43 / 93
四
27.5話 放課後の教室
しおりを挟む
恋が教室に入ろうとした時後ろから肩を叩かれた。振り返るとそこには赤城が立っていて、いつもより暗い表情で下を向いていた。
「あ、のさ赤城。今日って...」
恋が声をかけると赤城はゆっくり恋の顔を見上げ「うん。」と無表情で言った。
「...一緒に帰れたりする?」
「うん。」
顔色を変えず淡々と答える赤城に動揺して恋は「じゃあ放課後教室で待ってるね。」と言い残して仲川たちの元に帰っていった。
モヤモヤした気持ちで午後の授業を終えて周りの人たちが大方帰るのを待ってから恋は教室に戻った。
その頃赤城も友達と別れ教室に戻っている最中思い出したように自販機に向かい、いちごオレを買った。それを持って教室に向かっていると教室の方から佐々木の笑い声が聞こえてきた。
教室に戻った佐々木は、自分の席で萎えている恋に気付き近寄って話しかけた。
「あら、何してる中?」
「あ、佐々木くん...謝罪の言葉を考えてる中です。」
佐々木は「お前ら馬鹿だな~」と大声で笑いながら言った。それに対して恋はため息を吐いて机に顔を伏せた。
「...もしさ?もしだよ、赤城に飽きられてたらどうしよう...。」
「え...、赤城が何に飽きるって?」
「......僕。」
それを聞いてさらに笑い散らかしていると佐々木は赤城が教室の入り口で立って見ているのに気づいて落ち込んでいる恋に小さな声で「そんなん簡単に検証できるからやってあげるよ。」と言って椅子に座る恋の後ろに立ち、そのまま恋を抱きしめようとした。
その瞬間、赤城が急いで二人に近づき佐々木を恋から引き剥がした。
「お前さ...。」
キレ口調で佐々木に飛びかかる赤城に佐々木は両手を顔の横まで上げ笑って「冗談じゃん!」と言った後恋を見てウィンクをしてそそくさと教室を出ていった。
静まり返った教室に不穏な空気が流れてしばらく続いた沈黙を破るように、いちごオレを恋に差し出して赤城は口を開いた。
「芦野恋くん、お昼はイヤな態度とってすみません。」
「......へ?」
「単に佐々木に嫉妬しました。...俺は朝から話しかけたらチャイム鳴るし休み時間話しかけに行こうとすれば他のやつに呼び止められるしで全然話せなかったのにのうのうと恋と話せてる佐々木うぜー佐々木くたばれ佐々木転べ佐々木...」
「おい...心配して戻って来てみればすげぇ俺、悪口言われてんじゃん!何事?」
教室のドアを勢いよく開けて笑いながら佐々木が入ってきた。
「...何?今俺、恋人に大事な大事な話をしてたんだけど。」
「うん、ただただ俺の嫌味を言ってただけだろ。」
「黙れさっきの仕返しだわ。」
真顔で佐々木に話す赤城と笑って話に入る佐々木に取り残される恋は状況が理解できず固まっていた。そんな恋に気付き赤城は、まだ恋が受け取ってなかったいちごオレにストローを刺すと恋の口の前に持っていった。恋は反射的に差し出されたいちごオレに口をつけた。
「...美味しい。」
「それはよかった...ごめんね、怒ってごめん。」
赤城は机に腰掛けると目の前に座る恋を見て微笑んで恋の頬を撫でた。そしてその後、佐々木に目を向けると「早くどっか行け」と言わんばかりの視線で圧をかけた。佐々木は自分のカバンを手に取って「じゃ、お先に~」と笑って出ていった。そんな佐々木を目で追っていた恋は出ていった後もそのままドアの方を見ていると赤城が恋の手を握った。驚いて赤城を見ると不服そうに自分を見ているのに気がついた。
「...赤城、本当にもう怒ってない?」
「うん、怒ってないよ。てかそもそも俺が怒るのが可笑しな話ではあるけどね。理不尽に無視された恋がキレるのはあっても。」
「僕は怒ってないよ。赤城に何かしちゃってたかなって不安ではあったけど......それより飲み物ありがとう!」
ふわっと笑ってお礼を言う恋に赤城は俯いて「うん。」と答えた。
「あ、そうそう僕ね、赤城に聞きたいことがあって...!」
