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14話
しおりを挟むマイケルはようやく悟った。
自分が助かる道は無いのだと。
これから、公爵家に飼い殺されながら、家畜のように生きていかなければならないのだと。
公爵家の配下になるということは、靴でもなんでも舐めなければならないということだ。
今までは王族と言う理由からしてこなかった汚い仕事も、公爵から押し付けられ、せざるを得なくなる。
いつ使い捨ての駒にされるかということに脅えながら暮らさなければならない。
それはあるいは、死よりもおぞましい結果だった。
「そのバカ息子を連れて行け」
国王は衛兵に命令する。
「はっ」
力無く崩れているマイケルは無抵抗だった。
衛兵二人がマイケルの両脇を持ち上げ、部屋から引きずり出していく。
その様子をアルバートは満足気に眺めていた。
サラはもはや興味を失ったのか、マイケルに視線を向けることは無かった。
その夜。マイケルの自室。
部屋は暗く、窓から差し込む月明かりだけが部屋を照らしていた。
「嫌だ……嫌だ……」
マイケルはガチガチと歯を鳴らしながらベッドに蹲っていた。
マイケルの心の中にはもはや恐怖しか無い。
自分はどんな扱いをされるのか、どんな屈辱を味わわされるのか。
公爵は自分が想像もしないような恐怖を与えてくるだろう、と考えると眠ることすら出来なかった。
そして、恐怖の果てにマイケルは思いついた。
「そうだ、逃げよう……」
しかし、扉の外には監視の衛兵が立っている。
どうすれば外に出られるのか。
マイケルは窓の外を見た。
その晩、マイケルは王宮から脱走した。
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