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第3章 周辺国との協力と発展
第46話 理不尽は世の常
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「これは一体?」
それを見た者達は、皆呆然と立ち尽くす。
「たった一日。いや半日でこれですか」
素晴らしい。その言葉を、デニス=ヘルストレーム伯爵は飲み込む。
単純に訳が分からず。結果だけを驚きの表情で見つめる、ロドリグ=ドコー侯爵。
ただ、予想以上の事態に驚くのみ。
そして、当然だが、死体の移動。
矢が刺さっている者は良い。
分からないのは、ただ穴が開いている者。
前より何かが来て、後ろに比較的大きな穴が見て取れる。
常識で、何が起こったのか、想像が付かない。
「何か聞いているか?」
「いいえ。ですが、聞いて参りましょうか?」
「そうだな頼む。約束通り、あと二人。手を連れていけ」
「はっ、ありがとうございます」
この会話は、当然ながら、デニス=ヘルストレーム伯爵と、先触れに走っていたノーベ。
領境を西へとひた走る。
「村だ」
黙って、ゆっくりと近付く。
一軒の家から出てきた農民と目が合う。
「此方側は、パチェコ男爵領じゃ。よそ者は、入っちゃなんねえぞ」
「つれないな。酒を飲んだ仲じゃないか」
「ああーん? 誰とだ?」
「そりゃあ、女神様に決まってらあ」
「そうかそうか。こっちへ来て。馬は、そっちの厩を使って良いからな」
そう言って、案内をしてくれる。
家の中へ案内されて、いきなり。
酒盛りが始まる。
注がれる焼酎が、ドンドンと濃くなってくる。
むろん三人の分だけ。
いつの間にか、村人が集まり囲まれているが、話を切り出す。
「そう言えば、境の検問所辺りで、どえらい死体を見たが、なんだあれは?」
「うん? あんた達の仲間で、それで逃げてきたんだろうが?」
「ああいや、そういう意味じゃない。それに、先発隊は別の貴族家だ」
「そうだったのか。そりゃ命拾いをしたな。始まったら逃げることなど出来ないからな」
そう言って、農民の雰囲気が変わる。
いや農民達だ。
「さあ、吐け。と、言ってもゲロを吐くような茶番はするな。いいな」
ノーベ達は、何故と頭をひねる。
この場にいる間者にしてみれば、当然。
逃げてきたのが、本当だろうが、嘘であろうが関係ない。
情報は貰う。
「何処の誰で、誰からどんな命令を受けた?」
「おい返事をしないと、キツいお仕置きだぞ。言った方が良い」
そんなささやきまで。
「まあつまみの芸だから、言わなくても良いが、そこに居るロドリゲスとか、アナスキーは、好き者だからヒーヒー言わされるぞ」
「にんまり笑う巨漢達。筋肉ムキムキ。服から立派な胸毛が見える」
結構、拷問としては効果があるそうだ。
肉体にダメージをあまり負わせず、精神的に心を折る。
酒も回っていて、謎の穴のことを聞いたついでに説明をする。
「そうか銃というのか。恐ろしいな」
「だが、あれはまだ初期の物で、本当はなんだっけ?」
「にとろなんとかって言う薬品を使うのが本当らしい」
「後は薬莢だな」
「そうそう。今は紙だが本物は違うらしい。女神様が本国って言うから、パリブス王国ではもっと恐ろしいぜ。きっと」
「ああ。手を出すなって、お館様が言われていたからな」
そう言って、みんなは笑い出すが、ノーベ達は訳が分からない。
だが、一日であの惨劇を起こせる者達でも、パリブス王国にはかなわない。
それが、分かっただけでも大きな情報だ。
ノーベ達は目配せをして、貴重な情報だと確認をする。
だが……
ちっと小便へ行ってくる。
ふらふらと、家からでようとすると、声が掛かる。
「何処へ行く? 便所ならそっちだ」
「家の中にあるのか?」
そう。家の中にトイレがある。
そんな事はあり得ない。
田舎へ行けば、穴を掘って埋めるだけ。
それが一般的な世界。
都会のお屋敷であれば、そんな事もあるが、おまるだったりする。
「小便なら、立ってする方を使え」
ドアを開けると、真っ白な石? いや、焼き物のようだ。
無造作に放り出して、始める。
「こりゃ良いな」
「終わったら上のボタンを押せ。流さないと匂うからな」
そう言って、説明され出てくると、また止められる。
「手を洗え。病気予防だ」
「病気予防?」
聞き慣れない言葉。
だが、横には、手洗いもある。
使い方が分からず悩んでいると、また説明をしてくれる。
「上の棒を手前に回せ」
そうレバー式の水栓。
手前に回すと、水が出始める。
「おお。すげえ」
思わず、ノーベ達は驚く。
周りでは、ニヤニヤが止まらない。
少し前の自分たちもそうだった。
何処まで行っても、教えられるだけ。
ところが、こいつらは物事を知らない。
教えるという事は、相手は、自分より下。
優越感を刺激する。
承認欲求が刺激される。
それは気がつけば甘美な物。
つい口を滑らす馬鹿が出る。
「そう言えば銃だがな、今度の物は連射が出来るようだぞ」
周りは一瞬驚く。
「それは本当か?」
「ああ。技研の連中が言っていた」
「連射? 今までのは出来ないのか?」
これを聞いたのは、ノーベ。
「ああ。お前は知らんだろうが、撃つと汚れる。それを掃除して火薬と玉を詰める。結構大変なんだ。まあ、それをしても圧倒的だがな」
どっと笑いが起こる。
そして、酔い潰されたノーベ達が目を覚ますと、むろん牢の中だ。
「おおい。なんだこれ?」
「当然戦が終わるまではその中だし、おれらも少し話しすぎたから、数年強制労働かなぁ」
