続・拾ったものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜

ぽん

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旅路〜パライソの森⒉〜

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「どうだ?」

 木の上から辺りを見渡していたイオリは、見上げてるヒューゴに微笑んだ。

「とりあえず、良いですね。
 ニナがシールドで怪我人を守ってくれていますし、ナギとラックが上手くケアしてくれてますよ。
 あとはソルが頑張ってくれれば、負傷者は大丈夫です。」

「ルーシュピケに来てからは随分と深く眠っていたからな。
 ソルも力を溜め込んでいたんだろうか?」

 ヒューゴは旋回をしているソルを眺めて目を細めた。

「“エルフの里の戦士”には1人で立ち向かうのは不利だと知っているんでしょう。
 ガーディアン達もグループで連携が取れている2ヶ所は、良い戦いが出来てます。」

「それなら、手が足りない方角を教えてくれ。」

 イオリは一帯を見渡した。
 
 当初から戦っていたガーディアン“サバト”のメンバー達は対処で手一杯だったから把握し切れてなかったようだが、実際には6人もの“エルフの里の戦士”が確認できた。

「左ですね。
 スコルとパティが加わった方です。
 2人ほど頼みます。」

「任された。」

 ヒューゴは大剣を抜くと槍を構え双子と交戦する“エルフの里の戦士”に投げつけた。

「俺も仲間に入れてくれ。」

 悠然と歩くヒューゴを警戒する“エルフの里の戦士”とは違い、スコルとパティの双子は不満そうに文句を言った。

「ヒューゴ、危なーい! 
 酷いよ!」

「コイツはオレ達で十分だよ。」

 2人の抗議の声にもヒューゴは何のそのだ。

「お前らに当てる気なんてないさ。
 大丈夫だったろう?
 スコル。
 油断するなよ。
 サブマスが、奴らの実力を警戒してただろう。
 良いさ。
 いつも通り、お前らの好きに動けよ。
 俺が合わせる。」

 3人はニヤリとすると、それぞれが剣を構えた。

「君たちは・・・。」

「ルーシュピケで世話になってる旅人だ。
 助太刀するよ。
 アンタも疲れたろう?
 シールド内なら休めるぞ。」

 エルフの男・・・エフェリアの夫であるハルラスは突然、戦闘に加わった3人に驚いていた。

「・・・客人。
 そうか・・・いや、まだ動ける。
 戦闘には心得がある。
 妻も無事のようだし、私も闘うよ。」

 チラリとシールドに目をやるとハルラスは微笑んだ。
 よっぽど戦闘などと無縁そうな優しい笑顔の男にヒューゴはニヤリとした。

「それなら、これでも飲むんだな。」

 ポイッと小瓶を投げると、中身がポーションと理解したハルラスは苦笑して一気に飲んだ。

「助かった。
 奴らとった事は?」

「経験済みだ。」

「・・・そうか。」

 新たな敵の出現に出方を伺っていた“エルフの里の戦士”が槍を掴む手に力を入れた。

「2人とも、遠慮なんていらない相手だ。
 アイツにやれ。」

 ヒューゴが双子の背に声をかけると、2人は真剣な顔で頷き、いつもの様にパティは結んでいた髪をギュッと締め直し、スコルはフードを被った。

「「よーい、どん!」」

 目も合わせる事もなく声を揃えると、双子は“エルフの里の戦士”に向かって突撃した。
 




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