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第26話 ダンジョンの探索続く
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「なあ、デウス?」
「はい、何でしょうか?」
「ここのダンジョン作った奴はアレか、ミミズが大好きなのか!?」
「さあ、そこまでは知りませんが夏休みの自由研究でミミズの生態を調べた覚えは有りますが・・・」
「お前が犯人か!?っていうか、夏休みの自由研究って神に小学校が有る訳無えだろうがぁ!!」
俺達は今ダンジョンの地下4階に降りる階段を歩いている。先程からミミズの話題になっているのは、これまでに出てきたモンスターが全てミミズだけだったからだ。
地下2階では、ヒヒイロカネワーム。
地下3階では、オリハルコンワーム。
落とす鉱物は全てミミズの糞だ、もしかしたら最初の頃にドワーフのジジイから貰ったオリハルコンも、このミミズの糞だったのかもしれない。
しかし、もう5分近く歩いているが未だに地下4階に到着しない。今まではすぐに降りられていたのに何か嫌な予感がする。
「一応、聞いておく。もしかして、4階からは別の生き物を観察していたとか言わないよな?」
「よくお分かりで!?4階からはドラゴンの生態を観察してました」
「ちなみにドラゴンは何を観察していたんだ?」
「全部です」
「すまん、聞き間違えたかもしれない。もう1度言ってくれ」
「はい、全部です」
「それは全種類が各階層に配置されているって事か?」
「いいえ、全種類全頭を次の階に集めて群れごとの生態を観察してました」
「おいおい、次の階はどれくらいの広さが有るんだよ!?」
「東京ドーム23万個分かと」
「桁が違いすぎるだろうが!?」
それから地下4階に降りるまでに1時間も掛かってしまった。デウス曰く、空を飛ぶドラゴン達が自由に飛び回れる様に数百mの高さが有るとの事。
地下4階に降りると、そこには何故か日が差していた。
「何で地下で太陽を拝めるんだ?」
「ああ、あれは疑似太陽です。きちんと昼と夜を作らないと夜行性のドラゴンの生態を観察出来ないので」
「今、どれくらいのドラゴンがこの地下4階で生息しているんだ?」
「およそ10万頭です」
「おまえ、何でこんなダンジョンを作ったんだ?」
「ですから、夏休みの自由研究で」
「おまえはまだ小学校に通っていたとでも言い張りたいんかい!?」
「はい、そちらの世界の小学校に勉強で通いました。戸籍等の偽造が面倒臭かったですが」
「おまえ、一体幾つなんだ?」
「永遠の17歳です♪」
「おまえは*****かよ!?」
「てへっ♪」
こいつはどこまで本気で話しているのか、全く分からん。しかし、最下層まで行くにはこの階を抜けないとならないとは気が重くなる。
「次の階に降りる階段の途中には、宿泊施設が有るのでそこで一旦休めますよ」
「そうか、それじゃあ何とか次の階への階段まで辿り着いて休憩するかな」
そう話していると、ふと疑似太陽に小さな黒い点が付いているのに気が付いた。その黒い点は徐々に大きくなるとそれは無数の点になる。
「おい!あれってもしかして」
「どうやら、臭いを嗅ぎつけて来た様ですね」
「どれだけ鼻が利く連中だよ!?」
一斉に襲ってきてブレスとか放たれたら、それこそ困る!俺は急いで走り出すがやはり幾ら素早さが有っても徒歩と飛行では分が悪すぎた。見る見るうちに追いつかれると黒いドラゴンさんは大きな口を開けながら徐々に近づいてくる。
「まるでジョーズに追われている心境だぞこれ!?」
っと気が抜けた次の瞬間、俺は木の根に脚を取られ転倒してしまった。迫るドラゴンの口!そこへ俺とドラゴンの間に割り込んだ人物が現れた、デウスだ!
「デウス!逃げろ!!」
デウスがこちらに振り返りながらニッコリ微笑むとドラゴンの口が今まさに閉じられようとしていた。俺は思わず目を閉じる!
