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第2話 不遇の第三王子
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儀式当日の朝は雲ひとつない晴れやかな青空で始まった。
クリストフは嫌々いつもより大分早くベッドから出た。侍女のエレナはまだ現れない。王宮は今日の儀式のせいで慌ただしいのかもしれない。
クリストフが暮らしているのは王宮の敷地内にある広大な庭園内に建てられた小さな館だ。この館が建てられたのは先々代の国王のころ。国王が寵愛した側室のために建てたという。彼女がこの庭園に咲いていた白い花を大層気に入ったため、館でくつろぎながら花を愛でられるようにと考えたらしい。
そのため、この館は『白花の館』と名付けられた。だが、王宮で働く者たちからは『捨てられた者の館』と呼ばれている。この館に身を置いた者たちの行く末が何とも悲しいものだったからだ。
この館を建てた国王は、側室に館を与えたにも関わらず後に別の女性に心を移し、側室の住まいを王宮から館へと追いやった。彼女は小さな館にひっそりと暮らし、そのまま忘れ去られてしまった。葬儀や遺体をどうしたのかについては今はもう誰も知らない。
次の代の国王は懸想した平民の少女を無理に王宮へ連れて来た。身勝手だったその国王は平民の少女の身を案じ、王宮の悪意になるべく触れぬようこの館に閉じ込めたという話だ。しかし愚かなことに彼も平民少女への興味を程なくして失ったらしい。そして少女は一人、この館で亡くなってしまったと噂されている。
この館へ来たばかりのころ、侍女長からその話を聞いたクリストフは『国王』なる生き物の愚かさに呆れた。侍女長はこの話で敢えてクリストフの末期も同様だと告げたかったらしい。
王妃直々にクリストフを頼むとまで声をかけられたにも関わらず、王妃がいなくなった途端クリストフの見た目を笑い、この館へ案内する間ずっと自分の鼻を摘んでいた。「平民は臭くてたまらない」そうだ。忘れられてしまった側室の女性も平民の少女も、こういった輩に追い詰められたのだろう。
だが、クリストフはか弱き乙女とは違う。
市井で自分の力で生きてきた男だ。当初は、曰く付きのこの館にクリストフを押し込めようとする今の国王と王妃の悪意を疑ったが、そんなことは今ではどうでも良くなっていた。
王宮から少し離れ、花々に囲まれてひっそりと立つ館に追いやられたのは逆に好都合だったのだ。王族や貴族との接触が最低限で済む。ここでやりたいことをやり自由に暮らしてみせる。クリストフはそう意気込んだ。
しかし、それとは別の問題がここに来てすぐに発生したのだ。
エレナは予定より少し遅れて朝食を持って現れた。そして今日も申し訳なさそうに肩を落とし俯いている。
「いつものことだよ」
パンひと切れと薄いスープ、そしてひとかけらのチーズ。
王宮に来てまともな食事にありつけたのは最初の一週間ぐらいだった。誰が指示しているのかは知らないが、クリストフの食事は用意されなくなった。王宮内でまさか飢えようとはクリストフは思いもしなかった。市井にいた方がまだたくさん食べることができていただろう。この食事に、少なくともソーセージの一本か干し肉ぐらいは追加できるぐらいクリストフは働いていたのだ。
だが、このことを国王や王妃に訴えるのは憚られた。施しを求めている、贅沢を求めていると思われるのは真っ平ごめんだ。平民には平民の誇りがある。
「そっちこそ大丈夫なの」
クリストフはエレナのほっそりとした腕を見た。
「はい。わたくしはもう食べました」
これが半分は嘘だとクリストフは知っている。クリストフの食事はエレナの朝食を取り分けたものだからだ。しかしクリストフは有り難くその朝食を頂くことにしている。無理に食べなければエレナが困るだろうし、自分が食べることでエレナが喜ぶからだ。
