婚姻適齢限界(過ぎたら無理矢理って…嫌に決まってる)

アキノナツ

文字の大きさ
19 / 26

19 》来る ※

しおりを挟む
 
 母が私の服を持って行った。背格好の似た女中の子に着せて、父と一緒に温泉旅行に行ってくると出て行った。

 鉄道に乗るのが楽しみとはしゃいでいたから、楽しい旅行になるとは思うけど…。

 兄たち曰く、出産なら幾らでも手伝うけど、無理ッってジタバタしてたらしい。

 …察します。

 私としても両親が居ないのは、救いと言うか、色々と頭が許容量を超えて、また倒れそうです。

 そろそろ私の身体も耐性がついて欲しいです。最後まで気を失わないで下さいよ。ふんすッ。

 女中さんを私に仕立てての作戦みたいです。鉄道は個室を予約したと、雑用をこなして帰って来たおお兄さまが、私の庭で木刀を振りながら教えてくれました。

 帽子も持って行ったから、それで誤魔化したのかと思ったら、カツラまで用意してたとか。女中さんはノリノリで母と楽しそうだったそうです。

 鉄道の個室で変装を解く予定だとか。私は途中でドロンです。何やら冒険活劇ですね。

 女中さんも歌劇団好きだったとか…。

 キャッキャしてる母たちが目に浮かぶようです。なんだか疲れました。

 ブンブンと素振りしてる兄は筋肉を育てるのに余念がないようです。充分な気がしますけど…。
 私の庭でする必要はありますか?

 寂しくはなりませんけど…。ありがとうね。

 このところ朝の目覚めがよろしくないです。
 身体が重い…。

 今も部屋でゴロゴロしながら、兄と話してる訳ですが…。
 明日には出立するとかで父が仕事を片付けてるとか…。夫婦で旅行なんていつぶりでしょうね。楽しんで貰えると嬉しいですね。

「お土産は温泉饅頭がいいです」

「おお、フンッ、伝えて、おく、フンッ、フンッ…」

 ちょっと鬱陶しくなってきた。

 お腹、痛い……。

 母たちが出立して行き、今日は来客もなく、私は、腹痛に苦しんでいました。
 拾い喰いなんてしてないです。アレです。待ってたようなものですけど…。

 お風呂に入ったりして、準備をしてたら…準備ッ。赤面ですよ。来たんです。せいさんも来てくれます。
 もう頭が沸騰しそうです。

 取り敢えず、身綺麗にしています。兄たちが近づかないようにしてくれるのはありがたいです。恥ずかし過ぎて倒れそうです。

 今から静さんと籠るんです。巣篭もりみたいで恥ずかしくて、お布団に潜ってしまいました。ジタバタしそうで、するのも恥ずかしくて、小さくなって…ます。ぷるぷる…

五鈴いすずさん…?」

 ほへ?
 お腹がズクズクと痛むような疼くような波を抱えてお布団に潜って丸まってる内に寝てしまったようです。
 私の頭は回路を切ってしまえばいいと思ってるでしょうか。困ったもんだ。

 目を覚ましたけど、頭はぼんやりです。
 私を呼んでくれる声がお布団の向こうに聞こえます。とってもいいお声で私を呼んでくれますね。

 もそもそ…ぷはぁッ

 髪がボサボサな気がします。お布団から頭を出しました。いい香りです。うっとり…。
 目の前に覗き込んでる静さんと目が合いました。お顔も近いです。

 四角いお顔。心配顔の厳ついお顔が柔和に崩れました。

 目尻のおシワが好きって言ったら、困らせるだろうか…。ぽやぁと見ていた。

「五鈴さん、会いたかった…」

 いつでも会えたのに来なかったのはあなたです。

「悪いと思ってますか?」
 ぼんやりして頭の言葉と声に出した言葉が繋がってます。通じない意地悪を言ってました。返事がない事で言葉にしてない事に思い当たりました。寝ぼけてますねぇ。

「来なくて悪いと思ってるなら、接吻して下さい」
 ぼんやりが継続してます。私のぽやぽやとした頭のまま、彼をなじって唇を尖らせて要求です。

 お布団から頭を出しただけの亀さんのまま唇を突き出して催促です。

「自覚がありますか?」
 笑ってます。自覚ってなんですか?