そう言って恋は慌てて上を向きながら立ち上がるとバランス崩して赤城の胸にもたれかかった。
「...っ、ごめん。今離れ...」
「いいよ、このままで。」
赤城が恋の腰に手を回すとそのまま更に抱き寄せ、恋の肩に自分の顔を乗せ首筋の匂いを嗅いだ。
「...ちょっ、赤城...!?」
「ん...何?」
「何って。ち...近...い。」
「......嫌なら俺のこと押し退けて離れてもいいよ。」
...その言い方は狡い。絶対離れたくないことなんて赤城も知ってるはずなのに。やっぱり今日の赤城はちょっと意地悪だ。でも流石の僕でもあんなにはっきり言われたら理由くらいわかる。前に他の人と距離が近いに嫌って言われたのに今日佐々木くんと近すぎたから...でもあんなに突然来られたらどう対処したらいいのか僕には難しいよ。...どうしたら、どうすれば赤城は一番だって伝わるの......。
恋は赤城の背中に手を回すと強く抱きしめた。遠くから人の足音が聞こえてきて赤城がそれに気を取られよそ見をした瞬間、恋が赤城の頬にキスをした。驚いて赤城が恋に目を移すと耳を赤くして下を向いていた。
「...僕も今日もっと赤城と話したかった。でも赤城友達と楽しそうにしてたから。みんな付き合ってるの知らないし赤城の話できるの仲川と佐々木くんくらいで、だからつい佐々木くんには話聞いてもらうこと多くて。んでその時自分で話しときながらこうすればよかったとかこの時赤城こう思ったよなとか色々考えることも多くてさ。それで勝手に落ち込んで反省してる時ある今日とかまさにそうだった。って長々話しちゃったけど本題...」
そこまで言うと恋は真っ赤に染まる顔をあげて赤城を見つめた。
「......文化祭、赤城と回りたいなぁ...。」
最初の話し始めからずっと静止してる赤城は呆然と恋を眺めた。それに気づいた恋はあたふたして両手をバタバタさせながら急いで話を続けた。
「あ...全然空いた時間あったらでいいし、もし少しの時間でも一緒に居れたらってことね!ごめん、厚かましかったかもだけど全然!先約あったらそっち優先してもらって結構ですので!!」
恋が必死に付け足して話をすると赤城は抱きしめていた手を離し自分の口元に手を当てた。
「...すごいね。」
「......え...っと、な...にが?...あ、ごめんやっぱり僕の図々しさ?」
「なんでそーなるの。いやすごいよ、うん凄いね。何言っても何してもカワイイわ。」
真顔で答える赤城に恋は驚いた表情で赤城をぼーっと見た。しばらくして赤城が恋の頭を撫でると
「あ、ごめん可愛すぎて思考が停止してた。あ、文化祭ね。いいよ一緒に回ろうよ。てか前も言ったけど俺恋に言われて断るようなことないし、予定あってもこっち優先してたよ。」
優しい口調になる赤城に恋は安心して抱きついた。
「...ありがとう。」
「いーえ、こちらこそ誘ってくれてありがと。恋の方から言いにきてくれたの嬉しかった。」
赤城もまた恋を抱きしめると恋が「僕ね。」と口を開いた。
「赤城がお昼の時目逸らしたの見て飽きられたのかもって思ったの。それで焦っちゃって、赤城から言われない限り誘わない方がいいのかなとか思ったけどでもやっぱり言ってよかった。本当はどうかわからないのに一緒に過ごせない方が嫌だもん。」
赤城は恋の話に驚嘆して恋の事を凝視した。赤城の顔見て不思議そうに首を傾げる恋の首筋に手を当てるとそのままゆっくり顔を近づけて唇にキスをした。
「あの全然、本当に結構しっかりめにガチの方で好きなんで。安心してください。俺もこれからは自分の行動改めます、今日のでマジで痛感したわ。勘違いさせてごめん。」
帰り道手を繋いで歩いてる時に赤城が恋に言った。恋は嬉しそうに笑って「僕も好き。」と返した。満足そうに微笑む恋を見て赤城は安堵の表情を浮かべた。
「あ、のさ赤城。今日って...」
恋が声をかけると赤城はゆっくり恋の顔を見上げ「うん。」と無表情で言った。
「...一緒に帰れたりする?」
