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2nd STAGE アイテムBOX争奪トライダンジョン
Data.65 邪悪なる大鴉《カース・オブ・レイヴン》
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アイリィたちがヒョウカたちと戦闘を開始して数分後――。
◆現在地
水底の大宮殿:エントランス
side:マココ・ストレンジ
巨大な門をくぐり、大宮殿の内部へ入ると久々に空気を体で感じた。
やっと海水から解放されたってことね。髪も装備もびしょ濡れだけど。
「自慢の赤い髪が海藻みたいになってんじゃん。結ぶなりなんなり多少かえりゃあ良かったものを」
私をここまで運んでくれたクロッカスが笑っている。
「……それが新しい形態ってこと?」
「ああ、翼をもち大空を飛ぶ鳥……その中でも俺のイメージに合うカラスだ。邪悪なる大鴉とでも呼んでくれ」
大鴉か。
確かにその名前にふさわしい姿になっている。
もとは武器だからなのかメカっぽさというか部分的にカクカクしてるけど、それが意外とカッコいいかも。
大きさは通常のカラスの比じゃない。
流石に私が背中に乗るのは難しそうだけど、爪に引っ掛けて運ぶくらい出来そうなくらい立派な翼が生えている。
色はブーメランの時と同じく黒をメインとしつつ、ところどころ紫が入っている。
うーむ、邪悪な色合いだ。
「これでもう変化は終わりなの?」
「まあな。これ以上の変化を望むなら、それ相応のモノがいるようになってくる。この姿も別に強くなってるわけではないからな」
「えっ、強くなってないの? その見た目で?」
「ああ、総合力は変わってない。なんつーか、能力の振り分けを変えたってのが理解しやすいか? 攻撃力は今のこの翼についている刃よりもブーメラン形態の刃の方が強いし、俺自身が飛んで翼をぶつけるよりも、マココがいつものようにブーメランとして投げる方が威力は高くなる」
「つまり、今は前より攻撃力が低下している分、逆に上昇している能力もあるってことね」
「話が早いな。伸びてる能力としてはやはり機動力がデカい。俺自身が飛んで自由に動ける! 今までも多少体を動かして攻撃を防いでやったりしていたが、あんなのほんの少ししか動けてなかったぜ!」
テンション高いな……。
「後は足があるとか、くちばしがあるとか。細かいようでこの差もデカい。モノ運べるしな。あっと、これは【心】が目覚めた時点で起こっていた変化かもしれないんだが、俺独自の魔力を持てるようになってる」
「そうそう、それそれ。さっき私の魔力が尽きかけてたのに、あんたは普通にスキルを発動してた。はー、あれはそういう事だったのね」
「おうよ。これでマココの手から離れることになる『邪悪なる大鴉』状態でも自分のスキルが使える」
「クロッカスと私、状況に応じて二人で戦えるというわけね。でも、それだと『邪悪なる大翼』を装備できない私の攻撃力もガクッと下がる事になるわよね……」
「それは仕方ねーな。まあ、俺みたいに特別な武器はそうそう見つからなくても、ただ強いだけの武器なら割と簡単に入手できるだろうよ、あんたなら」
「言ってくれるわね……」
強さだけでも『邪悪なる大翼』レベルとなると大変よ。
とはいえ『超電磁ブーメラン』も付き合い長いし、『霧の盾』はあくまでブーメランとしても使える『盾』だからなぁ。
シンプルに攻撃力や耐久力が高いブーメランがあると盤石なのは確かか。
「そういうクロッカスは、カラス形態の時の攻撃力低下をどう補うつもりなの? 二人して攻撃力ダウンじゃ手数が増えても一緒よ」
「そうだなぁ……俺はマココみたいに武器を持つのも難しそうだ。だからステータスを鍛えるとしようかな」
「スキルレベルが上がるようになったの?」
本来アイテムの持つスキルは成長しないのに。
「今持ってるスキル……【斬撃波】とか【邪悪なる火炎】みたいなのは神の使徒と同じように上がるようになった。しかし、新スキルの発現は違う手順を踏む必要がある」
「それは、どういう?」
「口で説明するのはメンドイじゃん。何事も聞くより実際に見るのが一番だ。何かアイテム持ってないか? レアモンスターの落とした素材とかならなお良い」
「ええっと……あ! そういえば火山洞窟で仕留めた炎のヘビの目をまだ持ってたっけ。海の中で落とさなくてよかったわ」
袋から『火の蛇の目』を一つ取り出して手のひらの上に乗せ、クロッカスに見せる。
「ほぉ! いい素材じゃん! 俺好みだ。じゃ、ありがたくいただくぜ」
そう言うとクロッカスはくちばしで『火の蛇の目』をついばむと、そのまま飲み込んでしまった!
