勇者パーティーをパワハラ追放された【自己評価の低い】支援魔術師、実は魔神に育てられた最強の男でした

ハーーナ殿下

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第15話:武具屋

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勇者パーティーを解雇されたオレは、新しい街で謙虚に生きていくことを決意。
兄妹パーティー《東方の黄昏たそがれ団》に加入して、冒険者として活動開始。

幼馴染マリナも加入して、皆で武具屋に装備を買いに来た。



ザムスさんの案内で常宿から、武具屋に移動する。

「ここが店だ」

「おー、ここか。けっこうな大きさですね!」

ここがムサスの街で一番大きな武具屋。
古めの建物だけど、けっこう大きい。

「早く中に行くぞ、ハリト」

「あっ、はい!」

ザムスさんに続いて、店内に入っていく。

「おお、これはすごい……」

中に入って、思わず声をもらす。
店内は凄い光景だった。

金属鎧、チェーンメイル、革鎧、盾、兜。
色んな防具類が、所狭しと陳列されていた。

あと奥には剣や弓、斧、槍などの武器もある。
新品と中古もあり、総合的な武具屋だ。

「おお、これは……おお、こっちも、すごいな!」

基本的に支援魔術師は、武具を使わない
そのため王都でも、こうした店にはあまり入ったことがない。

珍しい光景に、思わず胸が高まる。
思わず通路に立ちつくし、陳列に目を奪われてしまう。

「えー、ごほん! 邪魔なんだけど、そこ通っていいか⁉」

「あっ、ごめんさい!」

あっ、やばい。
男性の店員さんが通るのを、オレは邪魔していたようだ。
急いで横にずれる。

「ふう……見たところ、あんた魔術師? うちの店の品は魔術師の品は、あんまり置いてないよ? あと価値とは分かるのかい?」

店員さんは、かなり厳しい視線を向けてきた。
もしかしたら冷やかしと思っているのかもしれない。

たしかに支援魔術師なオレには、ちょっと場違いな店なのかもしれない。

「い、いえ、ちゃんと買い物はするつもりです」

「ふん、そうか。」

そう言い残して、店員さんは去っていく。
何か神経質で厳しそうな人だな。

そんな時、マリナとサラが近づいて来る。

「大丈夫、ハリト? なんか、嫌な感じの店員ね!」

「ハリト君、あの人は、この店の息子さんです。魔法使い嫌いで、ちょっと有名なんですよ。だから気にしない方がいいですよ、ハリト君」

二人ともオレのことを慰めてくれる。
嬉しいけど、なんか男として悲しい。

そんな時、ザムスさんもやってくる。

「そんな所で油を売ってないで、さっさと買い物するぞ。一時間後には出るぞ」

「「「はーい」」」

そこから各自で別れて、買い物タイムとなる。

マリナは新しい弓を探して、新品と中古品の物色。

ザムスさんは新しい長剣を。
サラは魔道ローブの下につける軽防具だ。

そんな中でオレは店内をブラブラしていた。

「うーん、特に買う者は無いかならなー」

一応は小型の杖は持っているが、基本的に魔法を発動する時は使わない。
……カッコイイから杖を一応使っているのだ。

あと防具も不要。
自分に対しては常に、複数の防御系の支援魔法を発動している。
そのやめ防具も不要なのだ。

「ふう……仕方がないから、皆の所にいこうかな。ん? サラ、どうしたの?」

店内でサラを発見。
防具コーナーで、何やら首を傾げている。

「あっ、ハリト君。どの軽防具にするか、悩んでいたのです。どれも似たような価格で、性能も分かり辛くて」

「ああ、なるほど。たしかに分かり辛いかもね。ちなみに、サラはこんな感じ形の軽防具でいいの?」

「はい、この系統の形で、あれば何でもいいです」

「了解。それならちょっと待っていてね……えーと、【鑑定かんてい】! うーん、と。あった、この中古の品がオススメだよ! 値段も安いし、そっちの新品よりも隠れ性能が高くて、しかも付与能力で、魔法威力増加《大》が付いているよ!」

中古コーナーの奥から、掘り出し品を発見。
かなり安い値段だ。

サラに手渡してオススメしてみる。

「えっ…………」

ん?
でもサラの様子がおかしい。
硬直して言葉を失っている。

あっ、もしかしたら気に入らないデザインだったのかな?
あと中古は嫌だったかな?

