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31話
しおりを挟む「あれから、色んなことがありましたね」
王宮の一室で、メアリーはルイスへと語りかけた。
「ああ、様々な障害があった。けど、メアリーがいたから乗り越えることができた」
「私もルイス様がいたから乗り越えることができました」
ルイスとメアリーは微笑みあう。
ルイスと婚約してしばらくの間、メアリーは伯爵家の娘が王子と婚約したことで、周囲からはあまり良い目を向けられていなかった。
しかしメアリーは自分の力で悪評を跳ね除けた。
生徒会で仕事を誰よりもこなし、気品も兼ね備えていたメアリーには誰も文句をつけることができなかったのだ。
そして父親が公爵家になったことにより、ますますメアリーを王妃にすることに文句を言う人物はいなくなった。
「今ではこうしてお腹に新しい命も授かりました」
メアリーは愛のこもった瞳で膨らんだお腹を優しく撫でる。
メアリーのお腹の中には新しい命が宿っていた。
ルイスとメアリーの子供だ。
「君とその子を守るために全力を尽くすよ」
ルイスは胸に手を当て、誓う。
「はい」
メアリーは笑顔で頷いた。
そして、二人はいつまでも幸せに暮らした。
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