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胸が痛い思い
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あれから、祐希ちゃんと、過ごす日々を送っていた。
美羽に会うのも怖かった。
青君達にも会いたくなくて、私は授業に真面目に出席していた。
会わないように、会わないように過ごしていたら気づけば9月の終わりを向かえていた。
「りり、久しぶり」
美羽に声をかけられた。
「久しぶり」
「元気だった?」
「うん。美羽は?」
「元気ない」
「何で?」
「大橙君が、夕と付き合ったって」
「え、えぇー。」
私は、驚いてしまった。
「それと、青君も夕が好きだって告白したって!二人で、告白して選んだのが大橙君だったって」
私は、何も言わずに黙っていた。
「夏休みの終わりに、一度遊んだらしいんだ。それで、告白されたって」
「夕は、サバサバしてるもんね」
それ以外出てこなかった。
うまくいくはずだった恋を終わらせ、青君は好きな人が出来た。
イギリスにフラれたって聞いてたの忘れてたわ
馬鹿だな、私
「私は、無理になっちゃったけどりりは、青君頑張ってみなよ。」
「無理だよ」
「何で、諦めるの?」
「だって…。」
「大橙君が、夕といるのが増えるんだから青君は一人の時間増えるよ。」
「うん」
「私の事は、気にしないでいいから頑張るんだよ」
「うん」
そう言って、美羽と別れた。
なんだろう、辛すぎる。
悲しすぎる。
前よりもっとしんどい。
「教科違うから先に行くよ」
「うん。」
「また、後でね」
「うん」
祐希ちゃんと別れてトボトボと歩く。
中庭に、ベンチがあってそこに青君と、夕と、大橙君が一緒に居るのが見えた。
行きたくない。
でも、通らないといけない。
心も体も重い、ダルい。
話しかけないでくれますように…
「りり、次の授業どこ?」
夕に声をかけられてしまった。
「あっ、あっち」
「そっか、頑張ってね」
「あっ、うん」
チラッと青君を見ると、一瞬こっちを見て寂しそうに俯いて、すぐに二人を見てる。
めんどくさー。
私は、無視して歩きだした。
胸が痛くて、苦しくて、何であんな顔すんの?
なんで、気にするの?
モヤモヤが、酷かった。
「ちゃんと授業でるのね」
目の前に現れたのは、紫悠君だった。
「お久しぶりです。元気でしたか?」
「敬語じゃなくていいよ。本当、久々だね。何かあった?」
「うん。」
「青の事だね?」
「うん。」
「夕ちゃん好きになった話でしょ?」
「うん」
「何か、違う気がするんだけどな。自分の気持ちに気づいてない感じがする。」
「気づいてない?」
「なんだろね?今、わかるのはそれだけ。じゃあ、授業頑張ってね。バイバイ」
そう言って、紫悠君は行ってしまった。
なんか、ホッとした。
泣きそうだったから、助かった。
無事に授業に出た。
紫悠君と話せてよかった。
授業が、全部終わって祐希ちゃんがやってきた。
「お疲れ」
「帰ろうか」
「うん」
私は、祐希ちゃんと並んで歩く。
「さっきの話」
「青君の?」
「うん、諦めちゃうの?」
「わかんない。今は、何も考えられない。」
「そっか、見たくないよね」
「うん、夕の事見てる目とか見るの苦しくて辛くておかしくなりそう」
「さっき、見たの?」
「見たよ。」
「そうだよね。しばらく離れる?」
「苦しいのに、近くにいたい。」
「りりは、どうしたい?」
「わからない。頭がぐちゃぐちゃでついてかない。」
私は、泣いてしまった。
頭も心も、ぐちゃぐちゃでしんどい。
もう、考えたくない。
「ちょっと、話す?」
「うん。」
そう言って、祐希ちゃんの家の下で話す。
「どうしたらいいのかな?」
「わからないよね。でも、近くにいたい気持ちはわかるけどね。」
「好きな人が、好きな人に向ける目ってキツイね。」
「確かに、キツイよね。」
「でも、青君の視界にはいっていたいよ。あの目に見つめられたいよ。それが、好きじゃなくても」
