世界は万華鏡でできている

兎杜唯人

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燃え盛る想いに身を焦がす 2

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リューイは口いっぱいに広がるαの香りに頭の芯がしびれていた。
ほしい、と頭の奥で声がする。体の奥までこの太いものを埋め込んで、溺れてしまうほどに精を出してほしいと体が叫ぶ。
気を抜けばそれに意識を持っていかれそうになる。
しかし耐えれば口に含んだ大きな熱に舌を絡ませて次々にあふれてくる先走りを飲み込んでいた。

「っ…今日はすごいな…どうした、リューイ」
「ふぁんふぇもひゃい…ふぁ、ウィルの、だって、いつもと同じかそれ以上にもうガチガチだろ」
「あぁ。お前がかわいらしい格好で出迎えたからたまらなくなった。やけに素直だしな」
「素直とかわいらしいは余計だ…」

リューイの言葉を聞いて苦笑しながらウィリディスは、本当に今日は積極的ではないかと考えていた。
目の前にあるリューイの熱はウィリディスの胸元に水たまりを作るほどだし、甘くαを誘う香りを出している孔はすでにほころんでいる。
指先で少しつつくだけでキュッと締まるそこはいつもウィリディスを咥えて放さない。
丸みを帯びつつも女性とは異なり少し硬めの臀を撫でる。
背中が跳ねるも下肢に感じる快感はそのままのためリューイは口を放していないようだと判断できる。
だが足から力が抜けておりウィリディスの顔のそばに孔がくる。
ゆっくりと臀に口づければ少し歯を立てた。

「ひゃ?!ウィル!なんでそんなところ噛むんだよ」
「桃のようだと思ったからだな。甘くて食べ頃だな。蜜がこんなに染み出している」

リューイは耳まで真っ赤になる。今日のウィリディスはどうかしてしまったのだろうか。
そのあとも柔くリューイの臀を噛み、足の付根の柔らかな部分を唇で食み、時折歯を立てる。
痛みはないがリューイはたまらなくなる。ウィリディスの熱を口にするものの下肢にあたえられる刺激に腰が震えていた。

「ウィル、や…」
「もっと刺激がほしいか?」
「ほしい…」
「素直で良い子だ」

愛しげに臀に口づけウィリディスはゆっくりと蜜を垂れ流す孔に指を一本入れた。
とぷり、とさらに奥から蜜があふれる。リューイはよほどよかったのか触れてもいない熱から白いものをこぼした。
ぬるぬるとした内部はウィリディスの指一本では足らないとばかりに締め付ける。宥めるように臀を優しく撫で指で一度かき混ぜた。
リューイは刺激にたまらなくなり、ウィリディスの熱から口を離す。がくがくと震える腰を叱咤してはただ夢中でウィリディスの熱をしごく。

「そんなに気持ちいいか。一度出させてやりたいがそれではお前が明日起きられないだろうからな」

にゅぷ、と音をさせて二本目の指を入れる。
指を広げて孔の入り口を見れば内部は空気に触れて収縮している。
リューイの体から力が抜ける。自分を支えるのも限界だったらしい。
ベットに沈むリューイの体の下から抜け出せば脱ぎかけのパジャマも下着も取り払う。
ベットの外に投げ捨てようとして手を止めたウィリディスはパジャマについたポケットから箱を出す。
荒く息をつくリューイを見つめながら箱を開けて中のものを出す。

「なに、してんの?薬?」

息も絶え絶えと言った様子のリューイが声をかける。手を止めて彼に見えるようにそれを見せた。
不透明の小さなビニールに円形のものが入っている。
目を細めて見つめるリューイはわからないらしかった。
ぴり、と破き中のものを出して再度見せた。

「っ!ウィル、そんなもん持ってたの」
「一応は」
「普段つけないじゃん」
「明日のことを考えると体を洗う手間は少しでもないほうが良いだろう?」

ウィリディスは取り出したコンドームをつけた。
つけなれないゴムの感触に震えが走る。本当はウィリディスとしてもそのままリューイの中を蹂躙したかった。

「…次はそのままがいい」
「明日を考えなくていいときにはそうしてやる」

ぎしっとベッドが音をたてる。
リューイは仰向けになり自ら足を開いた。つん、と尖った胸元の突起を指先で軽くいじり微笑む。
気持ちいいと聞こえた。

「いい子だ、リューイ」

リューイの腰を持ち上げる。蜜をこぼし熱い杭を今か今かと待ち構える孔を上から見下ろした。
目元を赤らめてウィリディスを見つめる。
わずかに開いた口元から熱い息が漏れていた。