「・・・・・・・?」
何故か急にドラゴンの羽音が静かになった、それになぜだかゴロゴロだかグルルルだか猫なで声みたいな音がするので、そっと目を開けてみると大勢のドラゴン達が代わる代わるデウスの顔に頬ずりしながら去っていくではないか。
「これは一体何?」
「どうやら、このドラゴン達は私が飼い主だと覚えていた様で久しぶりに顔を出したから可愛がって貰いたくて来た様ですね」
「んな、アホな!?」
見ると、ドラゴン達はデウスの前に1枚ずつ何やら鱗の様な物を置いていく。
「脱皮する際に残った鱗が余っているらしくて、何かに使って欲しいそうですよ?」
【ミツクニは大量のドラゴンのうろこをてにいれた】
「普通じゃ見ない光景だな・・・ドラゴンが頬ずりするところなんて」
最後に残った1匹のドラゴンが、自分の背中を見ながら頷く仕草をする。
「とても広いから、次の階の階段まで乗せてくれるそうです」
「それは助かるが、緊張して損したっていうか。もしも、俺1人だけだったら今頃どうなっていた?」
デウスがドラゴンとゴニョゴニョ話をしていると、答えを教えてくれた。
「とりあえず、1000匹ずつ3列に並んでブレスを吐きながら酸欠死か焼死のどちらかを狙うみたいですよ?」
「俺は長篠で織田軍に挑む武田騎馬隊じゃ無いってぇの!?」
デウスのお陰(?)で、無事に次の階に降りる階段までドラゴンに乗せて送ってもらった。デウスが手を振りながら感謝の言葉を送るとドラゴンは甲高い声を上げながら飛び去っていく。そして、階段を降り始めて少しすると宿泊施設が見えてきた。中は簡素なベッドに椅子とテーブルしかないが、一眠りする事も出来そうだ。ここに来てからミミズに追われたりドラゴンに追われたりと散々な目に遭って少し疲れで思考が鈍ってきた、軽く食事を取りベッドで休んでいるとデウスが服を脱いで身を寄せてくるので俺は後の事をよく考えずデウスの望むままに身体を求めていた・・・。
テッテレ~♪ 【一卵性**正児のフラグが成立しました】
「はい、何でしょうか?」
「ここのダンジョン作った奴はアレか、ミミズが大好きなのか!?」
「さあ、そこまでは知りませんが夏休みの自由研究でミミズの生態を調べた覚えは有りますが・・・」
「お前が犯人か!?っていうか、夏休みの自由研究って神に小学校が有る訳無えだろうがぁ!!」
俺達は今ダンジョンの地下4階に降りる階段を歩いている。先程からミミズの話題になっているのは、これまでに出てきたモンスターが全てミミズだけだったからだ。
地下2階では、ヒヒイロカネワーム。
地下3階では、オリハルコンワーム。
落とす鉱物は全てミミズの糞だ、もしかしたら最初の頃にドワーフのジジイから貰ったオリハルコンも、このミミズの糞だったのかもしれない。
しかし、もう5分近く歩いているが未だに地下4階に到着しない。今まではすぐに降りられていたのに何か嫌な予感がする。
「一応、聞いておく。もしかして、4階からは別の生き物を観察していたとか言わないよな?」
「よくお分かりで!?4階からはドラゴンの生態を観察してました」
「ちなみにドラゴンは何を観察していたんだ?」
「全部です」
「すまん、聞き間違えたかもしれない。もう1度言ってくれ」
「はい、全部です」
「それは全種類が各階層に配置されているって事か?」
「いいえ、全種類全頭を次の階に集めて群れごとの生態を観察してました」
「おいおい、次の階はどれくらいの広さが有るんだよ!?」
「東京ドーム23万個分かと」
「桁が違いすぎるだろうが!?」
それから地下4階に降りるまでに1時間も掛かってしまった。デウス曰く、空を飛ぶドラゴン達が自由に飛び回れる様に数百mの高さが有るとの事。
地下4階に降りると、そこには何故か日が差していた。
「何で地下で太陽を拝めるんだ?」
「ああ、あれは疑似太陽です。きちんと昼と夜を作らないと夜行性のドラゴンの生態を観察出来ないので」
