集団転移から始まる、非現実な日常。-人間死ぬ気になれば、何とかなるかもな。-

久遠 れんり

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第3章 周辺国との協力と発展

第42話 腐った奴ら

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 領主の館へ行くと住人がいた。
 そこからかよ。

 俺と、トルスティは頭を抱える。

「おまえら、パリブス王国の者か? 何をしに来た?」
 俺は書状を見せる。

「書いてある通り。オリエンテム王国により、この領は割譲されてパリブス王国の物となった。残って領民となるのと、追放。どっちでも良いぞ。選べ」

 そう言うと、門番達は、慌てふためき。奥へと向かう。
 兵達数人を馬車の警備に残し、他の人間はフル武装で突っ込んでいく。

 オリエンテム王国がなにもせず、パリブス王国へ渡すとは思えない。
 ここに居る奴らは、意図的に居座っているのだろう。

 玄関から、建物に入るかと思うと、脇へと向かう兵達。

「なんだ?」
「さあ。まあ行きましょ」
 そう言いながら、トルスティは腰から銃を抜く。

 あわてて俺も準備をする。

 見ると別棟があり、そこにいた門番達と共に中へ入ってしまう。

 いやな予感しかしない。

 建物へ入った瞬間から、匂う匂い。

 奥からは悲鳴が上がっていたが、兵が何かを言うと、その声が止まる。
 ただまあ、すすり泣きは聞こえ、また誰かが怒鳴りつけ、パンという感じの殴ったような音が聞こえる。

「行くぞ」
 そう言ったら、トルスティに命令される。
「とりあえず、膝で。殺さないでください。話を聞きます」
「分かった」

 後ろの兵達も聞こえたようだ。

 曲がり角から飛び出し、兵や、立派な服を着た奴の足を撃ち抜いていく。

 ここが単なる牢屋で、文句を言われたら不法占拠ということで押し通そう。
 そんな下種な考えが浮かぶ。

 そうでもしないと、この世界。すぐに切られるし、刺されるし。
 ろくなものじゃない。

「何者だぁ」
「いま、兵から説明を受けただろ?」
 そう言いながら、足を撃つ。

 叫び声を上げながら、皆が倒れていく。

 幾人かの立派な服を着た奴らが、変態趣味全開で楽しんでいたようだ。
 服を着ていない奴も、太ももを撃ち抜く。
 手が滑って、真ん中を撃ちたくもなったが。
 動きを止めるには、足。

 なぶられていた人たちの治療を、兵に任せる。

 囚われていた人たちに、話を聞くと、我が国からだけではなく、近隣の領からも攫っていたようだ。

 笑えることに、専用の盗賊団を、領主が組織していたとの事。
 そして領主は、大分前だが、砦との攻防戦へ出かけて死んだようだ。

 そして、絶好調に調子に乗っていたのがこいつ。
 元家宰ラヴレンチー=ブラゲヒン。

 領主が死んだと報告を受け、真っ先に婦人と娘。息子。
 一家を拘束。
 
 かなり残虐な感じで、 
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