巻き添えで召喚された会社員は貰ったスキルで勇者と神に復讐する為に、魔族の中で鍛冶屋として生活すると決めました。

いけお

文字の大きさ
20 / 37

第19話 宝物庫の探索

しおりを挟む
ミオンや側近達は合同葬という形で、国葬規模で埋葬した。だが、哀しみに暮れている暇など無い。また、いつコンラートが空間を渡って来るか分からないからだ。

俺達6人は今、纏まって城の地下に向かい降りている。ターニャの話によればこの城の地下には、使われていない武器などを保管してある宝物庫があるとの事。

「しかし、この宝物庫への地下通路はかなり狭いな」

「仕方ありません、1度に大量に持ち運びさせない為の工夫でもありますから」

「それ、アイテムボックス持ちには意味無いよね?」

「・・・・・」

折角の防犯機能を簡単に無力化してしまう存在に皆閉口してしまう。

ようやく宝物庫の入り口に辿り着くとターニャは扉のノブに触れながら何か小声で呪文をしばらく話していると、宝物庫の扉が開いた。

「お邪魔しま~っす。って言っても誰も居ないわな」

部屋の明かりを点けると、やや埃臭い部屋の中には幾つもの武器や防具等が飾られていた。

とりあえず片っ端からアイテムボックスの中に収納していく、後でまた取りに来るのは面倒だ。部屋の中に有った物も粗方収納が終わり、そろそろ引き上げようか考え始めた頃、パキッという音がして足元に落ちていた枝の様な物を踏んで折っていた事に気が付いた。

「こんな所になんで枝が?」

放り投げて捨てようと思ったが、何かが引っかかる。この枝はもしかしたら武器の材料なのかもしれない。そう思い、試しにこれまで使った事の無かった修復を使ってみる事にした。

「修復」

すると、折れた枝は光り輝きながらみるみる元の状態に戻り鑑定すると以下の結果となった。

ユグドラシルの枝 ミソロジー等級 

追加効果 武器の素材に用いると、貫通と必中が付与される。またこれを用いてある槍を作るとその槍を向けた相手には必ず勝利すると言うチートが付く。

おい、この追加効果の説明文考えついた奴誰だ!?はっきりとチートって言い切っちゃってるよ。まあ作るにせよ、失敗するのは前提だが折角の超優良素材だからここぞとばかりにユグドラシルの枝を10数個複製してアイテムボックスに収めた。

5人にこの枝が飛んでもない代物だという事を説明し、急ぎ俺の店の工房に戻り早速ある槍の製作に取り掛かる。だが、ここで有る問題に俺は気付いた。これ、誰かの専用とかにしないと危険極まりない。うっかり俺達に向けて投げられたら絶対に負けるから・・・。

専用化させる方法をあれこれ思案していると、ターニャが少し顔を赤らめながら俺の肩を指でつつく。

「どうした、顔を赤くして?もしかして、専用武器の作り方とか知っているのか!?」

聞くと、コクンと頷くが中々話し出そうとしない。何か問題でも有るのか!?

「ターニャ、いつまたコンラートが来るか分からないんだ。これから作る槍は作る事が出来れば絶対に勝てる!だが、他の誰かに持たれでもしたら非常に危険だ。作り方を知っているのなら早く教えてくれ!」

ターニャは意を決して、俺の耳元で小声で教えてくれた・・・確かにコレって知ってる人しか居ないとはいえあまり大きな声で話したくないわ、許せターニャ。だがこの方法なら俺達6人だけしか持てない槍を作る事が出来る、っが説明したら凄い気まずい空気が流れるのは確実だが・・・。

「えと、コホン。ターニャさんから、専用の武器の作り方を教わりました。それで思い切ってこの場に居る6人だけの専用にしようと思います、皆さん協力して戴けますでしょうか?」

「「「「ぜひ、協力させて下さい」」」」

「では、自分も含めた全員でこれから自慰をしましょう」

「「「「はい!?」」」」

「自分も言うの恥ずかしいんだよ!?いいか!専用の武器を作るには、各自が誰かに手伝ってもらう事無く自慰を行い男は精液を、女は潮を材料に降り注ぎ打つ事で専用の武器を作れるそうだ!!」

「「「「え~!!!?」」」」

「あとちなみに、1回で槍が出来るとは限りません。出来るまで皆さんには、その度に潮を吹いて頂きますのでご容赦ください」

その後、1時間位みんなからボコボコにされた。俺だってな、1人で何度も出せって厳しいわ!?

結局、4回失敗し5回目でやっと成功した。




武器名 ガングニール勝利の約束された槍 ミソロジー等級 槍

製作者 ミツクニ

評価額 プライスレス

攻撃力 +∞(投げれば必ず勝つので)

耐久力 255/255

追加効果 必ず命中&貫通、投げた相手に絶対に勝ちます。投げれば勝手に手元に戻ります。

使用制限 ミツクニ・サーラ・マリア・美沙・ターニャ・リィナ専用

使用方法 ①相手を見ます
     ②投げます
     ③以上です、後はお茶でも飲んでいて下さい




「「「「「「・・・・・・・」」」」」」

どこからかお叱りの声が聞こえてきそうなルビが付いた槍が出来た。評価額プライスレスって何!?使用方法も必要無さ過ぎる!だが、ここで終えてたら俺の名が廃る。その後きっちりと5本複製して6人全員が1本ずつ持つ事になった。

そして、6人は槍をアイテムボックスに隠しながら何時でもコンラートを迎え撃てる準備を整えた。前の晩にはリィナにもしっかりとアイテムボックスを授与しておきました。

だが、フローディアは俺の予想を更に超えた秘密兵器を繰り出してきた!

コンラートが エクスキャリバー勝利の約束された剣 を装備して俺達の前にやってきました orz
しおりを挟む
感想 33

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

勇者の隣に住んでいただけの村人の話。

カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。 だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。 その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。 だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…? 才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。

転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜

ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。 アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった 騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。 今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。 しかし、この賭けは罠であった。 アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。 賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。 アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。 小説家になろうにも投稿しています。 なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない

しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

処理中です...