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第42話 まるでアダルトなビデオの導入インタビューみたいですね
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さて、ついに桜さんによる『ユウタ君ハーレム大作戦』が立案されてしまった。ボクが女性に媚びる感じの動画を作れば良いのだろうか? ボクにはそんなあからさまに女性に媚びるなんて出来そうにないので、チャットしたりして仲良くなろうかな。
動画撮影のセッティングは桜さんがやってくれました。どうやらボクのお部屋に色々な機材を配置してくれて、撮影もサポートしてくれるようです。
「ユウタさんには新しく『つぶやいたー』のアカウントを作って頂きます」
「新しいアカウントですか。……つまり男性を売りにしたユウタとしてのアカウントですね!」
「そうです。そして動画投稿やライブ配信の告知をします。あと、家に居る時は必ずチョーカーを付けて下さい」
「分りました!」
昨日買って貰ったチョーカーを取り出して首に巻き付けた。キラリと光る宝石が素敵だけど、傷つけたりしたら大変だぞ。
「さすがにバスローブ姿で配信する訳にも行かないので、こちらの洋服を用意しました」
「……これですか? 配信するにはカッコ悪いような?」
渡されたのはダボダボのTシャツにハーフパンツです。ボクがこの世界に来た時に着ていたショボい農民装備みたいな感じだけど良いのだろうか? Tシャツには謎のヒヨコがピヨピヨしてるデザインで可愛いけどね……。
「これが良いんです。さて、ユウタさんの魅力を伝えるにはライブ配信が有効だと思います。なので『つぶやいたー』でライブ配信の告知をお願いします」
「えっ!? もうライブ配信ですか!!」
うう、どうしよう……。配信って言ってもどんな事をすれば良いのだろうか? どこかに配信のプロの方はいらっしゃいませんか~!? もうダメだ……。いや、ミウちゃんと会うためだ、頑張ってみよう。
「と、とりあえずアカウント作ってみますね」
よし、作戦を練ろう。まず配信で有名になるには希少性が大事なのだ。以前『見て見てTube』を見た時の事を考えると、男性というだけでも希少価値はあるのだろう。でも投稿されている男性の動画は……人気が無かった。どうやらこの世界の女性は、男性だったら誰でも良いという飢餓状態の女性は居ないようなのだ……。
そして人気の無い男性動画は、汚かった。見た目だけじゃなくて表情だってそうだ。色気もない。そもそも何であんな動画をやっているのか謎だけど、きっと借金とか黒い事情がありそうだ……。
そう考えるとボクの容姿は夏子さんや桜さん、恵美さんにお墨付きを貰っているから自信がある。あとは個性か……。元の世界でも有名な投稿者は個性があった。キラリと光る何かが必要なのだ。
じゃあボクにキラリと光る何か……と言ってもパッと思い付かない。この世界の男性とボクで違うもの……。
「エロか……」
「……」
隣で撮影準備とかしている桜さんが生暖かい目で見つめて来た。つまりボクは、ビッチを演じる必要があるって事なのか……。『ビッチなユウタ君をイジメるちゃんねる』、天才か!?
ミウちゃんに会うためなら、ボクはビッチを演じて見せよう!!
「桜さんちょっとお願いがあるんですけど、良いですか?」
「はい……何でしょうか?」
まずはプロフィール作りだ。そのためには写真が必要だよね! という事で桜さんに写真を撮って貰おうと思います。
「プロフィール写真のためにビッチな感じで写真を撮って貰いたいのですが、お願い出来ますか!?」
「……っ!?」
桜さんが大きく目を開きボクを見つめて来た。こんなに驚いている桜さんを見るのは初めてかもしれない。あれ、何か変な事を言っちゃったかな?
