発じょ……なんでもないです。ごめんなさい。
鼻をヒクヒクさせながら近寄ってくる姿は正にペットの鑑。でも活発な子は飛び込んできたりします。そして意外と重かったりしちゃいます。
「バニーちゃんて…もしかしてバニーガールの?」
後ろの彼が声を掛けてきてくれました。私が人見知りって事を知っていての行動だったら、お気遣い有り難いですね。あと微妙に一人言聞かれてたの恥ずかしいです。習慣だからしょうがないけど。
「先輩がバニーガール好きで、バニーちゃんになったんです。オスなんですけどね」
「ンぶッッ」
彼は思いっきり吹き出しました。まぁ、大方おっさんがバニーガールの格好してるところを想像したのでしょう。私もバニーちゃんがオスだと知ったとき、それを想像してしまって二晩ぐらい笑い明かしましたから。
「…その灰色のは?」
「うさ太郎。こっちはメスです」
「……名前入れ替えたげなよ。バニーちゃんとうさ太郎かわいそう。とくにバニーちゃん」
「しょうがないですよ。何故か飼育部の面々はネーミングセンス皆無ですから」
「えーと、その真っ黒なのは?」
「おはぎです」
「比較的マシ…なのか? 美味しそうだな。誰が付けたの? こっちは」
「先生です。お前等にまかせられるかーっ! って言ってつけられちゃいました」
「妥当な判断だ」
こんな感じで、私は彼に背を向けつつもうさぎの名前の話や、ヤギの毛並みの話、ニワトリの足の丈夫さの話とかを沢山しました。声を掛けてくれた彼の気遣いのおかげて、私はスーパー気まずい無言タイムを過ごさずに澄むことが出来たのでした。
「…そういえば、お名前聞いてませんでした」
「そっちが遮ったからな…。
俺、右篠原栗。右に篠原で右篠原。食べると甘い栗で栗。二年四組。帰宅部。」
へぇへぇ成る程。確かに栗は甘くて美味しいですよね。モンブランなんか最高―――――
「え? 二年?」
この人今、二年四組って言った?
「え、あ、そう。二年四組。おたくの隣のクラス。」
「ええええええええええええええええええええええええええええええええ?!」
ニネン? ヨンクミ? オタクノトナリ???
「そんな驚く?」
「えっ、えっ、だって、
…見たこと無い………。てっきり他学年かと」
「………………」
余ったキャベツをばらりと床に落としてまで驚愕の表情を浮かべた私に、彼――もとい、右篠原は呆れ顔というか、なんというか、そんな表情を浮かべていました。
「まぁそんなこったろうと思ったよ、ずっと敬語だったし」
「うぇえ………。すみません……」
「そーそー。あーあ、めっちゃ探したよ。誰に聞いても『えー、何部だっけ?』って言うからよー。」
…悪かったね。浅く広い人間付き合いしてて。
「あ、そうだ。俺、二年の――――」
「すみません、先にあの子達にごはんあげてもいいですか」
「…………どうぞご自由に」
なんだかぴしゃりと言い放ってしまった、言葉も遮ってしまいました。
私が飼育小屋のドアを開けると、獣の匂いがします。私自身は慣れてるのでどうでもいいのですが、後ろに居た彼は「うをっ」と何とも形容し難い悲鳴を上げていました。うーん、本当申し訳ない。
「みんな朝ご飯ですよー。バニーちゃんそんな隅っこに居ないでおいでよ、お腹すいてるんでしょ」
まずは学校の動物と言えば、なうさぎ。かわいいかわいいもふもふのうさぎ。万年発じょ……なんでもないです。ごめんなさい。
鼻をヒクヒクさせながら近寄ってくる姿は正にペットの鑑。でも活発な子は飛び込んできたりします。そして意外と重かったりしちゃいます。
「バニーちゃんて…もしかしてバニーガールの?」
後ろの彼が声を掛けてきてくれました。私が人見知りって事を知っていての行動だったら、お気遣い有り難いですね。あと微妙に一人言聞かれてたの恥ずかしいです。習慣だからしょうがないけど。
「先輩がバニーガール好きで、バニーちゃんになったんです。オスなんですけどね」
「ンぶッッ」
彼は思いっきり吹き出しました。まぁ、大方おっさんがバニーガールの格好してるところを想像したのでしょう。私もバニーちゃんがオスだと知ったとき、それを想像してしまって二晩ぐらい笑い明かしましたから。
「…その灰色のは?」
「うさ太郎。こっちはメスです」
「……名前入れ替えたげなよ。バニーちゃんとうさ太郎かわいそう。とくにバニーちゃん」
「しょうがないですよ。何故か飼育部の面々はネーミングセンス皆無ですから」
「えーと、その真っ黒なのは?」
「おはぎです」
「比較的マシ…なのか? 美味しそうだな。誰が付けたの? こっちは」
「先生です。お前等にまかせられるかーっ! って言ってつけられちゃいました」
「妥当な判断だ」
こんな感じで、私は彼に背を向けつつもうさぎの名前の話や、ヤギの毛並みの話、ニワトリの足の丈夫さの話とかを沢山しました。声を掛けてくれた彼の気遣いのおかげて、私はスーパー気まずい無言タイムを過ごさずに澄むことが出来たのでした。
「…そういえば、お名前聞いてませんでした」
「そっちが遮ったからな…。
俺、右篠原栗。右に篠原で右篠原。食べると甘い栗で栗。二年四組。帰宅部。」
へぇへぇ成る程。確かに栗は甘くて美味しいですよね。モンブランなんか最高―――――
「え? 二年?」
この人今、二年四組って言った?
「え、あ、そう。二年四組。おたくの隣のクラス。」
「ええええええええええええええええええええええええええええええええ?!」
ニネン? ヨンクミ? オタクノトナリ???
「そんな驚く?」
「えっ、えっ、だって、
…見たこと無い………。てっきり他学年かと」
「………………」
余ったキャベツをばらりと床に落としてまで驚愕の表情を浮かべた私に、彼――もとい、右篠原は呆れ顔というか、なんというか、そんな表情を浮かべていました。
「まぁそんなこったろうと思ったよ、ずっと敬語だったし」
「うぇえ………。すみません……」
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