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番外編
テオとフレッドの昼下がり(中編)
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「ふぅ~。お腹いっぱい。結局、僕の方が沢山食べちゃったし」
食後のデザートのはちみつケーキを食べ終えて、テオドールは満足気に息をついた。
もちろん、全て騎士様の手から口に運ばれた。
嬉しそうに食べさせてくるものだから、最後の方はこちらも楽しくなっていた。
「今日は天気がいいから、いっそう池がきれいに見えるね」
リラックスしてフレデリクに背中を預けると、テオドールは改めて目の前の絶景を眺めた。
キラキラと輝く碧く透明な水面は、それこそ、いつまでも見ていられる。
「気に入ったか?」
「うんっ。大好きな場所になったよ。連れて来てくれて、ありがとう」
昼下がりの穏やかな森の中。
ゆったりと二人の時間が過ぎていく。
「何だか贅沢な時間の使い方だね」
「テオは最近忙しくしてただろ? たまにはこういう時間も作らないとな」
まだ謹慎中ではあるが、色んな人と会う機会も増えて、何だかんだと毎日慌ただしく活動するようになってきていた。
一緒にさぼろうって言ってくれたのは、僕を休ませるためだったんだろうな……。
いつだって深い優しさで全てを包み込んでくれるフレデリク。
その甘く柔らかい愛情にどっぷりと浸かってしまえば、二度と抜け出すことはできなくなる。
「僕はもうフレッドがいないと何もできないなぁ」
「本当に?」
テオドールは小さく笑いながら、のぞき込んでくるアクアマリンの瞳を見つめ返す。
「本当だよ。だから、ずっと傍にいてね」
「……俺は未来永劫、何があってもテオから離れない」
「フレッド……」
フレデリクの視線が、テオドールの唇に落ちてくる。
甘い口づけの合図に、そっと瞼を閉じると、すぐに唇が重なった。
「ぁん……ふぁっ……んん」
触れ合った瞬間から、全てを奪われるような激しいキスが始まり、テオドールは身動きする間もなく翻弄される。
唇を甘噛みされ、舌をすすられ、口腔内を味わい尽くされて。
溢れる唾液も、まるで喉の渇ききった砂漠の旅人のような貪欲さで、全てがフレデリクに舐めとられていった。
「はぁっ……んむぅっ……フ、フレッド……」
いやらしく濃厚な口づけに、頭がくらくらする。
唇の感触も舌の動きも、全てが気持ちよくて、下着の中でドクンドクンと淫らな欲が育っていく。
「んんぁ……キ、キス、きもちいいよぉ……っぁ」
半ば無意識に太腿を擦り合わせて、快感にうっとりしていると、フレデリクの手がズボンの上から膨らんだ股間を撫でてきた。
「ひゃぅっ! あ、ああ……そこ、だめだよっ」
「何で?」
フレデリクがすっとぼけながら、テオドールのものを布越しに揉んでくる。
「あぁんっ……し、下着、汚しちゃうからぁっ」
「それなら……汚れないように脱ごうな」
大きな手が、テオドールのズボンと下着をずり下げた。
ピンと勃ち上がった花芯が勢いよく飛び出して、騎士の視線にさらされる。
ぶるりと震えるそれは、先走りの蜜で先端がぬるついていた。
「キスでこんなに興奮して……もう濡れてるな……」
フレデリクはヒクつきながら愛蜜を垂れ流す鈴口を、親指の腹でぐにぐにと刺激する。
「ん、んんぅ~~」
敏感な亀頭をいじられて、テオドールはむずかるような声を出しながら身をよじった。
もっと強い快感がほしい――……
王子は濡れた花芯を、騎士の掌に押しつける。
「……フレッド、もっとさわって……っ」
すぐに大きな手は花芯を包み、感触を愉しみながら上下に動きはじめた。
「んぁっ……はぁんっ……ああぁ」
優しく扱かれ、テオドールが甘い声をあげる。
腰の奥から快感が猛烈に湧きあがり、性器をとろかせていく。
「あ、んぁ……きもちいいっ」
フレデリクの腕にすがりついて更なる快楽を求めたところで、扱いていた手が止まった。
「っあ、フレッドぉ……んんぅ、なんでとめるの……?」
テオドールは切なげに眉をよせると、ねだるようにフレデリクの首に頭をすりつける。
「俺、テオが自分で気持ちよくしてるところを見たいな」
「……じ、自分で……?」
それって、僕の手でってこと――?