「うん。」
顔色を変えず淡々と答える赤城に動揺して恋は「じゃあ放課後教室で待ってるね。」と言い残して仲川たちの元に帰っていった。
モヤモヤした気持ちで午後の授業を終えて周りの人たちが大方帰るのを待ってから恋は教室に戻った。
その頃赤城も友達と別れ教室に戻っている最中思い出したように自販機に向かい、いちごオレを買った。それを持って教室に向かっていると教室の方から佐々木の笑い声が聞こえてきた。
教室に戻った佐々木は、自分の席で萎えている恋に気付き近寄って話しかけた。
「あら、何してる中?」
「あ、佐々木くん...謝罪の言葉を考えてる中です。」
佐々木は「お前ら馬鹿だな~」と大声で笑いながら言った。それに対して恋はため息を吐いて机に顔を伏せた。
「...もしさ?もしだよ、赤城に飽きられてたらどうしよう...。」
「え...、赤城が何に飽きるって?」
「......僕。」
それを聞いてさらに笑い散らかしていると佐々木は赤城が教室の入り口で立って見ているのに気づいて落ち込んでいる恋に小さな声で「そんなん簡単に検証できるからやってあげるよ。」と言って椅子に座る恋の後ろに立ち、そのまま恋を抱きしめようとした。
その瞬間、赤城が急いで二人に近づき佐々木を恋から引き剥がした。
「お前さ...。」
キレ口調で佐々木に飛びかかる赤城に佐々木は両手を顔の横まで上げ笑って「冗談じゃん!」と言った後恋を見てウィンクをしてそそくさと教室を出ていった。
静まり返った教室に不穏な空気が流れてしばらく続いた沈黙を破るように、いちごオレを恋に差し出して赤城は口を開いた。
「芦野恋くん、お昼はイヤな態度とってすみません。」
「......へ?」
「単に佐々木に嫉妬しました。...俺は朝から話しかけたらチャイム鳴るし休み時間話しかけに行こうとすれば他のやつに呼び止められるしで全然話せなかったのにのうのうと恋と話せてる佐々木うぜー佐々木くたばれ佐々木転べ佐々木...」
「おい...心配して戻って来てみればすげぇ俺、悪口言われてんじゃん!何事?」
教室のドアを勢いよく開けて笑いながら佐々木が入ってきた。
「...何?今俺、恋人に大事な大事な話をしてたんだけど。」
「うん、ただただ俺の嫌味を言ってただけだろ。」
「黙れさっきの仕返しだわ。」
真顔で佐々木に話す赤城と笑って話に入る佐々木に取り残される恋は状況が理解できず固まっていた。そんな恋に気付き赤城は、まだ恋が受け取ってなかったいちごオレにストローを刺すと恋の口の前に持っていった。恋は反射的に差し出されたいちごオレに口をつけた。
「...美味しい。」
「それはよかった...ごめんね、怒ってごめん。」
赤城は机に腰掛けると目の前に座る恋を見て微笑んで恋の頬を撫でた。そしてその後、佐々木に目を向けると「早くどっか行け」と言わんばかりの視線で圧をかけた。佐々木は自分のカバンを手に取って「じゃ、お先に~」と笑って出ていった。そんな佐々木を目で追っていた恋は出ていった後もそのままドアの方を見ていると赤城が恋の手を握った。驚いて赤城を見ると不服そうに自分を見ているのに気がついた。
「...赤城、本当にもう怒ってない?」
「うん、怒ってないよ。てかそもそも俺が怒るのが可笑しな話ではあるけどね。理不尽に無視された恋がキレるのはあっても。」
「僕は怒ってないよ。赤城に何かしちゃってたかなって不安ではあったけど......それより飲み物ありがとう!」
ふわっと笑ってお礼を言う恋に赤城は俯いて「うん。」と答えた。
「あ、そうそう僕ね、赤城に聞きたいことがあって...!」
そう言って恋は慌てて上を向きながら立ち上がるとバランス崩して赤城の胸にもたれかかった。
「...っ、ごめん。今離れ...」
「いいよ、このままで。」
赤城が恋の腰に手を回すとそのまま更に抱き寄せ、恋の肩に自分の顔を乗せ首筋の匂いを嗅いだ。
「...ちょっ、赤城...!?」
「ん...何?」
「何って。ち...近...い。」
