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第1部 新しい世界
第11話 現実
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「いいかい、イルマちゃん。もし誰かが聖魔法を見たいと言って来たら、体調が良くないからと言って断るんだ」
「うん」
「そして討伐か何かの目的でこの城を出るような話があれば、逆にそれに強く参加したいことを伝えるんだ」
「分かったわ」
「俺達はこの街の事を知らない。それに今のまま街を出ても金も装備もない」
「そうね」
「だが討伐なら装備が揃う。そこにお金があれば言う事はないけど。その時は俺と一緒じゃないと嫌だと言うんだ。俺が側に居ないなら、行かないとゴネるんだよ」
「そ、そうするわ」
なんか恥ずかしいような気がするけど、ここから出るためだもの。
「イルマちゃんは何人まで、charmに掛けられのかな?」
「1人ずつなら何人でもできるわ。ただ時間が経過すると弱くなるから、掛け直さないといけないけど」
「では一度なら?」
「4~6人ね。でも同時ではなくて、わずかにずらして1人ずつ掛けて行く感じね」
「では防具はフード付きのものをねだるんだ」
「一度にcharmを掛けられる人数制限があるなら、逆にフード付で角を隠した方が早いからさ」
「それは、そうね」
「これからは日差しが強くなるから、フード付きが良いて言えば良いから」
「防具を作る時は、そう言うわ。そしてどうするの?」
「討伐に行ったら隙を見て、2人で逃げ出す。これしかない」
「もし逃げ切れなったら?」
「大丈夫だよ、こう見えても多分、イルマちゃん1人を守るくらいは強いはずだから」
「ああ、頼みますね」
大丈夫かしら?
「さあ、いつまでも話してたら怪しまれるから、もうそろそろ終わりにしようか」
「そうね、また」
俺は立ち上がりドアを開けた。
するとそこにはメイドのイルゼさんと、レーナさんが待っていた。
「お話は終わりましたか?」
「えぇ、終わりました」
「ではビッチェ王女様をお呼び致します」
イルゼさんはいう言うと、一旦下がった。
そしてビッチェ王女とオバダリア侯爵がやって来た。
「イルマ様はお部屋にお戻りください。タケシ様は残って頂けますか」
「分かりました」
俺達は部屋の中に入り、再びソファに座った。
「タケシ様、イルマ様とはどんなお話をされたのでしょうか?」
「元の世界の他愛のない話ですよ。それから家族に会いたいと言っておりました」
「やはりそうでしたか。こちらの世界に来たばかりですから」
「そうですね、ビッチェ王女様。とても寂しいようで、情緒不安定になっております」
「情緒不安定?」
「情緒不安定とは僕らの国では、心や感情が安定しない状態のことを言います」
「安定しない状態ですか」
「はい、ひどくなると体にも異常が出てきます」
「体にもですか、それはいけません。ではどうすれば良いのでしょうか?」
「心を穏やかに過ごせる環境を作ることです。しばらくは、そっとしてあげましょう」
「分かりました、そう致します」
俺は解放されメイドのイルゼさんと部屋に戻った。
「では何かあればお呼びください」
そう言うと、イルゼさんは部屋から出ていった。
やはり俺は重要視されていない。
聖女の話し相手くらいの存在か。
それから3日が経ち、なにもなかった。
聖女のオマケの俺は特する事がない。
仕方がないのでイルゼさんに、城の中を案内してもらっていた。
後は食べては寝ての生活だ。
なんとかトイレの場所を覚えたが、午前中は清掃が入り違う棟のトイレに行かないといけないことが分かった。
仕方がないので都度トイレに行くたびに、イルゼさんに案内してもらうのが恥ずかしかった。
いい歳をして誰かと一緒でないと、トイレに行けないなんて…。
それを抜かせば案外、良い生活かもしれない。
働かず3度の食事があり、専属メイドも付いている。
衣食住があり、一般市民の3倍近い給料をもらえる。
もらえるのは来月だが。
夢の様な待遇だ。