「挿れるぞ」
「ん…」

上からのしかかるようにしてリューイへと挿入する。
わずかな抵抗のあとリューイの体はウィリディスを受け入れた。
体内を進む熱い肉の塊にリューイは息ができなくなった。ウィリディスもきつそうに眉をひそめている。
ゆっくり押し進め腰同士が密着すれば一呼吸置いた。
ウィリディスはリューイのほほへと手を伸ばす。体を折り曲げる無理な体勢のせいかリューイは息がしにくそうだった。

「少し堪えられるか?」
「むり…くるしい…」
「あぁそうだな…」

ゴムのせいでいつもよりもリューイの内部のうねりを感じることができない。
舌打ちしたくなったがリューイを優しく撫でて腰を引いた。圧迫感が引いていく。
リューイの内部は離すまいと締め付けてくる。たまらない。

「あぅ…ッやぁ…」
「いやか?お前のここはこんなにも俺を放さないのに…俺も、手放してやれないのに」
「ウィル……きもちい…?」
「気持ちいいよ、リューイ。お前は少し苦しいだろうが一度目は少し我慢してくれ」

身を無理やり近づけてリューイの内部を穿つ。
奥まで押し込めばリューイは高く啼いた。その声が心地よく大きなストロークでリューイを攻めた。
上から抑えつけられ苦しくてたまらないがウィリディスの快感に歪む顔を見つめていると、彼にそんな表情を浮かばせているのは自分なのだと考えてしまう。
自分を抱くことで気持ちよくなっている。

「ウィル、きもちぃ、俺も…もっと奥までいれて…ゴツゴツして」
「明日起きられないぞ?」
「んんっ、いいから…俺がだめになっちゃうぐらい抱いて」

リューイは腕を伸ばしてウィリディスを抱き寄せる。
ウィリディスも少し苦しい体勢なのか眉を顰める。

「ウィル、好き…大好き」
「っ!お前は…まったく、このままゆっくり抱きたかったんだが無理そうだ…」
「んぁっ…!!」

リューイの足を肩に乗せれば収められていた熱の当たる角度が変わる。一瞬リューイの弱い部分を擦り上げられ声が漏れた。
膝立ちになったウィリディスに腰を抱えられている。
ウィリディスはリューイのほほを撫でて腰を揺さぶる。
ゆっくりと、だがしっかりとリューイに快感を刻んでいく。
喘ぐリューイは、何度も好きと繰り返す。ウィリディスにリューイの言葉がしみこんでいく。

「愛してる、リューイ…」

柔らかな声で囁けばリューイは、きゅっ、と締め付けてくる。たまらなく愛しかった。
リューイと二人で昇り詰めるべく腰をより強く打ち付けた。
リューイの耳は自分の喘ぐ声をどこか遠くのように聞きながらウィリディスが時折漏らす吐息を拾っていた。
あまり息を乱すことのないウィリディスが息を乱している。額にうっすらと汗がにじんでいるところもいい。

「ウィル…好き、好き…もっと、して。ウィルの全部を俺にちょうだい」
「強欲だな。弟たちの前では絶対に見せられないな。出すぞ…ッ」

わずかに息をつめたウィリディスはリューイの最奥を何度か突き上げた。体の奥でウィリディスの熱が跳ねているのがわかる。
しかしいつものように熱さを感じない。
物足りなさすら感じてリューイはウィリディスを見る。リューイが達していないことに気づけば苦笑を漏らした。

「今日は不調か?」
「違うし…ウィルが、いつもなら生で…」
「そうか。物足りなかったんだな」
「言うな!恥ずかしいだろ!」

真っ赤になったリューイの撫で一度己を抜く。ゴムに溜まった白い液体をリューイの目が物欲しそうに見つめた。
笑いを漏らしてゴムをリューイの前にぶら下げる。
リューイはわずかに口を開いた。

「だめだ。今度は俺がイく前にちゃんと気持ちよくさせてやるから」
「うぅん…やだ…またゴムするんだろ」
「あぁ」
「気持ちよくない…ウィルのこと好きでたまらなくて、気持ちよくなりたいのに…」

ウィリディスはリューイを抱き寄せて膝に座らせる。見つめあえば口づけリューイの舌を甘噛みする。
肌を撫で、硬くなった突起を指でつまめば自然とリューイの腰が跳ねた。腰を撫で臀を割り指をそこへと入れる。
ウィリディスの胸元に縋り付いたリューイは足でウィリディスの体を挟み込む。
リューイの声を聴きながら拡がった孔を指でかき混ぜる。根本まで指を入れれば指が届くところにあるしこりにあたる。
ぷっくりとしたそこを指先で優しく撫でれば喘ぎ続けるリューイの口の端からよだれが垂れる。