「あっ、ちょ! ちょちょ!」
「おおっ! こりゃあいい! 俺の体に適応するいいモンだったみてぇじゃん!」
クロッカスはその翼を大きく広げ、赤く輝きだした。
「な、なになに!?」
しばらくその状態が続き、輝きが消えるころにはクロッカスの体の紫だった部分が紅に変わっていた。
「さっき俺は『これ以上の変化を望むなら、それ相応のモノがいるようになってくる』って言ったよな? それがこれさ。成長という名の変化を行うには、武器らしく強化素材がいるってことだな」
「えっと……それで体の色が変わったのね」
「そういうこと。あの素材には強い炎の力が宿っていた。だから、発言した新たなスキルも炎関係ってわけだ。ちなみにどんな素材でも成長するわけじゃないぜ? 俺に適合するものじゃないと効果はないと思ってくれていい」
「で、何をもって適合するかは試してみないとわからないと」
「わかってきたじゃん!」
「で、どんなスキルを覚えたの?」
「今見せるぜ」
◆ステータス詳細
―――基本―――
ネーム:クロッカス
種 類:ブーメラン
レ ア:☆55(↑5up)
所 有:マココ・ストレンジ
攻 撃:94(↑6up)
耐 久:70(↑4up)
道具形態:邪悪なる大翼
生命形態:邪悪なる大鴉
―――技能―――
【悪魔の悪戯心】
【自動修復】Lv5
【|斬撃波】Lv6
【邪悪なる火炎】Lv6
【邪悪なる突風】Lv6
【焔影分身】Lv1(New!)
な、なんか今まで見たことないステータスの表示方式ね。
それは置いといて……☆がアップしている!
もとは50だったのに今は5上昇して☆55だ。
その影響か『攻撃』『耐久』もアップしている。
そしてスキルには新たに【焔影分身】が追加。
あの『火の蛇の目』を取り込んで得たスキルが分身ねぇ……。
これはあの『フルフレイムサーペント』の分裂効果から来てると考えてよさそう。つまりかなり強力とみた。
あと『道具形態』『生命形態』の欄がある。
これはまあ普通に考えてブーメランとカラスの二つの形態の名称かな。
「焔影分身が新たな力だ。魔力を消費して炎の分身を生み出すスキルだな。スキルレベルが上がるほど火力や同時に生み出せる数が上昇し、分身の出来も良くなる……つまり本物に似ていくってことだな」
「へー、すごそうなスキルじゃん! 戦法の幅も大きく広がりそうよ」
「だな。しかし、魔力の消費はデカイ! 俺の分身を生み出すわけだから当然だな。長くは維持できん。使いどころを考えないと自滅一直線じゃん」
「でも、クロッカスの魔力を消費すれば私の魔力を温存できるじゃん?」
「……多少はな。どちらにしろ上手くタイミングを見極めてレベルを上げておきたいスキルだな」
「そうね。じゃあ、そろそろみんなを探しに行くとしましょうか。無事着いてるといいんだけど。あっ、そのままカラスでいる?」
「そりゃやっと慣れた姿だからな。しばらく楽しませてもらおうじゃん」
背中が軽くて済むわね。
さぁ、外から見た感じかなり広かったからみんなを探すのは苦労しそう。
バシャ!
