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プロローグ
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「本日はお集まり頂き、ありがとうございます!ここにノーランド・マッケンジー侯爵令息様と我が娘シャティアナ・ベンズブローの婚約を発表致します」
それは先程まで開催されていた私の誕生日パーティーで、お父様が宣言した言葉だ。
パーティーは盛大に終わり、たくさんの方から祝福され、気分が高揚してしまっている。
ベッドに入り、何度も寝返りしてはお父様の言葉とノーランド様の笑顔を思い出し悶えてしまう。
私はシャティアナ・ベンズブロー(15)。伯爵家の一人娘だ。
今日、幼い頃から夢見ていたノーランド・マッケンジー侯爵令息様(20)と婚約出来たのだ。
発表されたときのノーランド様の微笑みを思い出して、胸が高鳴ってしまう。
彼は短髪の茶髪で、金色の瞳が特徴的な男性だ。身長が190センチと大柄で、少しつり目なせいで怖がる人もいるが、本当は動物や植物が大好きな素朴な人だ。
昔話に出てくる『森のくまさん』みたいで可愛いと思っているのは、私だけの秘密。
ノーランド様との出会いは私が5歳で彼が10歳の時。お父様と侯爵様がお仕事で共同事業を立ち上げたのが切っ掛けだった。
家族で侯爵領に出かけ、お父様は侯爵様と視察に出てしまうし、お母様は侯爵婦人とテラスでお茶をして全く相手にしてくれなかった。
つまらなく思っていると、ノーランド様が庭園を案内すると連れ出してくれたのだ。
手入れの行き届いた庭園は美しく、素晴らしかった。東屋の廻りには色取り取りの花が咲き乱れていたわ。
素敵だった。
そして、彼の秘密の飼育小屋に案内してもらえた。そこにはウサギやカモ、ヤギなど、様々な動物が飼育されていた。しかも、彼らが食べている餌はノーランド様が耕した畑の作物を食べていると聞いて驚いた。
ウサギを優しく抱き抱える仕草や、つり目が緩んだ優しい微笑みを見て、私はときめいてしまった。
また、飼育小屋の臭いは令嬢の私には辛いだろうからと、ウサギを一匹東屋に連れてきてくれた。ドレスが汚れないように大きなハンカチを膝にかけてくれて、ウサギをそっと乗せてくれた。
とっても大人しくて可愛かった。
ノーランド様からニンジンを受け取り、ウサギの口元に近付けるとシャリシャリ小さな口を動かして可愛かった。
二人で微笑み合い、素敵な時間を共有できた。
それから何度もお父様に連れられて侯爵領や、王都にある侯爵様の屋敷に遊びに行った。
ノーランド様と親しい中になるのに時間はそれほど必要ではなかった。
お互いの目が、将来この人と添い遂げるのだと物語っていた。
実際、ノーランド様が貴族学園に入学する12歳の時に彼から婚約の打診があったそうだ。しかし、お母様が猛烈に反対したのだ。
「ノーランド様の近くに女性がシャティアナしかいなかったので、刷り込みの様に好意を抱いただけかもしれません。貴族学園に入り、素敵な淑女達と語らってみた方が将来の為ですわ」と侯爵家に対して無礼な物言いだが、一理あるとして、その時の婚約の話は流れてしまった。
お父様も私が可愛かったのか、婚約の話には乗り気ではなく、その時は何も言わなかった。
正直、お父様や侯爵様の一声があれば、お母様の反対など押し退け婚約出来ただろう。しかし、ちゃんと祝福されたいと言う気持ちもあり、彼と話し合って、認められてから婚約しようと約束した。
それから二人で沢山の努力をした。
ノーランド様は貴族学園卒業後に騎士団に入り、着々と昇進し、現在は副騎士団長に就任した。歴代最年少での就任に世間から注目されるようになった。
私もノーランド様に追い付こうと、貴族学園に入学してから勉学にマナー、ダンスを頑張り、常に成績トップ10入りを果たした。その甲斐あって、公爵令嬢のレティーナ様と懇意になれた。彼女は王太子リックベルト殿下の婚約者だ。
まさに順風満帆だった。
まぁ、身長が150センチくらいで、金髪の髪はクセッ毛でいつもフワフワしていて、パッチリ二重の緑の目が子犬の様に見えていたらしく『子犬令嬢』と不本意だが呼ばれている。