恋人からの突然のリクエストに、テオドールは困惑する。
「僕……自分でしたこと、全然なくて……」
王子の予想外の言葉に、騎士はわずかに目を見開いた。
「これまではどうしてたんだ?」
「……その、そういう欲求を感じることがなかったというか……」
前世の記憶がよみがえる前は、不健康な生活で太りつづけ、体調は最悪だった。
その上、心の中はいつもぐちゃぐちゃで、精神的にも不安定で。
そのせいかは分からないが、自分の体は健全な性欲を感じたことがほぼなかった。
男子ならば誰もが経験するであろう自慰をした記憶はなく、勃起やしっかりとした射精も、この身に訪れることはなくて。
たまに精液のようなもので、下着をわずかに汚すぐらいのものだった。
「フレッドと触れ合うようになってからなんだ。気持ちいいことを知ったのは……」
もちろん、前世の自分にはそういう欲求や知識もあったが『テオドール』としては、フレデリクによって快感に目覚めたようなものだった。
「……テオは、全部俺が初めてなんだな」
「そ、そうだけど、そうやって言われると恥ずかしいよ……」
頬を染めてうつむくテオドールを、フレデリクは嬉しそうに抱きしめる。
「なら、今日は一緒に練習しよう」
「練習……?」
フレデリクはテオドールの右手をつかむと、上を向いて濡れそぼっている花芯に導いた。
「テオが自分で上手に気持ちよくなれるように」
それって、やっぱり僕の手でってことじゃんか――!
「僕……フレッドにしてもらいたい……」
「俺が何でもしてたら、心身が腐敗するんじゃないのか?」
「そっ、それとこれとは話がちがうもんっ」
ちょっとした揶揄に慌てるテオドールに、フレデリクは小さく笑った。
「俺も一緒にするから。な?」
「う、うん……」
フレデリクはテオドールに花芯を握らせると、その上から己の右手を重ねた。
「こ、こすればいい……?」
テオドールは勃起した自身に恐る恐る触れる。
自分のものだというのに、熱く濡れた感触に気後れしてしまう。
「そうだな。まずはゆっくり上下に」
欲望に指を絡めると、重ねられた恋人の手に合わせて、テオドールは自らを慰めはじめた。
「あ、んぁっ……あっ」
淫幹を軽く扱くだけで、快感が腰の奥からせり上がってくる。
気持ちいい、けど――……
「ねぇ……ぼく、フレッドがいいよ……。フレッドにしてもらった方がきもちいいから……ぁっ」
「嬉しいけど、今回は自分の手で最後までしような」
「んんんぅ~~~~~」
要望が通らなくて、ぐずるテオドールの髪や頬に、何度も口づけて宥めるフレデリク。
「ほら。次はテオの好きなところを――」
騎士は、王子の左手指を裏筋に触れさせる。
「この裏側をいじるの、好きだろ?」
「ひっ、あ……あぁっん!」
いつもやってもらっているように、指の腹を押しつけるように擦ると、甘い刺激に腰がはねた。
「いじりながら擦って、もっと気持ちよくなろうな」
「うん、うんっ……」
右手で扱きながら左手で裏筋をいじると、強い快感に思考が溶けていく。
「フレッド……キスっ、キスもしたいよぉ」
フレデリクへ顔を向けて唇を突きだすと、深く貪るような口づけが返される。
「んっ、ふぁっ……」
激しく舌を絡めながら、夢中になって自身を扱きあげる。
「あっ……んぁっ……いっぱい、ぬるぬるがでてきて……っ」
ヒクつく鈴口からは、愛蜜が大量に溢れでて、テオドールの手を濡らしている。
「テオ……今度はここを刺激して」
フレデリクの指がカリ首のささやかなくびれを撫で擦る。
それに倣って手を動かすと、よくできましたとばかりに甘い口づけをおくられた。
「そのまま先端の方も触ろうか……敏感だから優しくな」
くびれを擦っていた指を亀頭にずらす。
愛蜜にまみれたそこを親指で摩擦すると、強すぎる刺激に背筋に痺れが走った。
「やぁっ……んんんぅ」
「優しくって言っただろう?」
「はやく、きもちよくなりたくて……」
「敏感な分、包み込むように触るだけで、充分気持ちよくなれるから」
大きな手が花芯の先を包み、指先が鈴口をくすぐる。
「あ、ああ、きもちいいっ……さきっぽ、きもちいいよ」
「テオもやってみような」
快感にとろけながら頷くと、テオドールはフレデリクと同じように亀頭をいじる。
「ん、はぅっ……ぁぁ」
「上手だ」
「んあぁっ……フレッドぉ……ふふっ」
優しく頬擦りされて、テオドールは心地よさそうに笑った。
「あとは、最後まで快感を追って気持ちよくなろう。俺も手伝うから」
騎士はいやらしく身をよじる王子を背後から強く抱きしめて、愛蜜が垂れる陰嚢を揉む。
「あん……はぁっ……んぅ」
ああ……フレッドに見られながらするの、きもちいいっ!