「あの……ダメ、ですか?」
よし、今から女性に媚びる練習だ! モジモジして上目遣いでお願いしてみました。ふふ……桜さんに効果があれば行ける気がするぞ。
「……ハァ……ハァ……、ユウタさんが悪いんですからね?」
「あ、あの……桜さん? 写真撮るだけですからね!?」
その時ボクは、自分の発言の過ちを理解してしまったのだった……。
◇
ボク達の寝室に移動したのは良いのだけど、何故か夏子さんまでやってきた。しかも夏子さんはエッチな赤いナイトドレスを着ていた。胸元が大胆に開いているし、スカートのスリットが腰の辺りまで来ていてすごくセクシーです。桜さんは朝からずっとエッチなメイド服だし、何かいかがわしいお店に来ている気分になるね。
「あの、何で夏子さんまでいるんですか?」
「あらあら、私はダメなの~? これからユウタ君をトロトロにするんでしょう?」
「ち、違います! ボクはプロフィール用の写真が欲しいだけなんです……」
「さあ、撮影の準備が整いましたよ」
寝室は桜さんの手によって様変わりしていた。窓は厚いカーテンで覆われ、部屋は少しだけ暗くなり淡い光の演出がされていた。撮影するって事で所在がバレるような情報は隠しているのだろう。そして二人は目元を隠すマスクをしていた。ベネチアンマスクというのだろうか、SMの女王様が付けているようなやつである。……つまり二人も変装しているってことですか?
立派なカメラ3台がベッドを映し、更に部屋の天井付近にも固定されたカメラがセットされている。
「あの、ちょっと本格的すぎませんか? 普通に1枚カメラでパシャっと写真撮って貰うだけで良いんですけど……」
「ふふ……任せて下さい。私は編集だって得意なんです。ユウタさんの魅力を120%引き出して見せます」
「あ、はい……」
もうダメそうだ。ここでボクが我儘を言ったところで良い方向に行くとも思わないし、この世界の女性代表である二人なら、女受けする撮影をしてくれるだろう。……これもミウちゃんに会うためなのだ。頑張ろう!!
そしてボクはヒヨコTシャツからバスローブ姿へ変身していた。もうこの家に来てからほとんどバスローブ姿だから慣れちゃいました。
そしてベッドの中央に座らせられ、桜さんがカメラの最終チェックを行っている。これからどんな事が始まるのだろうか……。
「まずはインタビューから始めます。ユウタさんを知って貰うプロモーションビデオです。フリップに質問を出しますので、噓偽り無く正直に回答してください」
「わ、分かりました!」
ふぅ、本当にプロモーションビデオなのだろうか? もしかして二人が楽しみたいだけじゃないのかな?
そして遂に、フリップが掲げられた。
『自己紹介して下さい』
「え、えっとぉ、皆さん初めまして。ユウタです! 今年で20歳になりました。よろしくおねがいします~」
こんな感じで良いのだろうか? 相手も居ないし反応が無いので感触が掴めない。えっと、次の質問は……。
『どんな内容を投稿していくの?』
「えっと、雑談とかゲームとか出来たら良いなって思ってます。『見て見てTube』に出ている男性がほとんど居ないから、男性のトップを目指します!!」
こんな感じで大丈夫かな?
『初体験はいつ?』
「うぇ!? は、初体験ですか? 初体験ってその……初エッチって事ですよね? あのあの、言わないと……ダメ、ですか?」
こんな質問が来るなんて予想もしていなかったので驚いてしまった。そもそもこんな質問をする必要があるのだろうか? 桜さんに訴えてみたが、笑顔で首を縦に振られて。やるしかない……。
「そ、その……2週間くらい前……かなぁ?」
そういえばボクはこの世界に迷い込んでから、まだ2週間くらいしか経っていないのである。あれ、1週間だっけ? もう曜日感覚が無いのでした。ほとんどお家に居るしね……。
『初体験の感想は?』
「ええぇ!? 言わないとダメ? ……はぃ、分かりました。え、えっとぉ、ボクのお嫁さんの二人とこのベッドで初エッチしちゃいました。実はお酒をいっぱい飲んでてフワフワしててあんまり覚えていないんだけど、その……すごく気持ち良かったです。だって、朝起きたらこのシーツがビチョビチョだったんだもん」
桜さんに言わないとダメか訴えたけど、ダメでした。それにしても初エッチが酔ってて覚えてないって最低だよね……。ああ、もう一度初エッチしたい。
『経験人数は?』
「えとえと、3人です……」
そう、お嫁さんが2人なのに経験人数が3人なのです。初エッチから2週間で3人です。めっちゃビッチじゃん!!