ちなみにノーランド様は、大柄な体とつり目で学生時代は『大熊』と呼ばれていたそうだ。
成績が発表された時や、剣技大会で上位入賞したときなど、二人でお母様に婚約の許しを乞いに行ったが
「シャティアナには聡明さが足りません。次代の侯爵婦人になっても苦労するのが見えます」
「ノーランド様としか交流がないから激しく求めてしまうのです。幼馴染みのヤンマイエ伯爵令息とも交流を持ったらどうです?」
と、全く聞き入れてもらえなかった。
しかし、私達の頑張りは侯爵様やお父様に認められており、15歳の誕生日にお母様の反対を押しきって、婚約する事になった。
最後までお母様は反対していたが、お父様の、強いては正式な侯爵様の申し入れを断ることは出来なかった。
お母様に認められて婚約をすると言う約束は果たせなかったが、結果的にノーランド様とこの先の未来を共に歩けるのなら、それは些細なことだった。
気分が高揚してなかなか寝られない。明日、ノーランド様が迎えに来てくれる。二人で教会の日時やドレス、どんな結婚式にするか、侯爵家で話し合うことになっている。
あと2ヶ月で私も学園を卒業する。
貴族の結婚は早くても半年の準備期間が必要になる。卒業と同時に結婚は出来なかったが、卒業すればノーランド様とゆっくり式の打ち合わせもできるので、それはそれで良かったのかもしれない。
夜も更けてくると、自然に瞼が重くなり、いつの間にか寝てしまった。
どれくらい寝たのだろう。
体に重みを感じた。また、頬に冷たい何かが当たった。
ゆっくりと目を開けると、目の前にナイフを振り上げるお母様の姿が飛び込んできた。
驚きと恐怖で声も出ない。
「ごめんなさい…。ごめんなさい…」
お母様は泣いていた。
伯爵婦人として、母として何時だって凛と背筋を伸ばし、私のお手本だった母の顔は、涙でぐちゃぐちゃに歪んでいる。
「可愛いシャティアナ。貴女は何も悪くない。悪いのは私よ…。愛しているわ…。ごめんなさい、ごめんなさい」
お母様は泣きながら残酷な真実を教えてくれた。
×××
お母様が眠る墓石の前で、黒いドレスに身を包み、お父様と会話することもなく、二人で呆然と並んで立っていた。
時折、葬儀の参列者にお悔やみの言葉を頂くが、軽く会釈するのが精一杯だった。
私に真実を話終わると、お母様はふらふらと部屋から出ていった。
どうやらその足でお父様の元に行ったらしい。部屋で寛ぐお父様に
「愛しております。今までも、これからも…。ずっと愛しております。ごめんなさい」
そういうと、自らナイフで首を切り裂いたそうだ。
屋敷は騒然とした。
お父様はお母様を抱き抱え、急いで医者の元に走ったが、屋敷を出る前にお母様はお父様の腕の中で息を引き取った。
お父様の慟哭が、今も耳から離れない…。
どれだけそこに立っていたのだろう。葬儀に参列した人々はすでにおらず、墓石の周りは色取り取りの花で彩られていた。
「シャティー…」
ノーランド様に声をかけられた。彼は上着を私の肩にかけ、傘の中に抱き入れてくれた。
どうやら雪が降ってきたようだ。
お父様にも声をかけたが、傘と羽織るものを受けとると「もう少しだけ…」と言葉を残し、動こうとしなかった。
お父様とお母様は貴族学園で知り合い、大恋愛の末結ばれたおしどり夫婦だった。お母様とは私の婚約話で対立するばかりだったが、愛情深く、いつもお父様を思っている姿を見ていた。二人は時間が合えば朝食前に庭園を散歩したり、東屋でモーニングティーを一緒に飲むなど、将来ノーランド様とこんな落ち着いた関係になりたいと思うほどだった。
お母様がお父様を愛していてのは紛れもない真実だ。
お母様の死因は、誤って階段から落ちた転落死と発表された。
自殺することは教会で禁じられており、背けば埋葬を拒まれ、祭司の祈りも受けられず、魂は天国に行けないと言われている。
お母様はずるい。
死は償いではない。
受けるべき罰から逃げただけよ。
私に全て押し付けて、置いて逝ってしまうなんて酷いわ…。
ノーランド様に屋敷まで送っていただき、挨拶もそこそこに部屋に戻った。
机には、あの晩お母様が私に残した手紙と日記、封書が置いてある。
中身に目を通すと、あの日の絶望が甦り、涙が止まらない。
お父様に相談する事は出来ない。これ以上の仕打ちを味会わせたくない。