申し訳ないことをした。

「いえいえ、違います! 今、ハリト君、どうやってこの品の能力を、見つけ出したのですか⁉」

「えっ? そんなの簡単だよ。【鑑定】の魔法を使ったんだ。あっ、もしかしてサラ、自分で【鑑定】したかった? ごめんね、気が利かなくて」

「いえいえいえいえ、何を言っているのですか、ハリト君! 【鑑定】は普通の人は使えない特殊スキルなんですよ! それこそ【異世界勇者】や【天人】、【魔神】など人外の者だけしか使えない特殊スキルなんですよ⁉」

「えっ、そうなの? 我が家では普通に使っていたんだけどな? 野菜の中身が腐ってないか調べたりとか?」

「うっ……まさかと思っていましたが、これほどとは……兄さん、助けて……」

そんな時、ザムスさんが通りかかる。
まだ長剣は買っていない感じだ。

よし、微力ながらお手伝いをしよう。

「そういえばザムスさん、長剣でしたら、これがオススメですよ!」

「ん、このサビだらけの中古品がか? ほとんど値だぞ?」

「はい。呪いが掛かっているだけで、後で解呪すると、とてもお得ですよ!」

「そうか。それならダメ元で買っておこう」

「に、兄さん……駄目です……それを買ってしまったら……」

そんな時、マリナも偶然通りかかる。

「ねぇ、ハリト。前みたいに弓を、選らんで欲しいんだけど?」

「うん、いいよ。えーと、これだね。ちょっと壊れているけど、解呪したら凄い性能になるから」

「なるほどね。相変わらずハリトとの買い物は、掘り出し物が多いよね」

「うっ……マリナ……貴女という女も、無自覚に……ぐふっ……」

ん?
何やらサラが吐血をして、倒れたような気がする。

でもザムスさんが助け起こしているから、大丈夫そうだな。

ふう、やっぱり買い物は楽しいな。
後は会計して、解呪して実戦で使うだけだ。

会計も無事に終わる。
でも、さっきの男性店員さんが、小声で何か言っていた。

「ぷっぷ……あんなジャンク品を、全員で買っていって。処分代が省けて、ウチは儲けたぜ!」

何やら喜んでいる。
それならひと安心。

オレたちも掘り出し物を買えたし、両者ウィンウィンだね。



その翌日。

解呪と整備をした新しい武具で、《東方の黄昏たそがれ団》は魔物狩りに出かけた。

「おい、ハリト⁉ この新しい長剣の、異様な切れ味……魔剣みたいな性能は、何だこれは?」

「さすがはハリトが選んで、調整してくれた弓! 王都の時よりも高性能ね!」

「は、ハリト君……どうして私の攻撃魔法が、以前の倍の威力に向上しているんですか?」

皆も新しい武器に、満足していたようだ。
やっぱり買い物は楽しい。

あっ、でもオレだけ何も買っていなかった。

また、あの店に掘り出し物を探しに行こうかな。

















 ◇



 ――――あとがき――――


 ◇




読んで頂きありがとうございます!

同じような痛快ファンタジーもスタートしました。

こちらも是非よろしくお願いします!



 《タイトル》

 「追放された鍛冶師、実は《鍛冶女神》の加護持ち、いきなり《超伝説級》フル装備で冒険者デビューする。ミスリル石を1億回も採掘して戦闘力も凄かった」

https://www.alphapolis.co.jp/novel/832153235/854370307


《あらすじ》

 鍛冶師ハルクは幼い時から、道具作りが好きな青年。だが独裁的な国王によって、不本意な戦争武器ばかり作らされてきた。
  
 そんなある日、ハルクは国王によって国外追放されてしまう。自分の力不足をなげきつつ、生きていくために隣の小国で冒険者になる。だが多くの冒険者が「生産職のクセに冒険者とか、馬鹿か!」と嘲笑してきた。
 
 しかし人々は知らなかった。実はハルクが地上でただ一人《鍛冶女神の加護》を有することを。彼が真心込めて作り出す道具と武具は地味だが、全て《超伝説級》に仕上がる秘密を。それを知らずに追放した独裁王国は衰退していく。

 これはモノ作りが好きな純粋な青年が、色んな人たちを助けて認められ、《超伝説級》武具道具で活躍していく物語である。
 「えっ…聖剣? いえ、これは普通の短剣ですが、どうかしましたか?」
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