テオドールは夢中になって淫幹を扱きながら、亀頭を撫で擦る。
一緒に裏筋を小刻みに刺激すると、甘い衝撃に尻が震えた。
「テオは何でもすぐに上達するな……」
静かな森の中。
美しい池のほとりで、騎士に抱かれた王子が、一心不乱に自慰に耽っている。
エメラルドの瞳は快楽で潤み、湿った桃色の唇からは唾液がこぼれ落ちていて。
扱き上げられ興奮しきった花芯からは愛蜜がとめどなく溢れ、白魚のような手をぬめらせている。
しどけなく開かれた、内側から輝くような白い太腿を撫でながら、騎士は淫欲にまみれたアクアマリンの瞳で、王子の痴態を舐めるように見つめていた。
「フレッド……ぁっ……ぼく、じぶんの手で、ちゃんときもちよくなってるよ……んぁっ」
「そうだな……初めてなのに、こんなにいやらしく興奮して……」
フレデリクはテオドールの耳を甘噛みしながら、濡れそぼる鈴口を指先で愛撫する。
「んんっ……だって、フレッドに見られてるだけで……きもちよくなっちゃうっ……あんっ」
テオドールは甘い声をもらして、腰を震わせる。
花芯を扱く手はどんどん速くなり、流れる愛蜜は陰嚢から会陰を濡らし、ヒクつく後孔に染み込んでいた。
「あ、ああっ……いっぱいごしごしするの……いいっ……はぁぅっ」
快感が腰の奥で膨らんで、解放に向けて性器が熱くたぎっていく。
「……もう出そうか?」
「うんっ……もうっ、もうちょっとで……でちゃう……っっ」
細い指で花芯を擦りながら、テオドールの体は絶頂へと駆け上がっていく。
淫欲の涙で濡れたエメラルドの目を艶っぽく細め、騎士の逞しい胸に体をすりつけて、大胆に自らを慰めつづける。
快楽にとろけた顔に、愛蜜でぐしょぐしょに濡れた股間に。
全てをさらけ出して、王子は騎士に抱きしめられながら淫らに喘ぐ。
「フレッド……ぜんぶみてっ……っ」
愛蜜を淫幹になすりつけながら、激しく扱く。
「派手に見せつけて……淫らな王子様だな」
性器に絡みつくフレデリクの視線に、頭が真っ白になるほどの快感が押しよせる。
「ああっ……でる……でちゃう……んんぅ……みて、でるとこみててぇ……!」
陰嚢がぎゅっと収縮し、花芯の中を熱い白濁がせり上がってくる。
「あああっ! フレッドぉ……あ、んんんんんっ!!」
愛する人の名を呼びながら、テオドールは花芯の先から白濁を勢いよく放った。
断続的に放物線を描くそれは、目の前の草の上にふりかかる。
「はぁっ……はぁっ……フレッド……さいごまでできたよ……」
「ああ。上手だった。たくさん出せたな。自分でするのはどうだった?」
「……んぅ……気持ちよかったけど……ぼく、フレッドにしてもらう方がいい……」
テオドールは、フレデリクの首もとに頬擦りしながら小さく言う。
「こんなに出したのに?」
フレデリクは草の上に散っている白濁に視線を向けた。
「そ、れは……フレッドがいっぱい見てくるから……」
「俺が全部見てるから、いっぱい興奮した?」
テオドールはまろい頬を紅く染めて、そっと頷く。
「……テオは俺がいないと気持ちよくなれないんだな」
騎士は、胸の中にいる淫らで可憐な王子を強く抱きしめた。
「かわいい……俺の王子様は一途でいじらしいな」
嬉しそうに呟くと、フレデリクは桃色の唇を何度も啄む。
欲望を放ったばかりの花芯もあやすように愛撫され、テオドールは太腿を震わせながら夢中になって舌を絡ませた。