二人が出会ったのは王宮内の厨房の近くだった。食事に困って離宮を抜け出しては王宮内をこっそりうろついていたクリストフは厨房で日持ちのする物を盗み出しては飢えを凌いでいた。そこでたまたまエレナが他の侍女たちにいじめられている現場に遭遇したのだ。
一人の少女を集団で取り囲んでいる状況を見かねたクリストフが文句を言おうと姿を現すと、侍女たちはクリストフの容姿を見るやクスクスと笑いながら去って行ってしまった。
その後、エレナが没落寸前のハーマン子爵家の娘だと身の上話をしてくれた。今年十四歳となるが金銭的な事情で王立学院には通っておらず、王宮で下働きをしているらしい。しかも、クリストフの母が恩人だという。
病に侵され母子ともに死の淵にあったエレナの母と兄を、当時王宮をこっそり出奔したクリストフの母が領地を通りがかった際、癒やしの力で病を取り除いくれたのだとか。この恩があるために、クリストフの母の行方について調査している王宮の人間が領地を訪れたとき、エレナの父であるハーマン子爵は何も話さなかったとのことだ。
初めて心底母を慕う貴族に出会い、クリストフの心は和らいだ。聞けばそのとき救われたエレナの兄はいたって健康な体であり、無事学院を卒業して領地で働いているらしい。ハーマン子爵夫人も娘であるエレナを授かるほどに回復したからこそ、エレナがこの王宮にいるというわけだった。
この出会いから数日後、エレナはクリストフ付の侍女とされた。エレナが勇気を出して侍女長に申し出たところすぐに許可されたらしいが、意地悪な侍女長の魂胆は見え透いている。
クリストフの待遇について文句を言う者が現れても、ハーマン子爵家の娘を侍女につけたと言い逃れができるというわけだ。クリストフが飢えても、この館の掃除がされなくても、責任は全てエレナに押し付ければいい。それに、エレナのような弱い立場の少女がクリストフの待遇について何を言っても取り合ってもらえないだろう。
好きなようにすればいい。
クリストフはこの状況を半ば諦めていた。だが、王家や貴族たちの良いように扱われるつもりもエレナと二人で干からびていくつもりもない。いつかここを抜け出してまた市井で暮らすのだ。エレナにもましな仕事を見つけてやる。この館でおとなしくしているように見せかけて時機を窺っているのだ。
「あんたが選ばれるといいね」
クリストフは笑顔でエレナにそう言った。祝福の花嫁に選ばれればきっと彼女には素晴らしい毎日が待っているだろう。花嫁を本当に幸せにする男ならば嘘や私利私欲に塗れた愛など持たないはずだ。そんな相手を幸いの女神様とやらが許すはずはない。クリストフもエレナも王宮内でこんな目にあっているのだから、それが報われてもいいはずだ。
「相応しい方を女神様はお選びになりますわ」
エレナも笑顔で応えながらクリストフの礼服を準備した。いつ用意されたのか、紺地に金の刺繍がほどこされた礼服はクリストフの体型にぴったり合うように作られていた。胸元には王家の紋章である炎と獅子の紋様が入っている。そして右の襟元には、白い花と花に差す光を象った別の紋様があった。幸いの女神の象徴だ。
小さな村ですら教会があるほど女神信仰が盛んなアルムウェルテン王国では、幸いの女神の愛の恵みを表すこの紋様が必ず教会の扉に描かれている。クリストフが母の手伝いで訪問していた孤児院が併設された教会にもこの紋様があった。実はこの館の周囲に咲く白い花はその幸いの女神の象徴である白い花なのだが、だからといってこの館に何か恩恵があるわけでもない。
象徴はあくまでただの象徴であるようだ。クリストフは国を守っているらしい女神の存在に曖昧な不満が湧いてきて、小さく鼻を鳴らした。だが、ふと視線をやった左の襟元にそんな反抗心は忘れ去られた。
小さな黄色い花の刺繍。驚いたことに、それは母が好んでいた花である。花が咲く時期が過ぎた後に可愛らしい赤い実をつけるその花を、クリストフの母は大層気に入っていた。赤い実の色が、クリストフの瞳の色に似ていると言ってよく眺めていた。
