獅子王晶の恋と日常の謎(怪盗編)

はやしかわともえ

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おしごと

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「メールBOXが破裂しそうだよ」
屋敷に戻るなり、晶はPCと格闘している。どうやら相当仕事が溜まっていたらしい。社長って大変なんだなと僕は傍から見ながら思っていた。
「晶、急に仕事したら身体に障らない?」
「そうなのだけど楽しいのさ」
晶は仕事が大好きだからなぁ。僕に出来るのはお茶を淹れることくらいか。説得するのは諦めて僕は給湯室でお茶を淹れた。ふと窓の外を見ると警備の人が警戒してくれている。皆、晶を守ろうとしてくれている。僕も負けていられないな。僕がお茶を持って戻ると晶は美味しいと飲んでくれた。
「怪盗はどうすれば屈服するんだろう」
「晶、また危ないこと考えてないよね?」
「あいつにしてやられたままじゃ腹が立つじゃないか」
気持ちはよく分かるけど。
「晶、まずは元気にならなくちゃね。今日も早く休んで。僕もここで寝るし」
そう言うと晶が顔を輝かせた。
「深見と一緒なら安心だね!」
「晶、油断は禁物」
「はーい」
僕たちは寝る支度をしている。晶は薄手の長袖のパジャマを着ている。僕はジャージだ。
「もし、寝込みを襲われたら困るね」
「あの怪盗、プライドは高そうだったし、それはないんじゃないかな?」
「深見は奴と刃を交えたのだものね」
「まぁ捕獲は出来なかったんだけどね」
晶が僕に抱き着いてくる。僕たちはキスをしていた。好きだなという気持ちが体を熱くする。
「深見」
晶が僕を艷やかな表情で見つめてくる。そんな顔、ずるいじゃないか。
「深見は僕に欲情してくれるのだね」
「晶」
僕は晶を押し倒していた。晶は一瞬、戸惑ったような表情をして笑った。
「深見、僕を味わう気はあるかい?」
「それは…」
晶の白い首筋につい目が泳いでいってしまう。
「深見、君になら僕をあげるよ」
僕は頭を振ってなんとか理性を保った。
「駄目だよ、僕たちまだ高校生なんだよ?」
「そんなものなのかい?」
晶が首を傾げている。
「とにかくだーめ。また具合悪くなったら困るし寝ようね」
僕は起き上がって晶にタオルケットをかけた。
「深見、大人になったら僕と結婚してくれるかい?」
晶が縋るような目線で僕に聞いてきた。
「晶がいいよって言ったら喜んで」
晶がぱああと顔を輝かせている。
「深見、僕は少し未来に希望が持てたよ」
「晶、もしかして疲れてる?」
晶が唸る。
「そうなのかもしれないね」
「よく休んでね。晶はただでさえ忙しいんだから」
「深見、大好きだよ」
「うん、僕もだよ」
僕たちは手を繋いで眠った。
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