「あ、ふぁっ……フレッド……フレッド……」
テオドールの下肢を、大きな手が這う。
唇に吸いつかれながら陰嚢を揉まれ、腰の奥に切なさが広がっていく。
一度射精したというのに、すっきりしているどころか、フレデリクを求める淫欲が瞬く間に膨らんでいく。
うう……お尻がうずうずする……っ。
「……ぼくっ……我慢できないっ」
テオドールはそう言って、逞しい胸の中から身を乗り出した。
敷布の隅に手をついて四つん這いになると、白い尻をフレデリクに向ける。
「フレッド……お尻の中さみしいっ……おねがい……フレッドの大きいの欲しいよ……っ」
王子はまろやかな尻を突き出して、騎士の欲望をねだる。
一つのシミもない白い尻たぶは、太陽の下で惜しげもなく輝いている。
フレデリクの目下でふるふると震え、淫らな愛撫を今か今かと待ち望んでいた。
「うぅ……むずむずするよぉ……」
王子は上体を低くして、火照った尻を強く差し出す。
掲げられた尻は谷間の奥まできれいに露わになった。
うっすらと浮かび上がる、湿った谷底の筋。
その只中にある後孔は垂れた愛蜜と精液でぬめり、ヒクヒクと粘膜と皺を収縮させている。
柔らかな会陰はうっすらと紅色に染まり、陰嚢や花芯と共に、いやらしく脈動していた。
食後のデザートのはちみつケーキを食べ終えて、テオドールは満足気に息をついた。
もちろん、全て騎士様の手から口に運ばれた。
嬉しそうに食べさせてくるものだから、最後の方はこちらも楽しくなっていた。
「今日は天気がいいから、いっそう池がきれいに見えるね」
リラックスしてフレデリクに背中を預けると、テオドールは改めて目の前の絶景を眺めた。
キラキラと輝く碧く透明な水面は、それこそ、いつまでも見ていられる。
「気に入ったか?」
「うんっ。大好きな場所になったよ。連れて来てくれて、ありがとう」
昼下がりの穏やかな森の中。
ゆったりと二人の時間が過ぎていく。
「何だか贅沢な時間の使い方だね」
「テオは最近忙しくしてただろ? たまにはこういう時間も作らないとな」
まだ謹慎中ではあるが、色んな人と会う機会も増えて、何だかんだと毎日慌ただしく活動するようになってきていた。
一緒にさぼろうって言ってくれたのは、僕を休ませるためだったんだろうな……。
いつだって深い優しさで全てを包み込んでくれるフレデリク。
その甘く柔らかい愛情にどっぷりと浸かってしまえば、二度と抜け出すことはできなくなる。
「僕はもうフレッドがいないと何もできないなぁ」
「本当に?」
テオドールは小さく笑いながら、のぞき込んでくるアクアマリンの瞳を見つめ返す。
「本当だよ。だから、ずっと傍にいてね」
「……俺は未来永劫、何があってもテオから離れない」
「フレッド……」
フレデリクの視線が、テオドールの唇に落ちてくる。
甘い口づけの合図に、そっと瞼を閉じると、すぐに唇が重なった。
「ぁん……ふぁっ……んん」
触れ合った瞬間から、全てを奪われるような激しいキスが始まり、テオドールは身動きする間もなく翻弄される。
唇を甘噛みされ、舌をすすられ、口腔内を味わい尽くされて。
溢れる唾液も、まるで喉の渇ききった砂漠の旅人のような貪欲さで、全てがフレデリクに舐めとられていった。
「はぁっ……んむぅっ……フ、フレッド……」
いやらしく濃厚な口づけに、頭がくらくらする。