だが物事は良いことばかりでは、ないことを思い知った。
「うん」
「そして討伐か何かの目的でこの城を出るような話があれば、逆にそれに強く参加したいことを伝えるんだ」
「分かったわ」
「俺達はこの街の事を知らない。それに今のまま街を出ても金も装備もない」
「そうね」
「だが討伐なら装備が揃う。そこにお金があれば言う事はないけど。その時は俺と一緒じゃないと嫌だと言うんだ。俺が側に居ないなら、行かないとゴネるんだよ」
「そ、そうするわ」
なんか恥ずかしいような気がするけど、ここから出るためだもの。
「イルマちゃんは何人まで、charmに掛けられのかな?」
「1人ずつなら何人でもできるわ。ただ時間が経過すると弱くなるから、掛け直さないといけないけど」
「では一度なら?」
「4~6人ね。でも同時ではなくて、わずかにずらして1人ずつ掛けて行く感じね」
「では防具はフード付きのものをねだるんだ」
「一度にcharmを掛けられる人数制限があるなら、逆にフード付で角を隠した方が早いからさ」
「それは、そうね」
「これからは日差しが強くなるから、フード付きが良いて言えば良いから」
「防具を作る時は、そう言うわ。そしてどうするの?」
「討伐に行ったら隙を見て、2人で逃げ出す。これしかない」
「もし逃げ切れなったら?」
「大丈夫だよ、こう見えても多分、イルマちゃん1人を守るくらいは強いはずだから」
「ああ、頼みますね」
大丈夫かしら?
「さあ、いつまでも話してたら怪しまれるから、もうそろそろ終わりにしようか」
「そうね、また」
俺は立ち上がりドアを開けた。
するとそこにはメイドのイルゼさんと、レーナさんが待っていた。
「お話は終わりましたか?」
「えぇ、終わりました」
「ではビッチェ王女様をお呼び致します」
イルゼさんはいう言うと、一旦下がった。
そしてビッチェ王女とオバダリア侯爵がやって来た。
「イルマ様はお部屋にお戻りください。タケシ様は残って頂けますか」
「分かりました」
俺達は部屋の中に入り、再びソファに座った。
「タケシ様、イルマ様とはどんなお話をされたのでしょうか?」
「元の世界の他愛のない話ですよ。それから家族に会いたいと言っておりました」
「やはりそうでしたか。こちらの世界に来たばかりですから」
「そうですね、ビッチェ王女様。とても寂しいようで、情緒不安定になっております」
「情緒不安定?」
「情緒不安定とは僕らの国では、心や感情が安定しない状態のことを言います」
「安定しない状態ですか」
「はい、ひどくなると体にも異常が出てきます」
「体にもですか、それはいけません。ではどうすれば良いのでしょうか?」
「心を穏やかに過ごせる環境を作ることです。しばらくは、そっとしてあげましょう」
「分かりました、そう致します」
俺は解放されメイドのイルゼさんと部屋に戻った。
「では何かあればお呼びください」
そう言うと、イルゼさんは部屋から出ていった。
やはり俺は重要視されていない。
聖女の話し相手くらいの存在か。
それから3日が経ち、なにもなかった。
聖女のオマケの俺は特する事がない。
仕方がないのでイルゼさんに、城の中を案内してもらっていた。
後は食べては寝ての生活だ。
なんとかトイレの場所を覚えたが、午前中は清掃が入り違う棟のトイレに行かないといけないことが分かった。
仕方がないので都度トイレに行くたびに、イルゼさんに案内してもらうのが恥ずかしかった。
いい歳をして誰かと一緒でないと、トイレに行けないなんて…。
それを抜かせば案外、良い生活かもしれない。
働かず3度の食事があり、専属メイドも付いている。
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もらえるのは来月だが。
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だが物事は良いことばかりでは、ないことを思い知った。
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