国王の計らいだろうか。母の好きな花を知っている程度には、母を大切に思っていたのか。クリストフは指先で精緻な刺繍をなぞりながら、微笑む母の顔を思い浮かべた。
クリストフは嫌々いつもより大分早くベッドから出た。侍女のエレナはまだ現れない。王宮は今日の儀式のせいで慌ただしいのかもしれない。
クリストフが暮らしているのは王宮の敷地内にある広大な庭園内に建てられた小さな館だ。この館が建てられたのは先々代の国王のころ。国王が寵愛した側室のために建てたという。彼女がこの庭園に咲いていた白い花を大層気に入ったため、館でくつろぎながら花を愛でられるようにと考えたらしい。
そのため、この館は『白花の館』と名付けられた。だが、王宮で働く者たちからは『捨てられた者の館』と呼ばれている。この館に身を置いた者たちの行く末が何とも悲しいものだったからだ。
この館を建てた国王は、側室に館を与えたにも関わらず後に別の女性に心を移し、側室の住まいを王宮から館へと追いやった。彼女は小さな館にひっそりと暮らし、そのまま忘れ去られてしまった。葬儀や遺体をどうしたのかについては今はもう誰も知らない。
次の代の国王は懸想した平民の少女を無理に王宮へ連れて来た。身勝手だったその国王は平民の少女の身を案じ、王宮の悪意になるべく触れぬようこの館に閉じ込めたという話だ。しかし愚かなことに彼も平民少女への興味を程なくして失ったらしい。そして少女は一人、この館で亡くなってしまったと噂されている。
この館へ来たばかりのころ、侍女長からその話を聞いたクリストフは『国王』なる生き物の愚かさに呆れた。侍女長はこの話で敢えてクリストフの末期も同様だと告げたかったらしい。
王妃直々にクリストフを頼むとまで声をかけられたにも関わらず、王妃がいなくなった途端クリストフの見た目を笑い、この館へ案内する間ずっと自分の鼻を摘んでいた。「平民は臭くてたまらない」そうだ。忘れられてしまった側室の女性も平民の少女も、こういった輩に追い詰められたのだろう。
だが、クリストフはか弱き乙女とは違う。
市井で自分の力で生きてきた男だ。当初は、曰く付きのこの館にクリストフを押し込めようとする今の国王と王妃の悪意を疑ったが、そんなことは今ではどうでも良くなっていた。
王宮から少し離れ、花々に囲まれてひっそりと立つ館に追いやられたのは逆に好都合だったのだ。王族や貴族との接触が最低限で済む。ここでやりたいことをやり自由に暮らしてみせる。クリストフはそう意気込んだ。
しかし、それとは別の問題がここに来てすぐに発生したのだ。
エレナは予定より少し遅れて朝食を持って現れた。そして今日も申し訳なさそうに肩を落とし俯いている。
「いつものことだよ」
パンひと切れと薄いスープ、そしてひとかけらのチーズ。
王宮に来てまともな食事にありつけたのは最初の一週間ぐらいだった。誰が指示しているのかは知らないが、クリストフの食事は用意されなくなった。王宮内でまさか飢えようとはクリストフは思いもしなかった。市井にいた方がまだたくさん食べることができていただろう。この食事に、少なくともソーセージの一本か干し肉ぐらいは追加できるぐらいクリストフは働いていたのだ。
だが、このことを国王や王妃に訴えるのは憚られた。施しを求めている、贅沢を求めていると思われるのは真っ平ごめんだ。平民には平民の誇りがある。
「そっちこそ大丈夫なの」
クリストフはエレナのほっそりとした腕を見た。
「はい。わたくしはもう食べました」
これが半分は嘘だとクリストフは知っている。クリストフの食事はエレナの朝食を取り分けたものだからだ。しかしクリストフは有り難くその朝食を頂くことにしている。無理に食べなければエレナが困るだろうし、自分が食べることでエレナが喜ぶからだ。
二人が出会ったのは王宮内の厨房の近くだった。食事に困って離宮を抜け出しては王宮内をこっそりうろついていたクリストフは厨房で日持ちのする物を盗み出しては飢えを凌いでいた。そこでたまたまエレナが他の侍女たちにいじめられている現場に遭遇したのだ。
