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積み重ねられた嘘の瓦解
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フロドゥール国
この国が瘴気に塗れて長い年月が経っていた。
その間、人々の心は荒み、ロンサンティ帝国という敵に対する怒りや妬みが蔓延っていた。
ロンサンティエ帝国が龍の恩恵を独占さえしなければ自分達は今よりも豊かなはずなのに・・・。
時間をかけて、その負の想いを育ててきたのは“ドラゴニルス”であり、その“ドラゴニルス”を利用し国の実権を握っていたのはルマン家であった。
歴代の国王をも謀り、国が腐敗に染まっても己達の立場を守る為に暗躍してきたのだ。
国王の前で悔しそうに顔を歪めている現在の当主アバリシア・ルマン女侯爵は、己の一族の罪を理解していないだろう。
彼女が敬愛する祖父が起こした企みは、王家の宝であったステラ姫を不幸に陥れた。
アバリシア・ルマンの祖父であったトルン・ルマンの行いが、ステラ姫に対する歪んだ愛情だったのか、国を乗っ取る為の画策だったのは分からない。
しかし、あの時代を幼少期として生きていたレイド・フロドゥールは王族や国民の悲しみをハッキリと感じていた。
ロンサンティエ帝国への反感が育ったのは確実にこの時代だった。
アバリシア・ルマンは事実を突きつけられようと納得しないだろう。
龍の姫巫女の行った浄化の歌や舞ですら拒絶した彼女だ。
これは、“ドラゴニルス”に洗脳されていたとうだけではない。
ルマン家が彼女に行ってきた教育がアバリシア・ルマンという人格を作り出し、本質から歪んだ人間となってしまったのだ。
《救われない》
レイド・フロドゥールは哀れなアバリシア・ルマンの未来を憂いた。
汗1つかく事なく笑顔を浮かべて戻ってきた龍の姫巫女リリィは自分を睨む変化のないアバリシア・ルマンを見て肩をすくめた。
アバリシア・ルマンにとって跪き相手の機嫌を伺うしかない状況は耐え難い苦痛な時間だろう。
反発の心を隠す事すらしていない。
その恨みは、一心に龍の姫巫女であるリリィに向けられていた。
その怒りを感じ取った赤龍サシャは、アバリシア・ルマンをいつでも燃やしてやるとオーラを出していたし、ロンサンティエ帝国の皇帝であり、彼女の婚約者であるファヴィリエ・ルカはリリィを守ろうと隣に立った。
当然、宰相であるフィリックス・ガルシアは皇帝とその婚約者を守ろうと動くし、レイド・フロドゥールもロンサンティエの皇帝と龍の王女を自国民に傷つけさせやしないとアバリシア・ルマンを睨みつけた。
「たかだか、龍に選ばれただけの小娘が皆に守られて良い気なものだ。」
自分の不利を理解しながらも、アバリシア・ルマンは言わずにはいられなかった。
「たかだか、貴族の娘に生まれただけの女が国を裏で操る女帝気取りとは笑えるわね。」
口合戦ならリリィも負けていない。
薄手のベールに顔を隠されながらも顔を歪めたアバリシア・ルマンに近づくとリリィは口を開いた。
「お前の祖父の罪は詳らかに公開されるだろう。
そして、その祖父の恩恵を貪ってきたお前達一族も同じく国中から裏切り者と罵られる。
それでも安心しなさい。
龍が最後まで見届けてあげるわ。」
ルマン家の終焉が始まろうとしていた。
この国が瘴気に塗れて長い年月が経っていた。
その間、人々の心は荒み、ロンサンティ帝国という敵に対する怒りや妬みが蔓延っていた。
ロンサンティエ帝国が龍の恩恵を独占さえしなければ自分達は今よりも豊かなはずなのに・・・。
時間をかけて、その負の想いを育ててきたのは“ドラゴニルス”であり、その“ドラゴニルス”を利用し国の実権を握っていたのはルマン家であった。
歴代の国王をも謀り、国が腐敗に染まっても己達の立場を守る為に暗躍してきたのだ。
国王の前で悔しそうに顔を歪めている現在の当主アバリシア・ルマン女侯爵は、己の一族の罪を理解していないだろう。
彼女が敬愛する祖父が起こした企みは、王家の宝であったステラ姫を不幸に陥れた。
アバリシア・ルマンの祖父であったトルン・ルマンの行いが、ステラ姫に対する歪んだ愛情だったのか、国を乗っ取る為の画策だったのは分からない。
しかし、あの時代を幼少期として生きていたレイド・フロドゥールは王族や国民の悲しみをハッキリと感じていた。
ロンサンティエ帝国への反感が育ったのは確実にこの時代だった。
アバリシア・ルマンは事実を突きつけられようと納得しないだろう。
龍の姫巫女の行った浄化の歌や舞ですら拒絶した彼女だ。
これは、“ドラゴニルス”に洗脳されていたとうだけではない。
ルマン家が彼女に行ってきた教育がアバリシア・ルマンという人格を作り出し、本質から歪んだ人間となってしまったのだ。
《救われない》
レイド・フロドゥールは哀れなアバリシア・ルマンの未来を憂いた。
汗1つかく事なく笑顔を浮かべて戻ってきた龍の姫巫女リリィは自分を睨む変化のないアバリシア・ルマンを見て肩をすくめた。
アバリシア・ルマンにとって跪き相手の機嫌を伺うしかない状況は耐え難い苦痛な時間だろう。
反発の心を隠す事すらしていない。
その恨みは、一心に龍の姫巫女であるリリィに向けられていた。
その怒りを感じ取った赤龍サシャは、アバリシア・ルマンをいつでも燃やしてやるとオーラを出していたし、ロンサンティエ帝国の皇帝であり、彼女の婚約者であるファヴィリエ・ルカはリリィを守ろうと隣に立った。
当然、宰相であるフィリックス・ガルシアは皇帝とその婚約者を守ろうと動くし、レイド・フロドゥールもロンサンティエの皇帝と龍の王女を自国民に傷つけさせやしないとアバリシア・ルマンを睨みつけた。
「たかだか、龍に選ばれただけの小娘が皆に守られて良い気なものだ。」
自分の不利を理解しながらも、アバリシア・ルマンは言わずにはいられなかった。
「たかだか、貴族の娘に生まれただけの女が国を裏で操る女帝気取りとは笑えるわね。」
口合戦ならリリィも負けていない。
薄手のベールに顔を隠されながらも顔を歪めたアバリシア・ルマンに近づくとリリィは口を開いた。
「お前の祖父の罪は詳らかに公開されるだろう。
そして、その祖父の恩恵を貪ってきたお前達一族も同じく国中から裏切り者と罵られる。
それでも安心しなさい。
龍が最後まで見届けてあげるわ。」
ルマン家の終焉が始まろうとしていた。
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