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11話 最強の魔力量
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「すいません」
「はい。何でしょうか?」
ツインテールの金髪の女性。
「冒険者登録をしたいのですが、大丈夫でしょうか?」
「ご年齢をお伺いしても?」
そういえば、年齢か……。
10代まで若がっていることは何となく察していたが、具体的に何歳まで若がっているかまでは分かってない。
「えっと……小さな村で育ったので、細かい年齢までは――」
「そうでしたか。それでは、こちらに手を置いてもらえますか?」
冒険者ギルドの受付の女性が持ち出してきたのは、炊飯器程度の大きさの黒水晶。
「えっと、この水晶は?」
「レベルや名前、年齢、犯罪歴、魔法適正、魔力量の有無を確認する魔道具になります」
「なるほど……」
それなら、俺のステータスなどは開示されなくていいな。
黒水晶に手を置く。
「えっと……、ご年齢は16歳でレベル1ですか……。随分と箱入りだったのですね……普通は、その年齢だとレベル3はあるのですが……」
なるほど……。
俺の年齢は16歳なのか。
16歳だと高校1年生ってところだから、運動する上では適正年齢とも言える。
「お名前は、朝霧和馬? これは、どう読むのでしょうか?」
あー、そのへんは漢字名が採用されるのか。
黒水晶に漢字で名前が出てるし。
「カズマでお願いします」
「分かりました。えっと、貴族様ではありませんよね?」
「違います」
「畏まりました」
それにしても貴族と平民では扱いが違うのか? 知らんけど。
「犯罪歴はありませんね。魔法適正もありませんね。あとは魔力量チェックですね。でも、魔法適正がありませんので、魔力がどんなにあっても意味はありませんが」
「意味はないんですか……」
「はい。魔力があっても魔法適正がないと魔法は使えませんから。それにしても魔法適正がないというのは、かなり稀有な例ですね」
「へー」
「それでは魔力量の確認を行いますね。設定を変えますので、もう一度、魔道具に手を置いてください」
「はい」
冒険者ギルドの受付女性に言われるがままに黒水晶に手を置く。
すると黒水晶の色が青、緑、黄色と変わっていく。
「え? ええっ!?」
冒険者ギルドの受付女性が困惑していく。
さらに回りの受付女性も此方を見て口を開けている。
そんな中でも、黒色だった水晶はピンク色、赤色、銀色、黄金色へと。
「あ、あの! カズマさん?」
「はい」
「ちょっと手を放して頂けますか?」
「分かりました」
手を離せば、白色まで変化していた黒水晶は、元の黒色に戻る。
「壊れてはいないようですね」
「もしかして、俺の魔力量って――」
「かなり高いようです。ただ、まだ魔力量上限が測りきれていませんので、もう一度、手を置いてください」
「分かりました」
もう一度、黒水晶に手を置けば、一瞬で黒水晶の色が白色まで変化し、さらに透明になっていき、さらには虹色になり――、ズガーン! と、言う音と共に粉々に砕け散った。
周囲に飛び散る黒水晶。
「……」
砕け散った黒水晶を見て――、そして困惑した表情を浮かべたあと、悲しそうな目で俺を見てくる受付女性。
どうして、そこで俺を悲しい目で見てくるのか。
「これ……、黒水晶とか壊したから、賠償とか?」
だから悲しい目で見て来てるのか?
「はい。何でしょうか?」
ツインテールの金髪の女性。
「冒険者登録をしたいのですが、大丈夫でしょうか?」
「ご年齢をお伺いしても?」
そういえば、年齢か……。
10代まで若がっていることは何となく察していたが、具体的に何歳まで若がっているかまでは分かってない。
「えっと……小さな村で育ったので、細かい年齢までは――」
「そうでしたか。それでは、こちらに手を置いてもらえますか?」
冒険者ギルドの受付の女性が持ち出してきたのは、炊飯器程度の大きさの黒水晶。
「えっと、この水晶は?」
「レベルや名前、年齢、犯罪歴、魔法適正、魔力量の有無を確認する魔道具になります」
「なるほど……」
それなら、俺のステータスなどは開示されなくていいな。
黒水晶に手を置く。
「えっと……、ご年齢は16歳でレベル1ですか……。随分と箱入りだったのですね……普通は、その年齢だとレベル3はあるのですが……」
なるほど……。
俺の年齢は16歳なのか。
16歳だと高校1年生ってところだから、運動する上では適正年齢とも言える。
「お名前は、朝霧和馬? これは、どう読むのでしょうか?」
あー、そのへんは漢字名が採用されるのか。
黒水晶に漢字で名前が出てるし。
「カズマでお願いします」
「分かりました。えっと、貴族様ではありませんよね?」
「違います」
「畏まりました」
それにしても貴族と平民では扱いが違うのか? 知らんけど。
「犯罪歴はありませんね。魔法適正もありませんね。あとは魔力量チェックですね。でも、魔法適正がありませんので、魔力がどんなにあっても意味はありませんが」
「意味はないんですか……」
「はい。魔力があっても魔法適正がないと魔法は使えませんから。それにしても魔法適正がないというのは、かなり稀有な例ですね」
「へー」
「それでは魔力量の確認を行いますね。設定を変えますので、もう一度、魔道具に手を置いてください」
「はい」
冒険者ギルドの受付女性に言われるがままに黒水晶に手を置く。
すると黒水晶の色が青、緑、黄色と変わっていく。
「え? ええっ!?」
冒険者ギルドの受付女性が困惑していく。
さらに回りの受付女性も此方を見て口を開けている。
そんな中でも、黒色だった水晶はピンク色、赤色、銀色、黄金色へと。
「あ、あの! カズマさん?」
「はい」
「ちょっと手を放して頂けますか?」
「分かりました」
手を離せば、白色まで変化していた黒水晶は、元の黒色に戻る。
「壊れてはいないようですね」
「もしかして、俺の魔力量って――」
「かなり高いようです。ただ、まだ魔力量上限が測りきれていませんので、もう一度、手を置いてください」
「分かりました」
もう一度、黒水晶に手を置けば、一瞬で黒水晶の色が白色まで変化し、さらに透明になっていき、さらには虹色になり――、ズガーン! と、言う音と共に粉々に砕け散った。
周囲に飛び散る黒水晶。
「……」
砕け散った黒水晶を見て――、そして困惑した表情を浮かべたあと、悲しそうな目で俺を見てくる受付女性。
どうして、そこで俺を悲しい目で見てくるのか。
「これ……、黒水晶とか壊したから、賠償とか?」
だから悲しい目で見て来てるのか?
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