一人の少女を集団で取り囲んでいる状況を見かねたクリストフが文句を言おうと姿を現すと、侍女たちはクリストフの容姿を見るやクスクスと笑いながら去って行ってしまった。
その後、エレナが没落寸前のハーマン子爵家の娘だと身の上話をしてくれた。今年十四歳となるが金銭的な事情で王立学院には通っておらず、王宮で下働きをしているらしい。しかも、クリストフの母が恩人だという。
病に侵され母子ともに死の淵にあったエレナの母と兄を、当時王宮をこっそり出奔したクリストフの母が領地を通りがかった際、癒やしの力で病を取り除いくれたのだとか。この恩があるために、クリストフの母の行方について調査している王宮の人間が領地を訪れたとき、エレナの父であるハーマン子爵は何も話さなかったとのことだ。
初めて心底母を慕う貴族に出会い、クリストフの心は和らいだ。聞けばそのとき救われたエレナの兄はいたって健康な体であり、無事学院を卒業して領地で働いているらしい。ハーマン子爵夫人も娘であるエレナを授かるほどに回復したからこそ、エレナがこの王宮にいるというわけだった。
この出会いから数日後、エレナはクリストフ付の侍女とされた。エレナが勇気を出して侍女長に申し出たところすぐに許可されたらしいが、意地悪な侍女長の魂胆は見え透いている。
クリストフの待遇について文句を言う者が現れても、ハーマン子爵家の娘を侍女につけたと言い逃れができるというわけだ。クリストフが飢えても、この館の掃除がされなくても、責任は全てエレナに押し付ければいい。それに、エレナのような弱い立場の少女がクリストフの待遇について何を言っても取り合ってもらえないだろう。
好きなようにすればいい。
クリストフはこの状況を半ば諦めていた。だが、王家や貴族たちの良いように扱われるつもりもエレナと二人で干からびていくつもりもない。いつかここを抜け出してまた市井で暮らすのだ。エレナにもましな仕事を見つけてやる。この館でおとなしくしているように見せかけて時機を窺っているのだ。
「あんたが選ばれるといいね」
クリストフは笑顔でエレナにそう言った。祝福の花嫁に選ばれればきっと彼女には素晴らしい毎日が待っているだろう。花嫁を本当に幸せにする男ならば嘘や私利私欲に塗れた愛など持たないはずだ。そんな相手を幸いの女神様とやらが許すはずはない。クリストフもエレナも王宮内でこんな目にあっているのだから、それが報われてもいいはずだ。
「相応しい方を女神様はお選びになりますわ」
エレナも笑顔で応えながらクリストフの礼服を準備した。いつ用意されたのか、紺地に金の刺繍がほどこされた礼服はクリストフの体型にぴったり合うように作られていた。胸元には王家の紋章である炎と獅子の紋様が入っている。そして右の襟元には、白い花と花に差す光を象った別の紋様があった。幸いの女神の象徴だ。
小さな村ですら教会があるほど女神信仰が盛んなアルムウェルテン王国では、幸いの女神の愛の恵みを表すこの紋様が必ず教会の扉に描かれている。クリストフが母の手伝いで訪問していた孤児院が併設された教会にもこの紋様があった。実はこの館の周囲に咲く白い花はその幸いの女神の象徴である白い花なのだが、だからといってこの館に何か恩恵があるわけでもない。
象徴はあくまでただの象徴であるようだ。クリストフは国を守っているらしい女神の存在に曖昧な不満が湧いてきて、小さく鼻を鳴らした。だが、ふと視線をやった左の襟元にそんな反抗心は忘れ去られた。
小さな黄色い花の刺繍。驚いたことに、それは母が好んでいた花である。花が咲く時期が過ぎた後に可愛らしい赤い実をつけるその花を、クリストフの母は大層気に入っていた。赤い実の色が、クリストフの瞳の色に似ていると言ってよく眺めていた。
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