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上谷教授 ①

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一旦トイレに駆け込んだ俺は、身支度を整えると教授の準備室のドアをノックした。


「教授!!すみません、やっぱりこれどうにかしないと俺の身がもたないです!!!!!」


教授の返事はない。


「あれ、教授…?」


無音すぎて心配になり、ドアを開けようとしたところ、鋭く静止の声がかかる。


「ッ開けるな!」


「へ?!すみません?!」


その尋常じゃない様子に、俺は反射的にドアを強く閉めた。

…が、それがいけなかった。


強く反動のついたドアは、ドア枠で跳ね返り、中の様子が見えるほど開いてしまった。

ここの大学、手を抜いているのか建物がかなり古いんだ。


ギィィ…と言う音と共に、開かれたドアのその先。


「きょ、教授…?」


目に飛び込んできたのは衣服を乱し、端正な顔を辛そうに歪めて…
自身を慰めている教授の姿だった。

…って!!!


「す、すみませんでしたぁぁぁあああ!!!」


と、とんでもねえタイミングで開けちまったぜ!とドアを閉めてUターンをしようとした俺に制止の声がかかる。


「待て」


「へ?!普通この状況で止めます?!」


「こんな状況を目撃しておいて、タダで帰れると思ってんのか?

…こっち来い」


(いや、近寄ろうと思う訳なくないか?!)


この教授自分が何言ってるか分かってんのか?!と、俺が怒りながら退室しようとすると教授がポツリと


「俺の研究成果割ったの誰だったけか…」


と呟いた。


その大きめな独り言を聞き取った俺は、光の速さでドアにきっちりと鍵を掛け、教授の側で正座した。


「…ッよく分かってるみたいだな。」


「その節は、すみませんでしたぁぁぁあ!!」


床に頭を擦り付ける勢いで土下座する。


(ぐぅっ…!!なんで俺、自慰真っ最中の男に土下座してんだ…!!)


悔しさで切腹しそうだ。


「桜井、俺がなんでこんな状況になってるか分かるか?」


「…へ?」


なんで?なんで…?

…ハッ!!


「もしかして、俺にあてられて…?」


「正解。」


(マジかよ…!)


でも、さっきは全くそんな素振りはなかった。
何か教授を刺激するものもなかったはず…!


「桜井の顔に牛乳ぶっかけた時、なんかムラっとした。

…って事で、処理すんの手伝ってから帰れ。」


「っ全然納得出来ませんけど?!」


教授は、お友達していなかった方の左手で、俺の襟を掴み上げると乱暴に唇を重ね合わせてくる。
く、首締まるって…!!


「っふ…ぅ」


重ね合わせるだけのキスを続けながら、俺をソファの上に引き上げると、そのまま押し倒される。

片手だけが自由なはずなのに、見る見るうちに剥ぎ取られていく俺の衣服。
教授は、そう言ったことにあまり興味がなさそうな顔をしているが、この手慣れた感じ…


(じ、上級者だな…!!)


あっという間にズボンだけでなく、パンツまでもを下げられた俺は、
防御力0と言っても差し支えない状態だ。


「抵抗しなくていいのか?」


「ずるい…薬のこと言われたら、抵抗出来ませんよ。」


十中八九、俺のせいな訳だし。
そう不貞腐れて返すと、悪い顔をして俺を見下ろす。


「はは、いいネタを手に入れたわけだ。」


教授は、教育者らしからぬ発言をして、俺の足を纏め上げた。


「本番はやらないでおいてやるよ。」


そう言いながら、俺の太腿同士の空間に長大なモノを挿し込み…舌舐めずりをした。


「この体勢…唆るな。」

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