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ルーの後を追っていた私だちだが、ようやくルーに追いついた。
ルーはアナグマを尻に敷き、私達が来るのを待っていた。
尻に敷かれたアナグマは、離せと言わんばかりに暴れている。
「よくやったルー!」
キュー!!!
私が褒めると、嬉しそうに鳴いた。
「さて、お前。二日酔いの私を走らせるとは死に値するが?」
「……二日酔いは自業自得……」
ブラウにボソッと言われたが、キッと睨みつけると黙った。
「お前のご主人は誰だい?」
……………………
「……質問を変えよう。誰に命令されて来た?」
………プッ………
アナグマが唾が私の顔に飛んできた。
それを見て、アナグマがニヤッと、笑った。
「……ほお、分かった。どうやら死にたいらしい……骨も残さず一瞬で散れ!!」
全身にバチバチと火花を散らし、アナグマに一撃を打とうとした。
キュッ!!!?
「ちょ、ちょ、ちょっと待った!!ルーも一緒に散っちゃいますよ!!?」
ギャウ!!!
ルーの鳴き声と共に、ブラウとルー母さんが止めに入った。
確かに、このまま打ったらルーまで巻き添えになる。それは流石にマズイ。
「……ルー退け。なに、一瞬で片がつく」
ルーが離れた瞬間打ち込めばいいのだから、余裕だ。
そして、ルーがアナグマを押さえ込んでいる尻をゆっくり上げた。
その瞬間……
「なに!!?」
この瞬間を待っていたかのように、物凄い速さでアナグマが逃げて行った。
「くそっ!!!」
またしても逃げられた!!
キュッ?
ルーがこちらを、追うか?と言う目で見ている。
「……いや、もういいよ……盗られたものは取り返したし」
アナグマが背負えっていた袋は、先程アナグマがいた場所に落ちていた。
──しかし、あのアナグマ気になるな……
アナグマは元々大人しい生き物だ。
人に危害を加えることなどしない。ましてや盗みなど、以ての外だ。
あれは訓練を受けているに違いない。一体誰が、なんの為に?
「あっ!コルネリアさん!!やっぱりルーのご飯ありました!!それに酒も!!」
「何!!?」
あいつ私の命の酒まで持って行こうとしたのか!?
「次に会った時には必ず仕留める……」
黒いオーラを放ちながら、心に誓った。
「……酒が絡むと人が変わるんだから、コルネリアさんは」
ブラウがブツブツ言っているが、ブラウはまだ子供だから分かるまい。
酒の素晴らしさが……
ギャウ!!
「おっ!!ルー母さんは酒の良さが分かるのかい?」
ギュッ!!
ルー母さんが、当然と言うように胸をドンと叩いた。
「流石だ!!よしっ!!帰って一緒に飲もうじゃないか!!」
ギャウギャウ!!!
ルー母さんと意気揚々と家路に着く。
「はぁぁ!?コルネリアさん二日酔いだろ!?」
「バカだね、二日酔いは飲んで治すんだよ」
ギャウ!!
ルー母さんも同意。
「お前らバカだろ!?俺は知りませんからね!!ちゃんと言いましたからね!!」
「はいはい。大丈夫だ、なぁルー母さん」
ギュッ!!
呆れているブラウを置いて、家路を急いだ。
帰りを待っていたリラは、私達を見ると急いで飯の用意をしてくれた。
私はルー母さんと、空の酒瓶がテーブルに乗り切らないほど飲み明かした。
そして次の日、私はルー母さんと一緒に痛む頭と吐き気を抑えながら、ブラウの説教を聞くことになる……
ルーはアナグマを尻に敷き、私達が来るのを待っていた。
尻に敷かれたアナグマは、離せと言わんばかりに暴れている。
「よくやったルー!」
キュー!!!
私が褒めると、嬉しそうに鳴いた。
「さて、お前。二日酔いの私を走らせるとは死に値するが?」
「……二日酔いは自業自得……」
ブラウにボソッと言われたが、キッと睨みつけると黙った。
「お前のご主人は誰だい?」
……………………
「……質問を変えよう。誰に命令されて来た?」
………プッ………
アナグマが唾が私の顔に飛んできた。
それを見て、アナグマがニヤッと、笑った。
「……ほお、分かった。どうやら死にたいらしい……骨も残さず一瞬で散れ!!」
全身にバチバチと火花を散らし、アナグマに一撃を打とうとした。
キュッ!!!?
「ちょ、ちょ、ちょっと待った!!ルーも一緒に散っちゃいますよ!!?」
ギャウ!!!
ルーの鳴き声と共に、ブラウとルー母さんが止めに入った。
確かに、このまま打ったらルーまで巻き添えになる。それは流石にマズイ。
「……ルー退け。なに、一瞬で片がつく」
ルーが離れた瞬間打ち込めばいいのだから、余裕だ。
そして、ルーがアナグマを押さえ込んでいる尻をゆっくり上げた。
その瞬間……
「なに!!?」
この瞬間を待っていたかのように、物凄い速さでアナグマが逃げて行った。
「くそっ!!!」
またしても逃げられた!!
キュッ?
ルーがこちらを、追うか?と言う目で見ている。
「……いや、もういいよ……盗られたものは取り返したし」
アナグマが背負えっていた袋は、先程アナグマがいた場所に落ちていた。
──しかし、あのアナグマ気になるな……
アナグマは元々大人しい生き物だ。
人に危害を加えることなどしない。ましてや盗みなど、以ての外だ。
あれは訓練を受けているに違いない。一体誰が、なんの為に?
「あっ!コルネリアさん!!やっぱりルーのご飯ありました!!それに酒も!!」
「何!!?」
あいつ私の命の酒まで持って行こうとしたのか!?
「次に会った時には必ず仕留める……」
黒いオーラを放ちながら、心に誓った。
「……酒が絡むと人が変わるんだから、コルネリアさんは」
ブラウがブツブツ言っているが、ブラウはまだ子供だから分かるまい。
酒の素晴らしさが……
ギャウ!!
「おっ!!ルー母さんは酒の良さが分かるのかい?」
ギュッ!!
ルー母さんが、当然と言うように胸をドンと叩いた。
「流石だ!!よしっ!!帰って一緒に飲もうじゃないか!!」
ギャウギャウ!!!
ルー母さんと意気揚々と家路に着く。
「はぁぁ!?コルネリアさん二日酔いだろ!?」
「バカだね、二日酔いは飲んで治すんだよ」
ギャウ!!
ルー母さんも同意。
「お前らバカだろ!?俺は知りませんからね!!ちゃんと言いましたからね!!」
「はいはい。大丈夫だ、なぁルー母さん」
ギュッ!!
呆れているブラウを置いて、家路を急いだ。
帰りを待っていたリラは、私達を見ると急いで飯の用意をしてくれた。
私はルー母さんと、空の酒瓶がテーブルに乗り切らないほど飲み明かした。
そして次の日、私はルー母さんと一緒に痛む頭と吐き気を抑えながら、ブラウの説教を聞くことになる……
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