「......嫌なら俺のこと押し退けて離れてもいいよ。」
...その言い方は狡い。絶対離れたくないことなんて赤城も知ってるはずなのに。やっぱり今日の赤城はちょっと意地悪だ。でも流石の僕でもあんなにはっきり言われたら理由くらいわかる。前に他の人と距離が近いに嫌って言われたのに今日佐々木くんと近すぎたから...でもあんなに突然来られたらどう対処したらいいのか僕には難しいよ。...どうしたら、どうすれば赤城は一番だって伝わるの......。
恋は赤城の背中に手を回すと強く抱きしめた。遠くから人の足音が聞こえてきて赤城がそれに気を取られよそ見をした瞬間、恋が赤城の頬にキスをした。驚いて赤城が恋に目を移すと耳を赤くして下を向いていた。
「...僕も今日もっと赤城と話したかった。でも赤城友達と楽しそうにしてたから。みんな付き合ってるの知らないし赤城の話できるの仲川と佐々木くんくらいで、だからつい佐々木くんには話聞いてもらうこと多くて。んでその時自分で話しときながらこうすればよかったとかこの時赤城こう思ったよなとか色々考えることも多くてさ。それで勝手に落ち込んで反省してる時ある今日とかまさにそうだった。って長々話しちゃったけど本題...」
そこまで言うと恋は真っ赤に染まる顔をあげて赤城を見つめた。
「......文化祭、赤城と回りたいなぁ...。」
最初の話し始めからずっと静止してる赤城は呆然と恋を眺めた。それに気づいた恋はあたふたして両手をバタバタさせながら急いで話を続けた。
「あ...全然空いた時間あったらでいいし、もし少しの時間でも一緒に居れたらってことね!ごめん、厚かましかったかもだけど全然!先約あったらそっち優先してもらって結構ですので!!」
恋が必死に付け足して話をすると赤城は抱きしめていた手を離し自分の口元に手を当てた。
「...すごいね。」
「......え...っと、な...にが?...あ、ごめんやっぱり僕の図々しさ?」
「なんでそーなるの。いやすごいよ、うん凄いね。何言っても何してもカワイイわ。」
真顔で答える赤城に恋は驚いた表情で赤城をぼーっと見た。しばらくして赤城が恋の頭を撫でると
「あ、ごめん可愛すぎて思考が停止してた。あ、文化祭ね。いいよ一緒に回ろうよ。てか前も言ったけど俺恋に言われて断るようなことないし、予定あってもこっち優先してたよ。」
優しい口調になる赤城に恋は安心して抱きついた。
「...ありがとう。」
「いーえ、こちらこそ誘ってくれてありがと。恋の方から言いにきてくれたの嬉しかった。」
赤城もまた恋を抱きしめると恋が「僕ね。」と口を開いた。
「赤城がお昼の時目逸らしたの見て飽きられたのかもって思ったの。それで焦っちゃって、赤城から言われない限り誘わない方がいいのかなとか思ったけどでもやっぱり言ってよかった。本当はどうかわからないのに一緒に過ごせない方が嫌だもん。」
赤城は恋の話に驚嘆して恋の事を凝視した。赤城の顔見て不思議そうに首を傾げる恋の首筋に手を当てるとそのままゆっくり顔を近づけて唇にキスをした。
「あの全然、本当に結構しっかりめにガチの方で好きなんで。安心してください。俺もこれからは自分の行動改めます、今日のでマジで痛感したわ。勘違いさせてごめん。」
帰り道手を繋いで歩いてる時に赤城が恋に言った。恋は嬉しそうに笑って「僕も好き。」と返した。満足そうに微笑む恋を見て赤城は安堵の表情を浮かべた。
1
あなたにおすすめの小説
夜が明けなければいいのに(洋風)
万里
BL
大国の第三皇子・ルシアンは、幼い頃から「王位には縁のない皇子」として育てられてきた。輝く金髪と碧眼を持つその美貌は、まるで人形のように完璧だが、どこか冷ややかで近寄りがたい。
しかしその裏には、誰よりも繊細で、愛されたいと願う幼い心が隠されている。
そんなルシアンに、ある日突然、国の命運を背負う役目が降りかかる。
長年対立してきた隣国との和平の証として、敵国の大公令嬢への婿入り――実質的な“人質”としての政略結婚が正式に決まったのだ。
