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6◆ディラン視点
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今現在俺は魔王城で、あらぬ誤解の視線を向けられている。
『勇者は魔王様を抱きたいと思っている』
あの日、ラピスを全裸で押し倒していたのが原因でそんな噂が流れたらしい。
はっきり言って、あれは事故のようなものだった!
だというのに、あれを見たメイドが他のメイドに話したようで、メイドからメイドへ………。
そして、他の人にどんどん噂は広がったらしい。
噂というのは、羽よりも軽く飛んでいくものだなとしみじみと思う。
「ディラン、パジャマパーティーのやり直しをしよう!」
「ラピス……あの一回で懲りなかったのか!?」
「何を懲りるんだ?」
キョトンとするラピスに、ある意味頭が痛くなってしまった。
あの夜のことを、ラピスは何も気にしていないようだ………。
もしかして、噂も気にしていないのか?
………まさかとは思うが、噂が耳に入っていないのだろうか?
あの夜は俺が全裸だったからなのか、今日は前もってパーティーすると言ったのだろう。
そうすることで、俺がパジャマを着て待機していることを期待しているのだろうな。
ラピスの眼差しには、俺が断るという選択肢を選ぶとは思っていないキラキラとした純粋な光がある。
これで断れたら、ある意味勇者かもしれない。
………まぁ、俺は本職勇者なんだがな。
「わかったよ。でも、パジャマないから用意してね?」
「任せろ!私のパジャマと同じデザインのパジャマを用意しよう」
俺は一つ溜息をつくと、仕方なく今夜着るためのパジャマを用意してもらうのだった。
『勇者は魔王様を抱きたいと思っている』
あの日、ラピスを全裸で押し倒していたのが原因でそんな噂が流れたらしい。
はっきり言って、あれは事故のようなものだった!
だというのに、あれを見たメイドが他のメイドに話したようで、メイドからメイドへ………。
そして、他の人にどんどん噂は広がったらしい。
噂というのは、羽よりも軽く飛んでいくものだなとしみじみと思う。
「ディラン、パジャマパーティーのやり直しをしよう!」
「ラピス……あの一回で懲りなかったのか!?」
「何を懲りるんだ?」
キョトンとするラピスに、ある意味頭が痛くなってしまった。
あの夜のことを、ラピスは何も気にしていないようだ………。
もしかして、噂も気にしていないのか?
………まさかとは思うが、噂が耳に入っていないのだろうか?
あの夜は俺が全裸だったからなのか、今日は前もってパーティーすると言ったのだろう。
そうすることで、俺がパジャマを着て待機していることを期待しているのだろうな。
ラピスの眼差しには、俺が断るという選択肢を選ぶとは思っていないキラキラとした純粋な光がある。
これで断れたら、ある意味勇者かもしれない。
………まぁ、俺は本職勇者なんだがな。
「わかったよ。でも、パジャマないから用意してね?」
「任せろ!私のパジャマと同じデザインのパジャマを用意しよう」
俺は一つ溜息をつくと、仕方なく今夜着るためのパジャマを用意してもらうのだった。
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