相談出来るとしたらーーー。
愛しいノーランド様。
どうか、私を捨てて下さい。
愛しております。
だから、私を忘れて下さい。
それは先程まで開催されていた私の誕生日パーティーで、お父様が宣言した言葉だ。
パーティーは盛大に終わり、たくさんの方から祝福され、気分が高揚してしまっている。
ベッドに入り、何度も寝返りしてはお父様の言葉とノーランド様の笑顔を思い出し悶えてしまう。
私はシャティアナ・ベンズブロー(15)。伯爵家の一人娘だ。
今日、幼い頃から夢見ていたノーランド・マッケンジー侯爵令息様(20)と婚約出来たのだ。
発表されたときのノーランド様の微笑みを思い出して、胸が高鳴ってしまう。
彼は短髪の茶髪で、金色の瞳が特徴的な男性だ。身長が190センチと大柄で、少しつり目なせいで怖がる人もいるが、本当は動物や植物が大好きな素朴な人だ。
昔話に出てくる『森のくまさん』みたいで可愛いと思っているのは、私だけの秘密。
ノーランド様との出会いは私が5歳で彼が10歳の時。お父様と侯爵様がお仕事で共同事業を立ち上げたのが切っ掛けだった。
家族で侯爵領に出かけ、お父様は侯爵様と視察に出てしまうし、お母様は侯爵婦人とテラスでお茶をして全く相手にしてくれなかった。
つまらなく思っていると、ノーランド様が庭園を案内すると連れ出してくれたのだ。
手入れの行き届いた庭園は美しく、素晴らしかった。東屋の廻りには色取り取りの花が咲き乱れていたわ。
素敵だった。
そして、彼の秘密の飼育小屋に案内してもらえた。そこにはウサギやカモ、ヤギなど、様々な動物が飼育されていた。しかも、彼らが食べている餌はノーランド様が耕した畑の作物を食べていると聞いて驚いた。
ウサギを優しく抱き抱える仕草や、つり目が緩んだ優しい微笑みを見て、私はときめいてしまった。
また、飼育小屋の臭いは令嬢の私には辛いだろうからと、ウサギを一匹東屋に連れてきてくれた。ドレスが汚れないように大きなハンカチを膝にかけてくれて、ウサギをそっと乗せてくれた。
とっても大人しくて可愛かった。
ノーランド様からニンジンを受け取り、ウサギの口元に近付けるとシャリシャリ小さな口を動かして可愛かった。
二人で微笑み合い、素敵な時間を共有できた。
それから何度もお父様に連れられて侯爵領や、王都にある侯爵様の屋敷に遊びに行った。
ノーランド様と親しい中になるのに時間はそれほど必要ではなかった。
お互いの目が、将来この人と添い遂げるのだと物語っていた。
実際、ノーランド様が貴族学園に入学する12歳の時に彼から婚約の打診があったそうだ。しかし、お母様が猛烈に反対したのだ。
「ノーランド様の近くに女性がシャティアナしかいなかったので、刷り込みの様に好意を抱いただけかもしれません。貴族学園に入り、素敵な淑女達と語らってみた方が将来の為ですわ」と侯爵家に対して無礼な物言いだが、一理あるとして、その時の婚約の話は流れてしまった。
お父様も私が可愛かったのか、婚約の話には乗り気ではなく、その時は何も言わなかった。
正直、お父様や侯爵様の一声があれば、お母様の反対など押し退け婚約出来ただろう。しかし、ちゃんと祝福されたいと言う気持ちもあり、彼と話し合って、認められてから婚約しようと約束した。
それから二人で沢山の努力をした。
ノーランド様は貴族学園卒業後に騎士団に入り、着々と昇進し、現在は副騎士団長に就任した。歴代最年少での就任に世間から注目されるようになった。
私もノーランド様に追い付こうと、貴族学園に入学してから勉学にマナー、ダンスを頑張り、常に成績トップ10入りを果たした。その甲斐あって、公爵令嬢のレティーナ様と懇意になれた。彼女は王太子リックベルト殿下の婚約者だ。
まさに順風満帆だった。
まぁ、身長が150センチくらいで、金髪の髪はクセッ毛でいつもフワフワしていて、パッチリ二重の緑の目が子犬の様に見えていたらしく『子犬令嬢』と不本意だが呼ばれている。
ちなみにノーランド様は、大柄な体とつり目で学生時代は『大熊』と呼ばれていたそうだ。
成績が発表された時や、剣技大会で上位入賞したときなど、二人でお母様に婚約の許しを乞いに行ったが
「シャティアナには聡明さが足りません。次代の侯爵婦人になっても苦労するのが見えます」