「謝罪がしたかったら、して下さい」
 笑ってるのにため息混じりの言葉に少しムッとしてキツく言ってました。
 言葉がすれ違ってる気がしますが、今は静さんと会えて嬉しいんです。

 ほらほら~と顎を上向きにしてます。構って下さい。接吻して下さい。私は大胆です。怒ってるんです。要求するんです。

 半笑いの軽い唇の接触。
 ん?
 これが謝罪ですか?
 嬉しいのだけど、なんだか違います。もっとこう…

 彼の香りに包まれてうっとりです。
 蕩けそうです。もっと近くで彼を感じたくて仕方がないのです。

 離れていく唇に自ら伸び上がって追いかけて唇を触れさせます。唇を少し離れても動かないので、再び唇を触れ合わせます。

 ピタッと動きが止まったので、やりたい放題です。
 チュッチュと唇を触れて、彼の唇を啄んで、軽く引っ張って離して…チュッと軽くお口に吸い付きました。

 いつまでもチュッチュと啄んでいたい気分です。亀さんから雀さんになった気分です。

 香りが濃く漂って私の身体の隅々まで入り込んで満たして来ます。静さんに浸かっていくようです。

 そっと唇から離れて静さんのお顔を見れば、眉間にシワが寄ってます。渋みは増しますが、難しいお顔はしないで欲しいな…。

 静さんの大きな手が私の乱れた髪を優しく撫でつけ、耳から耳の後ろを指がなぞり首を撫でて、布団と私の身体の隙間に差し込まれて来ます。

 彼から目が離せなくて、見つめてます。香りが濃くなってきた気がします。

 身体を撫でられて全身がゾクゾクと震えてしまいます。寒い訳ではなく芯から熱がジリジリと焼くように溢れてきます。

 私はどうしたらいいのでしょう。何をしていいか考えられずにされるがまま…。

 私をお布団から引き出してしまいました。
 大きな身体に抱き抱えられて、彼の胡座の中に収まってしまいました。

 優しくも深い接吻が贈られます。
 背中に彼の大きな手の温もりを感じてもっと彼の熱を感じたくて、浴衣の合わせに手を差し入れてました。彼の肌に触れてます。しっとり汗を感じます。

 彼も風呂を済ませて大きな身体に浴衣を着流して雄の色香を滲ませていて…嫉妬してしまいそうです。
 私には大きな身体も逞しい体躯もありません。

 ガーベラの赤い色のような、それ以上に情熱的な接吻を受け入れながら、惨めになってきました。この男の身体が恨めしい。女性のような膨らみも丸味も柔らかさもない…。

 私を好いてくれた静さん。
 本当にいいのでしょうか。まだ番ってない今なら引き返せるかも…。

 涙が目尻を伝ってしまいました。

 こんな私ですが、あなたと居たい…。どこまでも一緒にいたいのです…。

 絡められる舌に舌を絡めていく。
 熱心に舌を追っている内に頭が冴えるように思考が回りだす…。

 確固たる何かがあっても私は私自身も信じられないのだろう。家族以外からの愛情を信じられない。小さな人間だ。人間か…少し前までその人間さえも捨てようとしていた。

 人形であろうと準備をしてきた者が舵切りされて自由だと放り出されれば、そうなるのも道理ではないか…。

 唇が音を立てて離れる。光る糸が彼と繋がってる。それもぷつりと切れてしまった。
 軽く息が上がってるが、気を失わずに済んでる。
 頭の中は色々な思考が湧いては巡って弾けては沈む。