それを聞いて愕然とする。
「ふざけるなぁ」
それを見た者達は、皆呆然と立ち尽くす。
「たった一日。いや半日でこれですか」
素晴らしい。その言葉を、デニス=ヘルストレーム伯爵は飲み込む。
単純に訳が分からず。結果だけを驚きの表情で見つめる、ロドリグ=ドコー侯爵。
ただ、予想以上の事態に驚くのみ。
そして、当然だが、死体の移動。
矢が刺さっている者は良い。
分からないのは、ただ穴が開いている者。
前より何かが来て、後ろに比較的大きな穴が見て取れる。
常識で、何が起こったのか、想像が付かない。
「何か聞いているか?」
「いいえ。ですが、聞いて参りましょうか?」
「そうだな頼む。約束通り、あと二人。手を連れていけ」
「はっ、ありがとうございます」
この会話は、当然ながら、デニス=ヘルストレーム伯爵と、先触れに走っていたノーベ。
領境を西へとひた走る。
「村だ」
黙って、ゆっくりと近付く。
一軒の家から出てきた農民と目が合う。
「此方側は、パチェコ男爵領じゃ。よそ者は、入っちゃなんねえぞ」
「つれないな。酒を飲んだ仲じゃないか」
「ああーん? 誰とだ?」
「そりゃあ、女神様に決まってらあ」
「そうかそうか。こっちへ来て。馬は、そっちの厩を使って良いからな」
そう言って、案内をしてくれる。
家の中へ案内されて、いきなり。
酒盛りが始まる。
注がれる焼酎が、ドンドンと濃くなってくる。
むろん三人の分だけ。
いつの間にか、村人が集まり囲まれているが、話を切り出す。
「そう言えば、境の検問所辺りで、どえらい死体を見たが、なんだあれは?」
「うん? あんた達の仲間で、それで逃げてきたんだろうが?」
「ああいや、そういう意味じゃない。それに、先発隊は別の貴族家だ」
「そうだったのか。そりゃ命拾いをしたな。始まったら逃げることなど出来ないからな」
そう言って、農民の雰囲気が変わる。
いや農民達だ。
「さあ、吐け。と、言ってもゲロを吐くような茶番はするな。いいな」
ノーベ達は、何故と頭をひねる。
この場にいる間者にしてみれば、当然。
逃げてきたのが、本当だろうが、嘘であろうが関係ない。
情報は貰う。
「何処の誰で、誰からどんな命令を受けた?」
「おい返事をしないと、キツいお仕置きだぞ。言った方が良い」
そんなささやきまで。
「まあつまみの芸だから、言わなくても良いが、そこに居るロドリゲスとか、アナスキーは、好き者だからヒーヒー言わされるぞ」
「にんまり笑う巨漢達。筋肉ムキムキ。服から立派な胸毛が見える」
結構、拷問としては効果があるそうだ。
肉体にダメージをあまり負わせず、精神的に心を折る。
酒も回っていて、謎の穴のことを聞いたついでに説明をする。
「そうか銃というのか。恐ろしいな」
「だが、あれはまだ初期の物で、本当はなんだっけ?」
「にとろなんとかって言う薬品を使うのが本当らしい」
「後は薬莢だな」
「そうそう。今は紙だが本物は違うらしい。女神様が本国って言うから、パリブス王国ではもっと恐ろしいぜ。きっと」
「ああ。手を出すなって、お館様が言われていたからな」
そう言って、みんなは笑い出すが、ノーベ達は訳が分からない。
だが、一日であの惨劇を起こせる者達でも、パリブス王国にはかなわない。
それが、分かっただけでも大きな情報だ。
ノーベ達は目配せをして、貴重な情報だと確認をする。
だが……
ちっと小便へ行ってくる。
ふらふらと、家からでようとすると、声が掛かる。
「何処へ行く? 便所ならそっちだ」
「家の中にあるのか?」
そう。家の中にトイレがある。
そんな事はあり得ない。
田舎へ行けば、穴を掘って埋めるだけ。
それが一般的な世界。
都会のお屋敷であれば、そんな事もあるが、おまるだったりする。
「小便なら、立ってする方を使え」
ドアを開けると、真っ白な石? いや、焼き物のようだ。
無造作に放り出して、始める。
「こりゃ良いな」
「終わったら上のボタンを押せ。流さないと匂うからな」
そう言って、説明され出てくると、また止められる。
「手を洗え。病気予防だ」
「病気予防?」
聞き慣れない言葉。
だが、横には、手洗いもある。
使い方が分からず悩んでいると、また説明をしてくれる。
「上の棒を手前に回せ」
そうレバー式の水栓。
手前に回すと、水が出始める。
「おお。すげえ」
思わず、ノーベ達は驚く。
周りでは、ニヤニヤが止まらない。
少し前の自分たちもそうだった。
何処まで行っても、教えられるだけ。
ところが、こいつらは物事を知らない。
教えるという事は、相手は、自分より下。
優越感を刺激する。
承認欲求が刺激される。
それは気がつけば甘美な物。
つい口を滑らす馬鹿が出る。
「そう言えば銃だがな、今度の物は連射が出来るようだぞ」
周りは一瞬驚く。
「それは本当か?」
「ああ。技研の連中が言っていた」
「連射? 今までのは出来ないのか?」
これを聞いたのは、ノーベ。
「ああ。お前は知らんだろうが、撃つと汚れる。それを掃除して火薬と玉を詰める。結構大変なんだ。まあ、それをしても圧倒的だがな」
どっと笑いが起こる。
そして、酔い潰されたノーベ達が目を覚ますと、むろん牢の中だ。
「おおい。なんだこれ?」
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それを聞いて愕然とする。
「ふざけるなぁ」
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