そう言って、泣いた私に祐希ちゃんが「じゃあ、頑張るしかないね」って笑ってくれた。
美羽に会うのも怖かった。
青君達にも会いたくなくて、私は授業に真面目に出席していた。
会わないように、会わないように過ごしていたら気づけば9月の終わりを向かえていた。
「りり、久しぶり」
美羽に声をかけられた。
「久しぶり」
「元気だった?」
「うん。美羽は?」
「元気ない」
「何で?」
「大橙君が、夕と付き合ったって」
「え、えぇー。」
私は、驚いてしまった。
「それと、青君も夕が好きだって告白したって!二人で、告白して選んだのが大橙君だったって」
私は、何も言わずに黙っていた。
「夏休みの終わりに、一度遊んだらしいんだ。それで、告白されたって」
「夕は、サバサバしてるもんね」
それ以外出てこなかった。
うまくいくはずだった恋を終わらせ、青君は好きな人が出来た。
イギリスにフラれたって聞いてたの忘れてたわ
馬鹿だな、私
「私は、無理になっちゃったけどりりは、青君頑張ってみなよ。」
「無理だよ」
「何で、諦めるの?」
「だって…。」
「大橙君が、夕といるのが増えるんだから青君は一人の時間増えるよ。」
「うん」
「私の事は、気にしないでいいから頑張るんだよ」
「うん」
そう言って、美羽と別れた。
なんだろう、辛すぎる。
悲しすぎる。
前よりもっとしんどい。
「教科違うから先に行くよ」
「うん。」
「また、後でね」
「うん」
祐希ちゃんと別れてトボトボと歩く。
中庭に、ベンチがあってそこに青君と、夕と、大橙君が一緒に居るのが見えた。
行きたくない。
でも、通らないといけない。
心も体も重い、ダルい。
話しかけないでくれますように…
「りり、次の授業どこ?」
夕に声をかけられてしまった。
「あっ、あっち」
「そっか、頑張ってね」
「あっ、うん」
チラッと青君を見ると、一瞬こっちを見て寂しそうに俯いて、すぐに二人を見てる。
めんどくさー。
私は、無視して歩きだした。
胸が痛くて、苦しくて、何であんな顔すんの?
なんで、気にするの?
モヤモヤが、酷かった。
「ちゃんと授業でるのね」
目の前に現れたのは、紫悠君だった。
「お久しぶりです。元気でしたか?」
「敬語じゃなくていいよ。本当、久々だね。何かあった?」
「うん。」
「青の事だね?」
「うん。」
「夕ちゃん好きになった話でしょ?」
「うん」
「何か、違う気がするんだけどな。自分の気持ちに気づいてない感じがする。」
「気づいてない?」
「なんだろね?今、わかるのはそれだけ。じゃあ、授業頑張ってね。バイバイ」
そう言って、紫悠君は行ってしまった。
なんか、ホッとした。
泣きそうだったから、助かった。
無事に授業に出た。
紫悠君と話せてよかった。
授業が、全部終わって祐希ちゃんがやってきた。
「お疲れ」
「帰ろうか」
「うん」
私は、祐希ちゃんと並んで歩く。
「さっきの話」
「青君の?」
「うん、諦めちゃうの?」
「わかんない。今は、何も考えられない。」
「そっか、見たくないよね」
「うん、夕の事見てる目とか見るの苦しくて辛くておかしくなりそう」
「さっき、見たの?」
「見たよ。」
「そうだよね。しばらく離れる?」
「苦しいのに、近くにいたい。」
「りりは、どうしたい?」
「わからない。頭がぐちゃぐちゃでついてかない。」
私は、泣いてしまった。
頭も心も、ぐちゃぐちゃでしんどい。
もう、考えたくない。
「ちょっと、話す?」
「うん。」
そう言って、祐希ちゃんの家の下で話す。
「どうしたらいいのかな?」
「わからないよね。でも、近くにいたい気持ちはわかるけどね。」
「好きな人が、好きな人に向ける目ってキツイね。」
「確かに、キツイよね。」
「でも、青君の視界にはいっていたいよ。あの目に見つめられたいよ。それが、好きじゃなくても」
そう言って、泣いた私に祐希ちゃんが「じゃあ、頑張るしかないね」って笑ってくれた。
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