「今、どれくらいのドラゴンがこの地下4階で生息しているんだ?」
「およそ10万頭です」
「おまえ、何でこんなダンジョンを作ったんだ?」
「ですから、夏休みの自由研究で」
「おまえはまだ小学校に通っていたとでも言い張りたいんかい!?」
「はい、そちらの世界の小学校に勉強で通いました。戸籍等の偽造が面倒臭かったですが」
「おまえ、一体幾つなんだ?」
「永遠の17歳です♪」
「おまえは*****かよ!?」
「てへっ♪」
こいつはどこまで本気で話しているのか、全く分からん。しかし、最下層まで行くにはこの階を抜けないとならないとは気が重くなる。
「次の階に降りる階段の途中には、宿泊施設が有るのでそこで一旦休めますよ」
「そうか、それじゃあ何とか次の階への階段まで辿り着いて休憩するかな」
そう話していると、ふと疑似太陽に小さな黒い点が付いているのに気が付いた。その黒い点は徐々に大きくなるとそれは無数の点になる。
「おい!あれってもしかして」
「どうやら、臭いを嗅ぎつけて来た様ですね」
「どれだけ鼻が利く連中だよ!?」
一斉に襲ってきてブレスとか放たれたら、それこそ困る!俺は急いで走り出すがやはり幾ら素早さが有っても徒歩と飛行では分が悪すぎた。見る見るうちに追いつかれると黒いドラゴンさんは大きな口を開けながら徐々に近づいてくる。
「まるでジョーズに追われている心境だぞこれ!?」
っと気が抜けた次の瞬間、俺は木の根に脚を取られ転倒してしまった。迫るドラゴンの口!そこへ俺とドラゴンの間に割り込んだ人物が現れた、デウスだ!
「デウス!逃げろ!!」
デウスがこちらに振り返りながらニッコリ微笑むとドラゴンの口が今まさに閉じられようとしていた。俺は思わず目を閉じる!
「・・・・・・・?」
何故か急にドラゴンの羽音が静かになった、それになぜだかゴロゴロだかグルルルだか猫なで声みたいな音がするので、そっと目を開けてみると大勢のドラゴン達が代わる代わるデウスの顔に頬ずりしながら去っていくではないか。
「これは一体何?」
「どうやら、このドラゴン達は私が飼い主だと覚えていた様で久しぶりに顔を出したから可愛がって貰いたくて来た様ですね」
「んな、アホな!?」
見ると、ドラゴン達はデウスの前に1枚ずつ何やら鱗の様な物を置いていく。
「脱皮する際に残った鱗が余っているらしくて、何かに使って欲しいそうですよ?」
【ミツクニは大量のドラゴンのうろこをてにいれた】
「普通じゃ見ない光景だな・・・ドラゴンが頬ずりするところなんて」
最後に残った1匹のドラゴンが、自分の背中を見ながら頷く仕草をする。
「とても広いから、次の階の階段まで乗せてくれるそうです」
「それは助かるが、緊張して損したっていうか。もしも、俺1人だけだったら今頃どうなっていた?」
デウスがドラゴンとゴニョゴニョ話をしていると、答えを教えてくれた。
「とりあえず、1000匹ずつ3列に並んでブレスを吐きながら酸欠死か焼死のどちらかを狙うみたいですよ?」
「俺は長篠で織田軍に挑む武田騎馬隊じゃ無いってぇの!?」
デウスのお陰(?)で、無事に次の階に降りる階段までドラゴンに乗せて送ってもらった。デウスが手を振りながら感謝の言葉を送るとドラゴンは甲高い声を上げながら飛び去っていく。そして、階段を降り始めて少しすると宿泊施設が見えてきた。中は簡素なベッドに椅子とテーブルしかないが、一眠りする事も出来そうだ。ここに来てからミミズに追われたりドラゴンに追われたりと散々な目に遭って少し疲れで思考が鈍ってきた、軽く食事を取りベッドで休んでいるとデウスが服を脱いで身を寄せてくるので俺は後の事をよく考えずデウスの望むままに身体を求めていた・・・。
テッテレ~♪ 【一卵性**正児のフラグが成立しました】
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