唇の感触も舌の動きも、全てが気持ちよくて、下着の中でドクンドクンと淫らな欲が育っていく。
「んんぁ……キ、キス、きもちいいよぉ……っぁ」
半ば無意識に太腿を擦り合わせて、快感にうっとりしていると、フレデリクの手がズボンの上から膨らんだ股間を撫でてきた。
「ひゃぅっ! あ、ああ……そこ、だめだよっ」
「何で?」
フレデリクがすっとぼけながら、テオドールのものを布越しに揉んでくる。
「あぁんっ……し、下着、汚しちゃうからぁっ」
「それなら……汚れないように脱ごうな」
大きな手が、テオドールのズボンと下着をずり下げた。
ピンと勃ち上がった花芯が勢いよく飛び出して、騎士の視線にさらされる。
ぶるりと震えるそれは、先走りの蜜で先端がぬるついていた。
「キスでこんなに興奮して……もう濡れてるな……」
フレデリクはヒクつきながら愛蜜を垂れ流す鈴口を、親指の腹でぐにぐにと刺激する。
「ん、んんぅ~~」
敏感な亀頭をいじられて、テオドールはむずかるような声を出しながら身をよじった。
もっと強い快感がほしい――……
王子は濡れた花芯を、騎士の掌に押しつける。
「……フレッド、もっとさわって……っ」
すぐに大きな手は花芯を包み、感触を愉しみながら上下に動きはじめた。
「んぁっ……はぁんっ……ああぁ」
優しく扱かれ、テオドールが甘い声をあげる。
腰の奥から快感が猛烈に湧きあがり、性器をとろかせていく。
「あ、んぁ……きもちいいっ」
フレデリクの腕にすがりついて更なる快楽を求めたところで、扱いていた手が止まった。
「っあ、フレッドぉ……んんぅ、なんでとめるの……?」
テオドールは切なげに眉をよせると、ねだるようにフレデリクの首に頭をすりつける。
「俺、テオが自分で気持ちよくしてるところを見たいな」
「……じ、自分で……?」
それって、僕の手でってこと――?
恋人からの突然のリクエストに、テオドールは困惑する。
「僕……自分でしたこと、全然なくて……」
王子の予想外の言葉に、騎士はわずかに目を見開いた。
「これまではどうしてたんだ?」
「……その、そういう欲求を感じることがなかったというか……」
前世の記憶がよみがえる前は、不健康な生活で太りつづけ、体調は最悪だった。
その上、心の中はいつもぐちゃぐちゃで、精神的にも不安定で。
そのせいかは分からないが、自分の体は健全な性欲を感じたことがほぼなかった。
男子ならば誰もが経験するであろう自慰をした記憶はなく、勃起やしっかりとした射精も、この身に訪れることはなくて。
たまに精液のようなもので、下着をわずかに汚すぐらいのものだった。
「フレッドと触れ合うようになってからなんだ。気持ちいいことを知ったのは……」
もちろん、前世の自分にはそういう欲求や知識もあったが『テオドール』としては、フレデリクによって快感に目覚めたようなものだった。
「……テオは、全部俺が初めてなんだな」
「そ、そうだけど、そうやって言われると恥ずかしいよ……」
頬を染めてうつむくテオドールを、フレデリクは嬉しそうに抱きしめる。
「なら、今日は一緒に練習しよう」
「練習……?」
フレデリクはテオドールの右手をつかむと、上を向いて濡れそぼっている花芯に導いた。
「テオが自分で上手に気持ちよくなれるように」
それって、やっぱり僕の手でってことじゃんか――!
