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結末なら知っている
麗奈の話⑤
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従姉妹は、こう続けた。【何もないから、生きやすいの!麗奈、そんな人に出会えたなら、離しちゃ駄目だよ!別々の事をして、別々のものを欲しがって、夫婦としては間違ってるって言われるの。お宅に赤ちゃんが産まれたら可哀想ねって言われたの。だけど、赤ちゃんより大事でしょ?こんな感覚の人といれるなんてないよ。だから、私は赤ちゃんより正人を大切にしたいの】
従姉妹は、そう言って笑っていた。結婚して、13年目に従姉妹は子供が一人できた。二人とも、子供の周りをユラユラ漂ってるようだった。必要な時は、くっついて、いらない時は、離れてをしていた。
私にとっての和人は、まさにそうだ。
離しちゃいけない相手なんだ!
2年後の8月9日が、やってくるのが遅かった。
私は、気持ちに気づいてしまってからは誰ともそうならずに過ごした。
約束の場所にやってきた。
「遅いんですけどー」
キャラメルマキアートを飲みながら、和人が立っていた。
「まだ、朝の七時半だよ」
「関係ないでしょ?」
「そうなの?」
「そうだよ」
「朝から、そんなの飲んでるの?」
「そう、欲しいの?」
「いらない」
「欲しくてもあげないよ」
「はいはい」
「危ない」
和人は、私を引寄せた。
「何?」
「おばさんが、麗奈ちゃんにぶつかりそうになったから」
「ありがとう」
「いえ、これ預かってたの」
「ありがとう」
「素直だね」
「いつもだけど」
「そう?」
和人は、そう言って掌にネックレスを置いてくれた。
「お腹すかない?」
「すきすぎてる」
「それ、飲んでるのに?」
「甘いものは、別腹です」
「何、それ?行こっか」
「うん」
触れるか触れないかの距離で、手が当たってる。
今、繋ぎたいかなー。
ギュッ。
ほら、近づいてきた。
私も握り返した。
「定食屋さんにしようか?」
「食べたいの違うから、助かる」
「だね」
同じものを好きじゃない。
同じ方向を見てはいない。
同じことを考えてはいない。
足並みが揃っていないように思われる私と和人。
だけど、本当は誰よりも互いをわかっているのだと思う。
期待しない、押しつけ合わない。
だから、息が出来る。
「ついた。飲んでしまうから待って」
「うん」
よくそんなの飲み干してから、ご飯を食べれるわ!
定食屋さんのゴミ箱にキャラメルマキアートのゴミが捨てられた。
一緒にはいる。
「何食べようかな?」
「私、鮭定食にしよう」
「俺は、アジフライ定食」
「朝から、揚げ物」
「若いでしょう?」
そう言って、食券を出してる。
私は、この関係を続けてくよ。
ずっと、一緒にいてよ!和人
従姉妹は、そう言って笑っていた。結婚して、13年目に従姉妹は子供が一人できた。二人とも、子供の周りをユラユラ漂ってるようだった。必要な時は、くっついて、いらない時は、離れてをしていた。
私にとっての和人は、まさにそうだ。
離しちゃいけない相手なんだ!
2年後の8月9日が、やってくるのが遅かった。
私は、気持ちに気づいてしまってからは誰ともそうならずに過ごした。
約束の場所にやってきた。
「遅いんですけどー」
キャラメルマキアートを飲みながら、和人が立っていた。
「まだ、朝の七時半だよ」
「関係ないでしょ?」
「そうなの?」
「そうだよ」
「朝から、そんなの飲んでるの?」
「そう、欲しいの?」
「いらない」
「欲しくてもあげないよ」
「はいはい」
「危ない」
和人は、私を引寄せた。
「何?」
「おばさんが、麗奈ちゃんにぶつかりそうになったから」
「ありがとう」
「いえ、これ預かってたの」
「ありがとう」
「素直だね」
「いつもだけど」
「そう?」
和人は、そう言って掌にネックレスを置いてくれた。
「お腹すかない?」
「すきすぎてる」
「それ、飲んでるのに?」
「甘いものは、別腹です」
「何、それ?行こっか」
「うん」
触れるか触れないかの距離で、手が当たってる。
今、繋ぎたいかなー。
ギュッ。
ほら、近づいてきた。
私も握り返した。
「定食屋さんにしようか?」
「食べたいの違うから、助かる」
「だね」
同じものを好きじゃない。
同じ方向を見てはいない。
同じことを考えてはいない。
足並みが揃っていないように思われる私と和人。
だけど、本当は誰よりも互いをわかっているのだと思う。
期待しない、押しつけ合わない。
だから、息が出来る。
「ついた。飲んでしまうから待って」
「うん」
よくそんなの飲み干してから、ご飯を食べれるわ!
定食屋さんのゴミ箱にキャラメルマキアートのゴミが捨てられた。
一緒にはいる。
「何食べようかな?」
「私、鮭定食にしよう」
「俺は、アジフライ定食」
「朝から、揚げ物」
「若いでしょう?」
そう言って、食券を出してる。
私は、この関係を続けてくよ。
ずっと、一緒にいてよ!和人
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