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本編
微熱4
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それからの数日は何事もなく過ぎていった。
ただ変わった事といえば、大上の態度が積極的なのは変わらないが、より密着度が上がった気がする。
お昼休みの今も、俺を膝の上に乗せて楽しそうにしている。
「なあ、重くないのか‥?」
重いって言われたら、それはそれで殴りたくなるが、毎日膝の上に乗せられるのも子供扱いをされている様でムカつく。
「ああ。丁度良い重さだ。」
ニッコリと笑顔でいう大上に俺は、どうしようも無い感覚に囚われた。
要は恥ずかしさと居た堪れなさが綯い交ぜになる感覚で顔を上げられない。思わず、両手で顔を隠す俺は正常だと思う。その前に膝の上から降りたいのだが、抱き締められている為に降りられない。
「ねえ、其れ態とやってるの?」
「ひっ!な、何言って‥!」
耳元で喋られて息が掛かり擽ったい。それでも顔を隠すのをやめられない俺に、大上は俺の耳にキスをしてきた。
「ぎゃっ!」
「ふふっ。可愛い。」
大上の溺愛が上がっている気がして、俺の恥ずかしさが極限にまで達した。
こんな事されていれば、それまでの俺だったら、大上に対して逃げ惑っていた筈なのに、最近は前ほど嫌じゃなくなっているのが困る。
そんな俺達にクラスメイトは矢張り奇異な目に映るのだろう。実際は、砂糖をまぶした甘いお菓子を食べさせられている気分を味わっているクラスメイト達なのだが、俺はそこまでクラスメイトに気を配る余裕も無く、大上の事しか見えていない状態を作られていた為に気付かなかった。
「最近のお前らってさー、何なの?」
そんな2人の世界に入り込んでいる状態の俺達にとっては聞かれても困る事をクラスメイトは呆れた表情で聞いてきた。
「何なの?って言われてもなー?」
兎にも角にも、俺はクラスメイトに首を傾げる事しかできない。
「ふふ。俺的には恋人一歩手前って感じかな?」
大上が余計な事を言い出した。恋人も何も俺は何も了承してないだろ。
「おー!大上よかったなー!おめでとー!!」
おめでとう!おめでとう!と、教室にいる全員から拍手喝采になり、何故か俺達は祝福されている。大上に至っては照れながら「有り難う!ハルを一生大事にするね!」とか、言い出す始末だ。いや、何でだ!ツッコミが追いつかない。
「いやいやいや、俺たち付き合ってないからな!?」
どうしたら付き合っている事になるんだ。と、大上の腕の中で俺は吠えるしかなかった。いや、そんな事よりも腕の中から出ようと藻搔いているのだが、何故か抜け出せない。そんなに大上は力を入れていない様なのに、腕が外せない。俺だって男だからそこそこ力がある筈なのに解せない。
「どうしたの?」
大上が更に力を込めて俺を閉じ込める様に抱き締めしながら聞いてきた。
いや、分かっていて態と聞いてくるのはタチが悪い。
「お前な!いい加減、離せよ!」
はーなーせー!と、ジタバタし出した俺を、子供をあやす様にリズムを付けてポンポン頭をたたく。そのあと、撫で捲る。
「んー、やっぱりハルの事、大好きだ‥。」
なんでこんな溺愛モードになってしまったのか‥。奴の熱い熱が、僅かに俺にも移ったのだろうか。最近微熱が続いている‥。
まだ発情期が来ないでくれてよかった‥。
俺は、溺愛モードの大上から逃げられるのだろうか‥。
ただ変わった事といえば、大上の態度が積極的なのは変わらないが、より密着度が上がった気がする。
お昼休みの今も、俺を膝の上に乗せて楽しそうにしている。
「なあ、重くないのか‥?」
重いって言われたら、それはそれで殴りたくなるが、毎日膝の上に乗せられるのも子供扱いをされている様でムカつく。
「ああ。丁度良い重さだ。」
ニッコリと笑顔でいう大上に俺は、どうしようも無い感覚に囚われた。
要は恥ずかしさと居た堪れなさが綯い交ぜになる感覚で顔を上げられない。思わず、両手で顔を隠す俺は正常だと思う。その前に膝の上から降りたいのだが、抱き締められている為に降りられない。
「ねえ、其れ態とやってるの?」
「ひっ!な、何言って‥!」
耳元で喋られて息が掛かり擽ったい。それでも顔を隠すのをやめられない俺に、大上は俺の耳にキスをしてきた。
「ぎゃっ!」
「ふふっ。可愛い。」
大上の溺愛が上がっている気がして、俺の恥ずかしさが極限にまで達した。
こんな事されていれば、それまでの俺だったら、大上に対して逃げ惑っていた筈なのに、最近は前ほど嫌じゃなくなっているのが困る。
そんな俺達にクラスメイトは矢張り奇異な目に映るのだろう。実際は、砂糖をまぶした甘いお菓子を食べさせられている気分を味わっているクラスメイト達なのだが、俺はそこまでクラスメイトに気を配る余裕も無く、大上の事しか見えていない状態を作られていた為に気付かなかった。
「最近のお前らってさー、何なの?」
そんな2人の世界に入り込んでいる状態の俺達にとっては聞かれても困る事をクラスメイトは呆れた表情で聞いてきた。
「何なの?って言われてもなー?」
兎にも角にも、俺はクラスメイトに首を傾げる事しかできない。
「ふふ。俺的には恋人一歩手前って感じかな?」
大上が余計な事を言い出した。恋人も何も俺は何も了承してないだろ。
「おー!大上よかったなー!おめでとー!!」
おめでとう!おめでとう!と、教室にいる全員から拍手喝采になり、何故か俺達は祝福されている。大上に至っては照れながら「有り難う!ハルを一生大事にするね!」とか、言い出す始末だ。いや、何でだ!ツッコミが追いつかない。
「いやいやいや、俺たち付き合ってないからな!?」
どうしたら付き合っている事になるんだ。と、大上の腕の中で俺は吠えるしかなかった。いや、そんな事よりも腕の中から出ようと藻搔いているのだが、何故か抜け出せない。そんなに大上は力を入れていない様なのに、腕が外せない。俺だって男だからそこそこ力がある筈なのに解せない。
「どうしたの?」
大上が更に力を込めて俺を閉じ込める様に抱き締めしながら聞いてきた。
いや、分かっていて態と聞いてくるのはタチが悪い。
「お前な!いい加減、離せよ!」
はーなーせー!と、ジタバタし出した俺を、子供をあやす様にリズムを付けてポンポン頭をたたく。そのあと、撫で捲る。
「んー、やっぱりハルの事、大好きだ‥。」
なんでこんな溺愛モードになってしまったのか‥。奴の熱い熱が、僅かに俺にも移ったのだろうか。最近微熱が続いている‥。
まだ発情期が来ないでくれてよかった‥。
俺は、溺愛モードの大上から逃げられるのだろうか‥。
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