「僕……フレッドにしてもらいたい……」
「俺が何でもしてたら、心身が腐敗するんじゃないのか?」
「そっ、それとこれとは話がちがうもんっ」
ちょっとした揶揄に慌てるテオドールに、フレデリクは小さく笑った。
「俺も一緒にするから。な?」
「う、うん……」
フレデリクはテオドールに花芯を握らせると、その上から己の右手を重ねた。
「こ、こすればいい……?」
テオドールは勃起した自身に恐る恐る触れる。
自分のものだというのに、熱く濡れた感触に気後れしてしまう。
「そうだな。まずはゆっくり上下に」
欲望に指を絡めると、重ねられた恋人の手に合わせて、テオドールは自らを慰めはじめた。
「あ、んぁっ……あっ」
淫幹を軽く扱くだけで、快感が腰の奥からせり上がってくる。
気持ちいい、けど――……
「ねぇ……ぼく、フレッドがいいよ……。フレッドにしてもらった方がきもちいいから……ぁっ」
「嬉しいけど、今回は自分の手で最後までしような」
「んんんぅ~~~~~」
要望が通らなくて、ぐずるテオドールの髪や頬に、何度も口づけて宥めるフレデリク。
「ほら。次はテオの好きなところを――」
騎士は、王子の左手指を裏筋に触れさせる。
「この裏側をいじるの、好きだろ?」
「ひっ、あ……あぁっん!」
いつもやってもらっているように、指の腹を押しつけるように擦ると、甘い刺激に腰がはねた。
「いじりながら擦って、もっと気持ちよくなろうな」
「うん、うんっ……」
右手で扱きながら左手で裏筋をいじると、強い快感に思考が溶けていく。
「フレッド……キスっ、キスもしたいよぉ」
フレデリクへ顔を向けて唇を突きだすと、深く貪るような口づけが返される。
「んっ、ふぁっ……」
激しく舌を絡めながら、夢中になって自身を扱きあげる。
「あっ……んぁっ……いっぱい、ぬるぬるがでてきて……っ」
ヒクつく鈴口からは、愛蜜が大量に溢れでて、テオドールの手を濡らしている。
「テオ……今度はここを刺激して」
フレデリクの指がカリ首のささやかなくびれを撫で擦る。
それに倣って手を動かすと、よくできましたとばかりに甘い口づけをおくられた。
「そのまま先端の方も触ろうか……敏感だから優しくな」
くびれを擦っていた指を亀頭にずらす。
愛蜜にまみれたそこを親指で摩擦すると、強すぎる刺激に背筋に痺れが走った。
「やぁっ……んんんぅ」
「優しくって言っただろう?」
「はやく、きもちよくなりたくて……」
「敏感な分、包み込むように触るだけで、充分気持ちよくなれるから」
大きな手が花芯の先を包み、指先が鈴口をくすぐる。
「あ、ああ、きもちいいっ……さきっぽ、きもちいいよ」
「テオもやってみような」
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「ん、はぅっ……ぁぁ」
「上手だ」
「んあぁっ……フレッドぉ……ふふっ」
優しく頬擦りされて、テオドールは心地よさそうに笑った。
「あとは、最後まで快感を追って気持ちよくなろう。俺も手伝うから」
騎士はいやらしく身をよじる王子を背後から強く抱きしめて、愛蜜が垂れる陰嚢を揉む。
「あん……はぁっ……んぅ」
ああ……フレッドに見られながらするの、きもちいいっ!