「イきそうか?」
「ひぁ…ぁ、イく…そこ、だめぇ……っ」
「いいぞ、リューイ。俺の手に吐き出せるな」
「や…やだ、汚れちゃう」
「いい。お前が気持ちよくなっているなら俺はいい」

ぶるぶると首を振っていたが耐え切れなかったのかウィリディスの肩を噛みながら達していた。
痛みはあるがリューイが気持ちよくなれたのならいい。
手にまとわりつくリューイの精液を残さずに舐め取ればリューイの異変に気づいた。
ずずっ、と鼻をすする音がする。どうして、と思いながらリューイの顔をあげさせた。

「いやだったか?」
「そうじゃないけど、そう…ウィルを感じながらイきたかった」
「ゴムを付けなくてもいつも薬は飲んでいるが止まらなくなるからな。明日のことを考えると無理をさせたくないんだ。お前が好きだと言いながらこちらを見ると余計に昂る」

リューイの頬を撫で流れる涙を拭う。
ゴム無しで抱けばきっと止まらない。理性など簡単になくなるのだ。
今回はリューイを慰めるためのものではない。リューイと子どもたちの思い出つくりである。
無理をさせては元も子もない。

「リューイ…この旅行が終わったらたっぷり出してやる。それではだめか?」
「…やくそく?」
「もちろんだ」

額に口づければリューイは小さくうなずきウィリディスにすがりつくように身を寄せた。
髪を撫で未だに熱いままの体を冷ますように深い呼吸を繰り返す。
やがてリューイも落ち着いたのかウィリディスから体を離した。

「すまなかった」
「いいよ。でも俺は謝んないからな…ウィルがほしいのは確かなんだから」

苦笑してリューイを撫で口づける。
二人で目を合わせてわずかに笑えば寝るかとベッドに横たわる。ウィリディスの腕を枕にしてリューイは心地よさそうにする。
固くはないだろうかと心配になりつつリューイの瞳を見つめた。

「恥ずかしいから見るな」

リューイが手でウィリディスの目を覆う。
わかったと口にすれば静かに手は離れた。
そのときだった。部屋のドアが軽くノックされた。リューイは体を起こす。

「リュー、起きてる?」
「フィーディス?どうした、こんな時間に。寝れなかったのか?」
「リューに会いたくて…もう、寝る?」
「起きてるから大丈夫。今そっち行くから」

リューイはベッドから降りようとする。しかしウィリディスがその腕を引いた。
顔を見ればその表情はかなり険しい。
ウィリディスが、こんな顔をするとは夢にも思わなかった。
リューイはたまらなくなりウィリディスを抱きしめる。

「俺よりウィルのほうがかわいいじゃん」

小さく囁やけば体を放してドアのもとに向かう。
自分が裸体を晒していることはわかっていたため少しだけドアを開けた。
だがフィーディスからは見えたのか、顔が真っ赤になっていた。

「入るか?」
「はいりたいけど、リュー、ともかくなにか着て」

見ないように顔を背けるフィーディスを見ながらリューイは笑う。
裸なんていつも一緒にお風呂に入りながら見ているのに今更ではないだろうか。
そう考えていたところで後ろからリューイの体に腕が回り抱きしめられた。顔を上げれば先程よりもなお厳しい顔をしたウィリディスがいた。
下のみ元のようにパジャマを着たらしい。リューイの素肌にまだうっすらと情事の名残がある胸元が触れる。

「…何の用事だ」
「あなたには関係ないですよね」

リューイの頭の上で火花が散る。
こんなことははじめてではないだろうか。リューイは少し目を瞬き、笑ってからドアを開ける。
ウィリディスに抱きしめられて裸を晒すリューイをフィーディスは直視してしまう。
ふっ、と笑えばリューイは二人の手を掴みベッドへと引っ張っていく。
リューイの後ろで二人はにらみ合っている。

「はい、ベッドにとうちゃーく。そんな風に喧嘩してると二人とも追い出すぞ」

リューイの言葉ににらみ合っていた二人は顔をそむけた。
養子に行くまでにまだ時間は少しあるだろうに、喧嘩をしてどうするのだろうか。二人ともそれなりに表向きは喧嘩している空気は出さないだろうがレックスやシルバは非常に敏感に感じ取れるだろう。
ベッドに座ったリューイは己の足を抱える。Ωゆえに体毛はないに等しい。なめらかな足に二人の視線が向く。
膝から脛を通り指先までの視線を感じる。
ウィリディスはこちらが焼けつくほどに強く、フィーディスは憧れるものを見つめるようでリューイはたまらなくなった。

「…二人が欲しいって言ったら、俺にくれる?」

ごくり、とつばを飲み込むような音が聞こえる気がした。
艶然と微笑んだリューイに腕が伸びてくる。二人に求められることがリューイにはたまらなくうれしかった。
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