背後から水しぶきの音。
そこには門しかなかったはず。つまり……。
素早く振り返り『邪悪なる大翼』を……。
あれっ、ない。あっ、そうだったそうだった。
代わりに『超電磁ブーメラン』を構える。
「ハァハァ……今回の冒険はスリリングすぎた……。暗い海に一人、薄く頼りない泡、頼れるのはこの身と大斧、迫りくるシャーク……」
びしょ濡れの大男。まず受けた印象はそれだった。
2メートルはあるかな。それに使い込まれた雰囲気の革や毛皮の装備。自然をかける冒険者の出で立ち。
「しかし、俺は乗り越えたっ! この苦難をっ! 危機をっ! 死闘をっ!」
よく見るとさらに目立つものがあった。
大斧だ。大男の身長を軽く超える大きさ。
そして不思議な形をしている。
「暗かった、冷たかった、怖かった……。だがしかしっ!」
円月輪、またはチャクラムとも言われる武器がある。
穴の開いた金属の円盤に刃がついている古代の投擲武器。
古代インドで使われたり、忍者も使っている。
これが持ち手の棒の先にくっ付いている。
「最期は勝ったぞ! 恐ろしい巨大サメに! いやっ、あれは魚人だったやもしれんっ! 怪奇! 鮫人間!」
それだけではない。
その刃の真ん中に黒い球体が浮いている。
球体は刃の部分と繋がっていない。まるで輪っかを持つ惑星のようだ。
まあ、この程度の不思議もはや驚くに値しない。
「そういえば魚にしては賢かったっ! 俺よりもっ! しかし、漢《おとこ》としては俺が勝っていた、それだけだっ! お前は良くやったっ!」
ただ、この男の正体には驚いた。
大斧、冒険者、今このタイミングで宮殿にいないはずのプレイヤーなのに……。
でもおそらく間違いない。
『大斧のオリヴァー』、グローリア戦士団団長その人だ。
……うるさい。
◆現在地
水底の大宮殿:エントランス
side:マココ・ストレンジ
巨大な門をくぐり、大宮殿の内部へ入ると久々に空気を体で感じた。
やっと海水から解放されたってことね。髪も装備もびしょ濡れだけど。
「自慢の赤い髪が海藻みたいになってんじゃん。結ぶなりなんなり多少かえりゃあ良かったものを」
私をここまで運んでくれたクロッカスが笑っている。
「……それが新しい形態ってこと?」
「ああ、翼をもち大空を飛ぶ鳥……その中でも俺のイメージに合うカラスだ。邪悪なる大鴉とでも呼んでくれ」
大鴉か。
確かにその名前にふさわしい姿になっている。
もとは武器だからなのかメカっぽさというか部分的にカクカクしてるけど、それが意外とカッコいいかも。
大きさは通常のカラスの比じゃない。
流石に私が背中に乗るのは難しそうだけど、爪に引っ掛けて運ぶくらい出来そうなくらい立派な翼が生えている。
色はブーメランの時と同じく黒をメインとしつつ、ところどころ紫が入っている。
うーむ、邪悪な色合いだ。
「これでもう変化は終わりなの?」
「まあな。これ以上の変化を望むなら、それ相応のモノがいるようになってくる。この姿も別に強くなってるわけではないからな」
「えっ、強くなってないの? その見た目で?」
「ああ、総合力は変わってない。なんつーか、能力の振り分けを変えたってのが理解しやすいか? 攻撃力は今のこの翼についている刃よりもブーメラン形態の刃の方が強いし、俺自身が飛んで翼をぶつけるよりも、マココがいつものようにブーメランとして投げる方が威力は高くなる」
「つまり、今は前より攻撃力が低下している分、逆に上昇している能力もあるってことね」
「話が早いな。伸びてる能力としてはやはり機動力がデカい。俺自身が飛んで自由に動ける! 今までも多少体を動かして攻撃を防いでやったりしていたが、あんなのほんの少ししか動けてなかったぜ!」
テンション高いな……。