 彼の黒い瞳に私はどう映ってるのだろうか…。私が私として映っていればいいな…。

「好きです。手加減は…善処しますが…「無理はしなくていいですよ。静司せいじさんが好きなようにしてくれたら…」

 言葉を遮ってしまった。身体が疼く。腹の奥がきゅうきゅうと何かを待ってる。後ろの穴がヒクついて粘液を垂らしてハリ型じゃない物を待ちわびてる。

 Ωの身体がαを求めている。

「静司さん…切ないんです。切なくてどうにかなりそうです…」

 どう表現していいか分からない。とにかく突起という突起が外に向けて尖り切なく震えていた。布に擦れて疼く。浴衣の布を押し上げて情けなく布を濡らして恥ずかしい…。

 段々と思考がこの身体をどうにかしたいという欲求が頭を占めていく。本能だけで動く動物のようになるのだろうか…。それの方が今よりは心は楽になるだろうか…。

 私はどうしようも弱く、卑下ていて、浅ましい。そんな私を見せずに居られるだろうか…。

「煽らないで…暴走して、五鈴さんを傷つけたくないんです」

 食いしばる歯の隙間から荒い息が漏れてる。
 我慢強いの範囲を超えてる。汗が滲む額を掌で撫でて汗を拭ってやる。
 彼の頬を撫でると微笑む顔に微笑み返していた。

 私は緊張していたのか、肩に力が入ってたようだ。力が抜けていくが、前が痛い程に勃ち上がってる。男の身体で男を欲してる…。

 否、静さんを欲してる。彼が欲しい。

 肌から手を離し、肩に触れて腕に手をかけ、背中に回っていた手を引き寄せ掴み、私の少しはだけてる裾の合わせに手を誘導する。腕を掴み逃がさない。

 脚を開き、股の奥、濡れそぼる後孔に当てさせた。指が一瞬後ろに引かれたが、手で押し戻させた。静さんの指が触れている。それだけで身体が歓喜している。

「入れて…?」

 戸惑う指がゆっくり窄まりを撫でてる。
 排泄孔が今は生殖孔となってる。粘液で濡れてる。指を入れるのに抵抗はないだろう。ひと思いにずっぷり入れてしまってくれ。

 ツプっと太い指がハリ型しか知らないところへ入っていく…。

「はぁぁ……」

 ゆるゆると差し込まれる指が、あまりにゆっくりで指を感じ取れる。爪を、関節を、皮膚感さえも感じられそうだ。

 奥へとにゅるっと入っていく。

 身体が歓喜に震える。吐息が漏れた。







===================


前置きが長かった分、※ の回が長くなりそうです( ̄▽ ̄;)

続きが気になる方、お付き合いして頂ける方、お気に入りに登録やしおりは如何でしょう?

感想やいいねを頂けたら、さらに嬉しいです。

↓下の方にスタンプや匿名でメッセージ送れるの設置してあるので、使ってみて下さい。

ちなみにURLはコレ↓
https://wavebox.me/wave/8cppcyzowrohwqmz/

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

余命半年の俺を、手酷く振ったはずの元カレ二人が手を組んで逃がしてくれません

ユッキー
BL
半年以内に俺は一人寂しく死ぬ。そんな未来を視た。きっと誰も悲しむ人は居ないだろう。そう思っていたから何も怖くなかった。なのにそんな俺の元に過去手酷く振り、今では世界的スターとなった元カレ二人がやってきた。彼らは全てを知っていた。俺がどうして彼らを振ったのか、そして俺の余命も。 全てを諦めた主人公と、主人公を諦めきれないイケメンサッカー選手とシンガーソングライターの再会が導く未来は?