「ノーランド様としか交流がないから激しく求めてしまうのです。幼馴染みのヤンマイエ伯爵令息とも交流を持ったらどうです?」
と、全く聞き入れてもらえなかった。
しかし、私達の頑張りは侯爵様やお父様に認められており、15歳の誕生日にお母様の反対を押しきって、婚約する事になった。
最後までお母様は反対していたが、お父様の、強いては正式な侯爵様の申し入れを断ることは出来なかった。
お母様に認められて婚約をすると言う約束は果たせなかったが、結果的にノーランド様とこの先の未来を共に歩けるのなら、それは些細なことだった。
気分が高揚してなかなか寝られない。明日、ノーランド様が迎えに来てくれる。二人で教会の日時やドレス、どんな結婚式にするか、侯爵家で話し合うことになっている。
あと2ヶ月で私も学園を卒業する。
貴族の結婚は早くても半年の準備期間が必要になる。卒業と同時に結婚は出来なかったが、卒業すればノーランド様とゆっくり式の打ち合わせもできるので、それはそれで良かったのかもしれない。
夜も更けてくると、自然に瞼が重くなり、いつの間にか寝てしまった。
どれくらい寝たのだろう。
体に重みを感じた。また、頬に冷たい何かが当たった。
ゆっくりと目を開けると、目の前にナイフを振り上げるお母様の姿が飛び込んできた。
驚きと恐怖で声も出ない。
「ごめんなさい…。ごめんなさい…」
お母様は泣いていた。
伯爵婦人として、母として何時だって凛と背筋を伸ばし、私のお手本だった母の顔は、涙でぐちゃぐちゃに歪んでいる。
「可愛いシャティアナ。貴女は何も悪くない。悪いのは私よ…。愛しているわ…。ごめんなさい、ごめんなさい」
お母様は泣きながら残酷な真実を教えてくれた。
×××
お母様が眠る墓石の前で、黒いドレスに身を包み、お父様と会話することもなく、二人で呆然と並んで立っていた。
時折、葬儀の参列者にお悔やみの言葉を頂くが、軽く会釈するのが精一杯だった。
私に真実を話終わると、お母様はふらふらと部屋から出ていった。
どうやらその足でお父様の元に行ったらしい。部屋で寛ぐお父様に
「愛しております。今までも、これからも…。ずっと愛しております。ごめんなさい」
そういうと、自らナイフで首を切り裂いたそうだ。
屋敷は騒然とした。
お父様はお母様を抱き抱え、急いで医者の元に走ったが、屋敷を出る前にお母様はお父様の腕の中で息を引き取った。
お父様の慟哭が、今も耳から離れない…。
どれだけそこに立っていたのだろう。葬儀に参列した人々はすでにおらず、墓石の周りは色取り取りの花で彩られていた。
「シャティー…」
ノーランド様に声をかけられた。彼は上着を私の肩にかけ、傘の中に抱き入れてくれた。
どうやら雪が降ってきたようだ。
お父様にも声をかけたが、傘と羽織るものを受けとると「もう少しだけ…」と言葉を残し、動こうとしなかった。
お父様とお母様は貴族学園で知り合い、大恋愛の末結ばれたおしどり夫婦だった。お母様とは私の婚約話で対立するばかりだったが、愛情深く、いつもお父様を思っている姿を見ていた。二人は時間が合えば朝食前に庭園を散歩したり、東屋でモーニングティーを一緒に飲むなど、将来ノーランド様とこんな落ち着いた関係になりたいと思うほどだった。
お母様がお父様を愛していてのは紛れもない真実だ。
お母様の死因は、誤って階段から落ちた転落死と発表された。
自殺することは教会で禁じられており、背けば埋葬を拒まれ、祭司の祈りも受けられず、魂は天国に行けないと言われている。
お母様はずるい。
死は償いではない。
受けるべき罰から逃げただけよ。
私に全て押し付けて、置いて逝ってしまうなんて酷いわ…。
ノーランド様に屋敷まで送っていただき、挨拶もそこそこに部屋に戻った。
机には、あの晩お母様が私に残した手紙と日記、封書が置いてある。
中身に目を通すと、あの日の絶望が甦り、涙が止まらない。
お父様に相談する事は出来ない。これ以上の仕打ちを味会わせたくない。
相談出来るとしたらーーー。
愛しいノーランド様。
どうか、私を捨てて下さい。
愛しております。
だから、私を忘れて下さい。
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