「後は足があるとか、くちばしがあるとか。細かいようでこの差もデカい。モノ運べるしな。あっと、これは【心】が目覚めた時点で起こっていた変化かもしれないんだが、俺独自の魔力を持てるようになってる」
「そうそう、それそれ。さっき私の魔力が尽きかけてたのに、あんたは普通にスキルを発動してた。はー、あれはそういう事だったのね」
「おうよ。これでマココの手から離れることになる『邪悪なる大鴉』状態でも自分のスキルが使える」
「クロッカスと私、状況に応じて二人で戦えるというわけね。でも、それだと『邪悪なる大翼』を装備できない私の攻撃力もガクッと下がる事になるわよね……」
「それは仕方ねーな。まあ、俺みたいに特別な武器はそうそう見つからなくても、ただ強いだけの武器なら割と簡単に入手できるだろうよ、あんたなら」
「言ってくれるわね……」
強さだけでも『邪悪なる大翼』レベルとなると大変よ。
とはいえ『超電磁ブーメラン』も付き合い長いし、『霧の盾』はあくまでブーメランとしても使える『盾』だからなぁ。
シンプルに攻撃力や耐久力が高いブーメランがあると盤石なのは確かか。
「そういうクロッカスは、カラス形態の時の攻撃力低下をどう補うつもりなの? 二人して攻撃力ダウンじゃ手数が増えても一緒よ」
「そうだなぁ……俺はマココみたいに武器を持つのも難しそうだ。だからステータスを鍛えるとしようかな」
「スキルレベルが上がるようになったの?」
本来アイテムの持つスキルは成長しないのに。
「今持ってるスキル……【斬撃波】とか【邪悪なる火炎】みたいなのは神の使徒と同じように上がるようになった。しかし、新スキルの発現は違う手順を踏む必要がある」
「それは、どういう?」
「口で説明するのはメンドイじゃん。何事も聞くより実際に見るのが一番だ。何かアイテム持ってないか? レアモンスターの落とした素材とかならなお良い」
「ええっと……あ! そういえば火山洞窟で仕留めた炎のヘビの目をまだ持ってたっけ。海の中で落とさなくてよかったわ」
袋から『火の蛇の目』を一つ取り出して手のひらの上に乗せ、クロッカスに見せる。
「ほぉ! いい素材じゃん! 俺好みだ。じゃ、ありがたくいただくぜ」
そう言うとクロッカスはくちばしで『火の蛇の目』をついばむと、そのまま飲み込んでしまった!
「あっ、ちょ! ちょちょ!」
「おおっ! こりゃあいい! 俺の体に適応するいいモンだったみてぇじゃん!」
クロッカスはその翼を大きく広げ、赤く輝きだした。
「な、なになに!?」
しばらくその状態が続き、輝きが消えるころにはクロッカスの体の紫だった部分が紅に変わっていた。
「さっき俺は『これ以上の変化を望むなら、それ相応のモノがいるようになってくる』って言ったよな? それがこれさ。成長という名の変化を行うには、武器らしく強化素材がいるってことだな」
「えっと……それで体の色が変わったのね」
「そういうこと。あの素材には強い炎の力が宿っていた。だから、発言した新たなスキルも炎関係ってわけだ。ちなみにどんな素材でも成長するわけじゃないぜ? 俺に適合するものじゃないと効果はないと思ってくれていい」
「で、何をもって適合するかは試してみないとわからないと」
「わかってきたじゃん!」
「で、どんなスキルを覚えたの?」
「今見せるぜ」
◆ステータス詳細
―――基本―――
ネーム:クロッカス
種 類:ブーメラン
レ ア:☆55(↑5up)
所 有:マココ・ストレンジ
攻 撃:94(↑6up)
耐 久:70(↑4up)
道具形態:邪悪なる大翼
生命形態:邪悪なる大鴉
―――技能―――
【悪魔の悪戯心】
【自動修復】Lv5
【|斬撃波】Lv6
【邪悪なる火炎】Lv6
【邪悪なる突風】Lv6
【焔影分身】Lv1(New!)