カワウソの僕、異世界を無双する

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26
BL
本編完結いたしました♡コツメたん!無双おめでとう㊗️引き続きの番外編も完結しました💕 いつも読んでいただきありがとうございます♡ ほのぼのとワクワク、そしてコツメたんの無双ぶりを楽しんで下さい! お気に入り1200越えました(new)❣️コツメたんの虜になった方がこんなにも!ʕ•ᴥ•ʔキュー♡ ★★★カワウソでもあり、人間でもある『僕』が飼い主を踏み台に、いえ、可愛がられながら、この異世界を無双していく物語。 カワウソは可愛いけどね、自分がそうなるとか思わないでしょ。気づいたらコツメカワウソとして水辺で生きていた僕が、ある日捕まってしまった。僕はチャームポイントの小さなお手てとぽっこりお腹を見せつけながら、この状況を乗り越える!僕は可愛い飼い主のお兄さん気分で、気ままな生活を満喫するつもりだよ?ドキドキワクワクの毎日の始まり! BLランキング最高位16位♡ なろうムーンで日間連載中BLランキング2位♡週間連載中BLランキング5位♡ イラスト*榮木キサ様

中年冒険者、年下美青年騎士に番認定されたことで全てを告白するはめになったこと

mayo
BL
王宮騎士(24)×Cランク冒険者(36) 低ランク冒険者であるカイは18年前この世界にやって来た異邦人だ。 諸々あって、現在は雑用専門冒険者として貧乏ながら穏やかな生活を送っている。 冒険者ランクがDからCにあがり、隣国の公女様が街にやってきた日、突然現れた美青年騎士に声をかけられて、攫われた。 その後、カイを〝番〟だと主張する美青年騎士のせいで今まで何をしていたのかを文官の前で語ることを強要される。 語らなければ罪に問われると言われ、カイは渋々語ることにしたのだった、生まれてから36年間の出来事を。

双子のスパダリ旦那が今日も甘い

ユーリ
BL
「いつになったらお前は学校を辞めるんだ?」「いつになったら俺らの仕事の邪魔をする仕事をするんだ?」ーー高校二年生の柚月は幼馴染の双子と一緒に暮らしているが、毎日のように甘やかされるも意味のわからないことを言ってきて…「仕事の邪魔をする仕事って何!?」ーー双子のスパダリ旦那は今日も甘いのです。

何故か男の僕が王子の閨係に選ばれました

まんまる
BL
貧乏男爵家の次男カナルは、ある日父親から呼ばれ、王太子の閨係に選ばれたと言われる。 どうして男の自分が?と戸惑いながらも、覚悟を決めて殿下の元へいく。 しかし、殿下は自分に触れることはなく、何か思いがあるようだった。 優しい二人の恋のお話です。 ※ショートショート集におまけ話を上げています。そちらも是非ご一読ください。 ※画像は男の子メーカーPicrewさんよりお借りしています。

不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です

新川はじめ
BL
 国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。  フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。  生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!

【完結】一生に一度だけでいいから、好きなひとに抱かれてみたい。

村松砂音(抹茶砂糖)
BL
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました! ありがとうございました!! いつも不機嫌そうな美形の騎士×特異体質の不憫な騎士見習い <あらすじ> 魔力欠乏体質者との性行為は、死ぬほど気持ちがいい。そんな噂が流れている「魔力欠乏体質」であるリュカは、父の命令で第二王子を誘惑するために見習い騎士として騎士団に入る。 見習い騎士には、側仕えとして先輩騎士と宿舎で同室となり、身の回りの世話をするという規則があり、リュカは隊長を務めるアレックスの側仕えとなった。 いつも不機嫌そうな態度とちぐはぐなアレックスのやさしさに触れていくにつれて、アレックスに惹かれていくリュカ。 ある日、リュカの前に第二王子のウィルフリッドが現れ、衝撃の事実を告げてきて……。 親のいいなりで生きてきた不憫な青年が、恋をして、しあわせをもらう物語。 ※性描写が多めの作品になっていますのでご注意ください。 └性描写が含まれる話のサブタイトルには※をつけています。 ※表紙は「かんたん表紙メーカー」さまで作成しました。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

処理中です...