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深く傷つけた恋。
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夏休みが終わり、私は家に帰ってきた。
私も母親が一人だったから、大希君のお母さんの気持ちがなんとなくわかった。
あれから、美羽より祐希ちゃんと一緒に過ごす日々を送っていた。
まだ、学校も、本格的に始まるのは来週からだった。
明日、大希君とデートの約束をしていた。
「祐希ちゃん、頑張っていうしかないよね。」
「りりちゃん、言うしかないよ」
家に帰ってから、もう5日も経っていた。
「映画デートなんて行けないよね?」
「会うとさよならできなくなるから」
私は、祐希ちゃんの前で大希君に電話をかけた。
「もしもし、話があるの」
「明日のデートの事?」
「ううん、違うよ。別れるって話」
「なんで?」
「やっぱり、私は青君が好きだから」
そう言った私に、大希君は、
「りりちゃんが、他の人が好きでも俺は全然いいよ。」って言ってきた。
「そういうのは、悪いから」
「りりちゃんに、好きな人がいるのわかってて付き合ってもらったんだから。そんな事は、気にしないでいいよ。だから、お願い、別れるなんて言わないで」
大希君の言葉が苦しいくらいに、私の胸を掴む。
優しい声、優しい言葉が痛いくらい体を突き刺す。
「無理だよ。この先、ずっと私、大希君を好きになれないかも知れないよ。」
「それでもいいから。好きになってくれなくてもいいから…。俺、りりちゃんとこの先もずっと一緒にいたいよ。りりちゃんと結婚するの考えてるんだよ。」
結婚って言葉に、正直ビックリした。
でも、そこまで想ってくれてるのに酷い事を言う自分の事が心底嫌だった。
「結婚なんて、まだ私も15歳だよ。大希君も14歳だよ。そんな歳で結婚なんて今は考えられないよ。」
早生まれの私は、まだ、15歳だ。彼も誕生日がきてなかったからまだ14歳だ。
結婚なんて、変だよ。
「俺は、真剣だよ。りりちゃんと結婚したいと思ってる。だから、お願い別れるなんて言わないで。お願い」
大希君は、悲しい声でそう言った。
目一杯傷つけなきゃ、別れてもらえないと思ったから…。
「そんなの考えてるなら、やっぱり付き合っていけないよ。私は大希君が思うみたいにそんな感情は、もってないもん」と言いました。
「誰かに何か言われたの?お母さんとか?」
「誰にも言われてないよ。私が青君が好きだから無理なの。」
「明日、会ってから別れるかは決めてよ。お願いだから、明日は会ってよ」
会うと決心が揺らいでしまう。彼とここできちんと別れなくちゃいけない。
その気持ちでいっぱいだった。
私と居たら大希君は、幸せになれないから
「会えないよ。会いたくないから。私が好きなのは青君だから」
「なんで、そんな事いうの?」
「本当の事だから、ごめんね。」
何度も言った。
そしたら、大希君は、
「もう、わかったよ。短い間だったけどありがとう。楽しかった。さよなら」
「さよなら」
そう言って電話を切った。
大希君との電話の後、私はポロポロ涙が溢れてきて泣いたんだ。
私の中にちゃんと好きが生まれ始めようとしてたのに気づいた。
何で泣くかな?って祐希ちゃんに話した。
望んだ別れだったのに…。
祐希ちゃんに、頑張ったねって背中をポンポンされた。
結局、デートの約束の日は家に一日居た。
何もする気が、おきなかった。
大希君の優しい愛が、心地よくなってたんだよね。
デートぐらいしたらよかったのかな…。
あんな酷い事を言う必要はあったのかな…。
昨日からずっとモヤモヤが、消えなかった。
自分で終わらせといて、何をしているのだろう…
何で、傷ついてるのだろうか…
自分が、何をしたいのかもよくわからなくなっていた。
あんな終わらせ方をしなければ、まだメールを出来ていたのではないか?