な、なんか今まで見たことないステータスの表示方式ね。
それは置いといて……☆がアップしている!
もとは50だったのに今は5上昇して☆55だ。
その影響か『攻撃』『耐久』もアップしている。
そしてスキルには新たに【焔影分身】が追加。
あの『火の蛇の目』を取り込んで得たスキルが分身ねぇ……。
これはあの『フルフレイムサーペント』の分裂効果から来てると考えてよさそう。つまりかなり強力とみた。
あと『道具形態』『生命形態』の欄がある。
これはまあ普通に考えてブーメランとカラスの二つの形態の名称かな。
「焔影分身が新たな力だ。魔力を消費して炎の分身を生み出すスキルだな。スキルレベルが上がるほど火力や同時に生み出せる数が上昇し、分身の出来も良くなる……つまり本物に似ていくってことだな」
「へー、すごそうなスキルじゃん! 戦法の幅も大きく広がりそうよ」
「だな。しかし、魔力の消費はデカイ! 俺の分身を生み出すわけだから当然だな。長くは維持できん。使いどころを考えないと自滅一直線じゃん」
「でも、クロッカスの魔力を消費すれば私の魔力を温存できるじゃん?」
「……多少はな。どちらにしろ上手くタイミングを見極めてレベルを上げておきたいスキルだな」
「そうね。じゃあ、そろそろみんなを探しに行くとしましょうか。無事着いてるといいんだけど。あっ、そのままカラスでいる?」
「そりゃやっと慣れた姿だからな。しばらく楽しませてもらおうじゃん」
背中が軽くて済むわね。
さぁ、外から見た感じかなり広かったからみんなを探すのは苦労しそう。
バシャ!
背後から水しぶきの音。
そこには門しかなかったはず。つまり……。
素早く振り返り『邪悪なる大翼』を……。
あれっ、ない。あっ、そうだったそうだった。
代わりに『超電磁ブーメラン』を構える。
「ハァハァ……今回の冒険はスリリングすぎた……。暗い海に一人、薄く頼りない泡、頼れるのはこの身と大斧、迫りくるシャーク……」
びしょ濡れの大男。まず受けた印象はそれだった。
2メートルはあるかな。それに使い込まれた雰囲気の革や毛皮の装備。自然をかける冒険者の出で立ち。
「しかし、俺は乗り越えたっ! この苦難をっ! 危機をっ! 死闘をっ!」
よく見るとさらに目立つものがあった。
大斧だ。大男の身長を軽く超える大きさ。
そして不思議な形をしている。
「暗かった、冷たかった、怖かった……。だがしかしっ!」
円月輪、またはチャクラムとも言われる武器がある。
穴の開いた金属の円盤に刃がついている古代の投擲武器。
古代インドで使われたり、忍者も使っている。
これが持ち手の棒の先にくっ付いている。
「最期は勝ったぞ! 恐ろしい巨大サメに! いやっ、あれは魚人だったやもしれんっ! 怪奇! 鮫人間!」
それだけではない。
その刃の真ん中に黒い球体が浮いている。
球体は刃の部分と繋がっていない。まるで輪っかを持つ惑星のようだ。
まあ、この程度の不思議もはや驚くに値しない。
「そういえば魚にしては賢かったっ! 俺よりもっ! しかし、漢《おとこ》としては俺が勝っていた、それだけだっ! お前は良くやったっ!」
ただ、この男の正体には驚いた。
大斧、冒険者、今このタイミングで宮殿にいないはずのプレイヤーなのに……。
でもおそらく間違いない。
『大斧のオリヴァー』、グローリア戦士団団長その人だ。
……うるさい。
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