テオドールは夢中になって淫幹を扱きながら、亀頭を撫で擦る。
一緒に裏筋を小刻みに刺激すると、甘い衝撃に尻が震えた。
「テオは何でもすぐに上達するな……」
静かな森の中。
美しい池のほとりで、騎士に抱かれた王子が、一心不乱に自慰に耽っている。
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扱き上げられ興奮しきった花芯からは愛蜜がとめどなく溢れ、白魚のような手をぬめらせている。
しどけなく開かれた、内側から輝くような白い太腿を撫でながら、騎士は淫欲にまみれたアクアマリンの瞳で、王子の痴態を舐めるように見つめていた。
「フレッド……ぁっ……ぼく、じぶんの手で、ちゃんときもちよくなってるよ……んぁっ」
「そうだな……初めてなのに、こんなにいやらしく興奮して……」
フレデリクはテオドールの耳を甘噛みしながら、濡れそぼる鈴口を指先で愛撫する。
「んんっ……だって、フレッドに見られてるだけで……きもちよくなっちゃうっ……あんっ」
テオドールは甘い声をもらして、腰を震わせる。
花芯を扱く手はどんどん速くなり、流れる愛蜜は陰嚢から会陰を濡らし、ヒクつく後孔に染み込んでいた。
「あ、ああっ……いっぱいごしごしするの……いいっ……はぁぅっ」
快感が腰の奥で膨らんで、解放に向けて性器が熱くたぎっていく。
「……もう出そうか?」
「うんっ……もうっ、もうちょっとで……でちゃう……っっ」
細い指で花芯を擦りながら、テオドールの体は絶頂へと駆け上がっていく。
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快楽にとろけた顔に、愛蜜でぐしょぐしょに濡れた股間に。
全てをさらけ出して、王子は騎士に抱きしめられながら淫らに喘ぐ。
「フレッド……ぜんぶみてっ……っ」
愛蜜を淫幹になすりつけながら、激しく扱く。
「派手に見せつけて……淫らな王子様だな」
性器に絡みつくフレデリクの視線に、頭が真っ白になるほどの快感が押しよせる。
「ああっ……でる……でちゃう……んんぅ……みて、でるとこみててぇ……!」
陰嚢がぎゅっと収縮し、花芯の中を熱い白濁がせり上がってくる。
「あああっ! フレッドぉ……あ、んんんんんっ!!」
愛する人の名を呼びながら、テオドールは花芯の先から白濁を勢いよく放った。
断続的に放物線を描くそれは、目の前の草の上にふりかかる。
「はぁっ……はぁっ……フレッド……さいごまでできたよ……」
「ああ。上手だった。たくさん出せたな。自分でするのはどうだった?」
「……んぅ……気持ちよかったけど……ぼく、フレッドにしてもらう方がいい……」
テオドールは、フレデリクの首もとに頬擦りしながら小さく言う。
「こんなに出したのに?」
フレデリクは草の上に散っている白濁に視線を向けた。
「そ、れは……フレッドがいっぱい見てくるから……」
「俺が全部見てるから、いっぱい興奮した?」
テオドールはまろい頬を紅く染めて、そっと頷く。
「……テオは俺がいないと気持ちよくなれないんだな」
騎士は、胸の中にいる淫らで可憐な王子を強く抱きしめた。
「かわいい……俺の王子様は一途でいじらしいな」
嬉しそうに呟くと、フレデリクは桃色の唇を何度も啄む。
欲望を放ったばかりの花芯もあやすように愛撫され、テオドールは太腿を震わせながら夢中になって舌を絡ませた。
「あ、ふぁっ……フレッド……フレッド……」
テオドールの下肢を、大きな手が這う。
唇に吸いつかれながら陰嚢を揉まれ、腰の奥に切なさが広がっていく。
一度射精したというのに、すっきりしているどころか、フレデリクを求める淫欲が瞬く間に膨らんでいく。
うう……お尻がうずうずする……っ。
「……ぼくっ……我慢できないっ」
テオドールはそう言って、逞しい胸の中から身を乗り出した。
敷布の隅に手をついて四つん這いになると、白い尻をフレデリクに向ける。
「フレッド……お尻の中さみしいっ……おねがい……フレッドの大きいの欲しいよ……っ」
王子はまろやかな尻を突き出して、騎士の欲望をねだる。
一つのシミもない白い尻たぶは、太陽の下で惜しげもなく輝いている。
フレデリクの目下でふるふると震え、淫らな愛撫を今か今かと待ち望んでいた。
「うぅ……むずむずするよぉ……」
王子は上体を低くして、火照った尻を強く差し出す。
掲げられた尻は谷間の奥まできれいに露わになった。
うっすらと浮かび上がる、湿った谷底の筋。
その只中にある後孔は垂れた愛蜜と精液でぬめり、ヒクヒクと粘膜と皺を収縮させている。
柔らかな会陰はうっすらと紅色に染まり、陰嚢や花芯と共に、いやらしく脈動していた。
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