連絡先を消したから、何もできなかった。
もう二度と繋がり合う事はない。
わかっていても、辛いのはあんなに純粋な気持ちを傷つけたからだ。
痛いぐらいの想いを踏みにじったからだ。
辛くて、苦しくて、悲しかった。
そんな夏の恋が、終わった。
私も母親が一人だったから、大希君のお母さんの気持ちがなんとなくわかった。
あれから、美羽より祐希ちゃんと一緒に過ごす日々を送っていた。
まだ、学校も、本格的に始まるのは来週からだった。
明日、大希君とデートの約束をしていた。
「祐希ちゃん、頑張っていうしかないよね。」
「りりちゃん、言うしかないよ」
家に帰ってから、もう5日も経っていた。
「映画デートなんて行けないよね?」
「会うとさよならできなくなるから」
私は、祐希ちゃんの前で大希君に電話をかけた。
「もしもし、話があるの」
「明日のデートの事?」
「ううん、違うよ。別れるって話」
「なんで?」
「やっぱり、私は青君が好きだから」
そう言った私に、大希君は、
「りりちゃんが、他の人が好きでも俺は全然いいよ。」って言ってきた。
「そういうのは、悪いから」
「りりちゃんに、好きな人がいるのわかってて付き合ってもらったんだから。そんな事は、気にしないでいいよ。だから、お願い、別れるなんて言わないで」
大希君の言葉が苦しいくらいに、私の胸を掴む。
優しい声、優しい言葉が痛いくらい体を突き刺す。
「無理だよ。この先、ずっと私、大希君を好きになれないかも知れないよ。」
「それでもいいから。好きになってくれなくてもいいから…。俺、りりちゃんとこの先もずっと一緒にいたいよ。りりちゃんと結婚するの考えてるんだよ。」
結婚って言葉に、正直ビックリした。
でも、そこまで想ってくれてるのに酷い事を言う自分の事が心底嫌だった。
「結婚なんて、まだ私も15歳だよ。大希君も14歳だよ。そんな歳で結婚なんて今は考えられないよ。」
早生まれの私は、まだ、15歳だ。彼も誕生日がきてなかったからまだ14歳だ。
結婚なんて、変だよ。
「俺は、真剣だよ。りりちゃんと結婚したいと思ってる。だから、お願い別れるなんて言わないで。お願い」
大希君は、悲しい声でそう言った。
目一杯傷つけなきゃ、別れてもらえないと思ったから…。
「そんなの考えてるなら、やっぱり付き合っていけないよ。私は大希君が思うみたいにそんな感情は、もってないもん」と言いました。
「誰かに何か言われたの?お母さんとか?」
「誰にも言われてないよ。私が青君が好きだから無理なの。」
「明日、会ってから別れるかは決めてよ。お願いだから、明日は会ってよ」
会うと決心が揺らいでしまう。彼とここできちんと別れなくちゃいけない。
その気持ちでいっぱいだった。
私と居たら大希君は、幸せになれないから
「会えないよ。会いたくないから。私が好きなのは青君だから」
「なんで、そんな事いうの?」
「本当の事だから、ごめんね。」
何度も言った。
そしたら、大希君は、
「もう、わかったよ。短い間だったけどありがとう。楽しかった。さよなら」
「さよなら」
そう言って電話を切った。
大希君との電話の後、私はポロポロ涙が溢れてきて泣いたんだ。
私の中にちゃんと好きが生まれ始めようとしてたのに気づいた。
何で泣くかな?って祐希ちゃんに話した。
望んだ別れだったのに…。
祐希ちゃんに、頑張ったねって背中をポンポンされた。
結局、デートの約束の日は家に一日居た。
何もする気が、おきなかった。
大希君の優しい愛が、心地よくなってたんだよね。
デートぐらいしたらよかったのかな…。
あんな酷い事を言う必要はあったのかな…。
昨日からずっとモヤモヤが、消えなかった。
自分で終わらせといて、何をしているのだろう…
何で、傷ついてるのだろうか…
自分が、何をしたいのかもよくわからなくなっていた。
あんな終わらせ方をしなければ、まだメールを出来ていたのではないか?
連絡先を消したから、何もできなかった。
もう二度と繋がり合う事はない。
わかっていても、辛いのはあんなに純粋な気持ちを傷つけたからだ。
痛いぐらいの想いを踏みにじったからだ。
辛くて、苦しくて、悲しかった。
そんな夏の恋が、終わった。
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