「名誉ある生贄」。
それが自分に与えられた役割だと、ルシアンは理解していた。
部屋に戻ると、いつものように従者のカイルが静かに迎える。
黒髪の護衛騎士――幼い頃からずっと傍にいてくれた唯一の存在。
本当は、別れが怖くてたまらない。
けれど、その弱さを見せることができない。
「やっとこの退屈な城から出られる。せいせいする」
心にもない言葉を吐き捨てる。
カイルが引き止めてくれることを、どこかで期待しながら。
だがカイルは、いつもと変わらぬ落ち着いた声で告げる。
「……おめでとうございます、殿下」
恭しく頭を下げるその姿は、あまりにも遠い。
その淡々とした態度が、ルシアンの胸に鋭く突き刺さる。
――おめでとうなんて、言わないでほしかった。
――本当は、行きたくなんてないのに。
和風と洋風はどちらも大筋は同じようにしようかと。ところどころ違うかもしれませんが。
お楽しみいただければ幸いです。
【完結】毎日きみに恋してる
藤吉めぐみ
BL
青春BLカップ1次選考通過しておりました!
応援ありがとうございました!
*******************
その日、澤下壱月は王子様に恋をした――
高校の頃、王子と異名をとっていた楽(がく)に恋した壱月(いづき)。
見ているだけでいいと思っていたのに、ちょっとしたきっかけから友人になり、大学進学と同時にルームメイトになる。
けれど、恋愛模様が派手な楽の傍で暮らすのは、あまりにも辛い。
けれど離れられない。傍にいたい。特別でありたい。たくさんの行きずりの一人にはなりたくない。けれど――
このまま親友でいるか、勇気を持つかで揺れる壱月の切ない同居ライフ。
【完結】俺とあの人の青い春
月城雪華
BL
高校一年の夏、龍冴(りょうが)は二つ上の先輩である椰一(やいち)と付き合った。
けれど、告白してくれたにしては制限があまりに多過ぎると思っていた。
ぼんやりとした不信感を抱いていたある日、見知らぬ相手と椰一がキスをしている場面を目撃してしまう。
けれど友人らと話しているうちに、心のどこかで『椰一はずっと前から裏切っていた』と理解していた。
それでも悲しさで熱い雫が溢れてきて、ひと気のない物陰に座り込んで泣いていると、ふと目の前に影が差す。
「大丈夫か?」
涙に濡れた瞳で見上げると、月曜日の朝──その数日前にも件の二人を見掛け、書籍を落としたのだがわざわざ教室まで届けてくれたのだ──にも会った、一学年上の大和(やまと)という男だった。
恋の闇路の向こう側
七賀ごふん
BL
学校一の優等生として過ごす川音深白には、大切な幼馴染がいる。
家庭の事情で離れ離れになった幼馴染、貴島月仁が転校してくることを知った深白は、今こそ昔守られていた恩を返そうと意気込むが…。
────────
クールで過保護な攻め×完璧でいたいけど本当は甘えたい受け
君が僕を好きなことを知ってる
大天使ミコエル
BL
【完結】
ある日、亮太が友人から聞かされたのは、話したこともないクラスメイトの礼央が亮太を嫌っているという話だった。
けど、話してみると違和感がある。
これは、嫌っているっていうより……。
どうやら、れおくんは、俺のことが好きらしい。
ほのぼの青春BLです。
◇◇◇◇◇
全100話+あとがき
◇◇◇◇◇
猫と王子と恋ちぐら
真霜ナオ
BL
高校一年生の橙(かぶち)は、とある理由から過呼吸になることを防ぐために、無音のヘッドホンを装着して過ごしていた。
ある時、電車内で音漏れ警察と呼ばれる中年男性に絡まれた橙は、過呼吸を起こしてしまう。
パニック状態の橙を助けてくれたのは、クラスで王子と呼ばれている千蔵(ちくら)だった。
『そうやっておまえが俺を甘やかしたりするから』
小さな秘密を持つ黒髪王子×過呼吸持ち金髪の高校生BLです。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる