巻き添えで召喚された会社員は貰ったスキルで勇者と神に復讐する為に、魔族の中で鍛冶屋として生活すると決めました。

いけお

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第4話 魔王の元へ行く準備を始めよう

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翌日、早速ドワーフ達の目を誤魔化す為の剣を作り始める。斧や槍なども作れるのだが剣の方が持ち易くコンパクトだからだ。オリハルコンを使用している訳ではないので簡単に作る事が出来た。

武器名 ロングソード ノーマル等級 剣

 製作者 ミツクニ

 評価額 5万G

 攻撃力 +10

 耐久力 50/50

 追加効果 炎・雷 各属性攻撃力の10%分を属性ダメージとして上乗せし自由に付与可能、攻撃の際に付与したい属性をイメージするだけで良い

(レシピ獲得 次から同武器を100%製作可能です)

こんなレシピじゃ儲けは無いが売れば高く売れそうだ、一応持っておく事にする。そして工房から出ると、やはり秘匿の技術の興味が有るのかドワーフ達が待ち構えていた。

「今日も熱心に鎚を振るっていたが、満足のいくのは出来そうかい?」

「まだまだ師匠の域には程遠いですが、近付けるきっかけになりそうな剣を一振り打つことが出来ました」

そうしてさっき出来たばかりの剣をドワーフ達に見せてやる、きっとコレも欲しがるだろうから馬車を買う費用の足しにさせてもらうかな。

「こ、これをたった1日で打ったと言うのか!?秘匿の技術という訳だ、こんな技術が広まったら昔からの鍛冶屋など皆失業してしまう」

そりゃそうだろうが、何せ今の俺は武器製作LV60なんだからよ。まさかオリハルコンを大量に複製して一気にLVを上げていたなんて誰も思う筈が無い。

「この剣はおぬしが初めて打った物だ、だから思い入れも有ると思うがこの剣も技術の研究の為に譲って頂けないだろうか?」

ほら、きたカモだ。まずは馬車屋まで案内して貰ってそこから交渉開始だな。

「師匠程の技術的な価値は少ないにも関わらず高い評価をして頂き光栄です、予想以上に早いとは思えますが当初の目的地に向かってもやっていけるだけの自信が付きました。そこで1つお願いが有るのですがこの街に来るきっかけが盗賊に馬車を奪われたからなのですが街を出て徒歩で旅をする訳にいきませんので馬車のお店を紹介して頂けませんか?そこで寝る場所も付いているそこそこ大きな馬車が有るのなら、それの引き換えにこの剣をお譲りしても構いません。あと、馬車の従者として金で雇える者もしくは金で買える者を紹介して頂ける店も教えて下さい」

従者として使うのは金で買える者が居た場合だ、つまり奴隷を探している。無論、男じゃない女だ。魔王の元まで行くまで道中ヒマになるから元の世界じゃ出来なかったが、もしも奴隷が居るのなら楽しませてもらわなきゃ損だ。

「馬車なんかで良いのか!?分かった、今すぐ案内しよう。あと従者だが、雇える者と買える者の両方有る。雇える者は非常に優秀だが長旅するとなるとかなり金額が掛かる事になるが、買える者は借金等で売られてきた者も多いが中には馬の扱いに慣れているのも居るからどちらも一長一短だな」

「例えばの話になりますが、その奴隷を解放する事も可能ですか?」

「無論可能だ、購入時に渡される隷属契約書を燃やすだけで良い。契約書は売主にも現在の状況が伝わる様になっている。虐待など与えていた場合は違約金を請求される事も有るから気を付けるのだぞ」

つまり、開放した後は何をしてもバレないって事か。いいねいいね、魔王の領地に入ってからが楽しみになってきた。

その後、世間話をしながら馬車屋に着いた。店の主人のお薦めで大体3人から4人が十分寝泊りが出来る馬2頭で引く小屋状の馬車を購入する事に決めた。そして馬2頭も含めてドワーフのジジイが気前良く出してくれた。数日の生活で分かったのは1Gは大体100円の価値だと言う事だ、なので臨時の身分証で500円払ったがヴェルドの剣で1億円の収入を得ている。

ちなみに先程買わせた馬車は馬も含めて大体1000万程度の価値だからドワーフ達は儲けたと思っているかもしれないが、タダの材料で手に入れていた俺の方がボロ儲けだ。だが、この後向かう奴隷に関してはジジイ共に金を出させる訳にはいかん。購入する理由が理由だからな、まあこういう店の主は客の雰囲気で察しが付くだろう。

こうして、奴隷を取り扱う店まで案内してもらうとドワーフのジジイに

「今日は馬車や馬まであの剣の代金として購入して頂き有難う御座いました。これからの馬車での生活を共にする者、また命を預ける相棒ともなる大事な奴隷なので時間を掛けて探したいと思いますからここで結構です。師匠の剣の代金で十分購入出来ると思いますからご安心下さい」

「そうか分かった、良い者が見つかるといいな」

そう言いながらジジイは去っていった、簡単に騙されるなここのドワーフ共は。ジジイの姿が見えなくなるのを確認すると奴隷の店に入る、やや薄暗い店のカウンターに1人の男が立っていた。

「何か必要な奴隷をお探しですかな?」

「そんなところだ、これから馬車での長い生活になるのでな。馬の扱いに慣れていて料理等もこなせる者を2人程出来たら購入したい」

男は冷ややかな微笑を浮かべると、恭しくお辞儀をしてくる。

「お客様の条件に有る奴隷はこちらになると思います、どうぞ付いてきてください」

案内された場所は店の地下牢だった、中に入れられている者は全て女だ。

「お客様は本当は馬ではなく、ご自身に奉仕してくれる者をお探しなのだと感じました。この中からお気に入りの者がおりましたらお声掛けしてくださいませ」

やはりこの男分かっている、案内された場所は性奴隷の売り場だ。

「分かる男が居る店はやはり品揃えが違うな、気に入った。じっくり探させてもらうよ」

「我が店を気に入って頂けた様で何よりです」

さあ、時間はたっぷりと有る。俺を道中楽しませてくれる女をゆっくりと選ぶ事にしよう。
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