『3人目の相手は誰ですか?』
「……えっと、お嫁さんの妹さんです」
思わず夏子さんの方を向いて答えてしまった。何か浮気の告白をしているみたいで胸が痛かったけど、正直に言ってしまった。夏子さんは笑顔だけど大丈夫だろうか? そう思っていたら夏子さんがフリップを掲げた。なになに……。
『その女性とのエッチの内容は?』
「……ううぅ、妹さんはホストクラブが好きらしくって、彼女の家でホストクラブごっこをしました。ポッチーゲームをしてたんだけど、負けちゃって、その……彼女がボクに馬乗りになってキスする罰ゲームだったんですけど、その……入っちゃいました」
まさかの浮気エッチの内容を言わされるなんて思ってもみなかった。あの、このインタビューはいつまで続くんですかね? そして次のフリップが掲げられた。えっ!?
『今までで一番気持ち良かったエッチは?』
「ええ!? あの、これはちょっとダメだと思うんですよね。ほら、その時の雰囲気とかで変わってきますし、思い出のままの方が良いって言うか~」
きっとボクの回答がダメだったのだろう。夏子さんと桜さんは何かを察したようで、笑顔が消えてしまった。ああ、即答すれば良かった……。
『良いから言いなさい!!』
『怒らないから言って下さい』
「えっと、本当に怒らない? ……約束ですよ? ……絶対ですよ? ……じゃあ言います。その……妹さんとイメージプレイしたんです。妹さんって背が小さくて可愛いから〇学生みたいで、その……学制服を着て貰って……先輩♪って呼んで貰いながらエッチしました。あの、すごく興奮したんです……」
そしてボクの回答が終わった途端、二人はフリップを床に叩きつけた。ああ、絶対に怒ってるよね! 怒らないって言ったのに!!
部屋の照明が全点灯し、淡い雰囲気が無くなった。そしてカメラの録画がストップしてしまった。あれ、インタビュー終了ですか?
「うふふ……ユウタ君ったら本当に煽るのが上手ね。ビックリしちゃったわ」
「本当ならここでセクシーなイメージビデオを撮影して終わろうと思いましたけど、ダメそうですね」
「あ、あのあの、ごめんなさい……」
どうやら二人は怒髪天のようです。ああ、何でボクはあの時初体験ですって答えなかったのだろうか……。二人は恵美さんの事を異常なまでに意識しているから、きっと負けたとか思っているのかもしれない。やっちまったなあ!!
「もう、謝らないでユウタ君。それじゃ私たちが惨めでしょ?」
「そうです。だから夜の配信で天国に連れてってあげますね」
「え、あの、夜の配信?」
ボクの問いかけに二人は答えてくれなかった。満面の笑みを浮かべ、只々頷いているだけだったのである。
これからボク、どうなっちゃうのー!?
動画撮影のセッティングは桜さんがやってくれました。どうやらボクのお部屋に色々な機材を配置してくれて、撮影もサポートしてくれるようです。
「ユウタさんには新しく『つぶやいたー』のアカウントを作って頂きます」
「新しいアカウントですか。……つまり男性を売りにしたユウタとしてのアカウントですね!」
「そうです。そして動画投稿やライブ配信の告知をします。あと、家に居る時は必ずチョーカーを付けて下さい」
「分りました!」
昨日買って貰ったチョーカーを取り出して首に巻き付けた。キラリと光る宝石が素敵だけど、傷つけたりしたら大変だぞ。
「さすがにバスローブ姿で配信する訳にも行かないので、こちらの洋服を用意しました」
「……これですか? 配信するにはカッコ悪いような?」
渡されたのはダボダボのTシャツにハーフパンツです。ボクがこの世界に来た時に着ていたショボい農民装備みたいな感じだけど良いのだろうか? Tシャツには謎のヒヨコがピヨピヨしてるデザインで可愛いけどね……。
「これが良いんです。さて、ユウタさんの魅力を伝えるにはライブ配信が有効だと思います。なので『つぶやいたー』でライブ配信の告知をお願いします」
「えっ!? もうライブ配信ですか!!」
うう、どうしよう……。配信って言ってもどんな事をすれば良いのだろうか? どこかに配信のプロの方はいらっしゃいませんか~!? もうダメだ……。いや、ミウちゃんと会うためだ、頑張ってみよう。
「と、とりあえずアカウント作ってみますね」
よし、作戦を練ろう。まず配信で有名になるには希少性が大事なのだ。以前『見て見てTube』を見た時の事を考えると、男性というだけでも希少価値はあるのだろう。でも投稿されている男性の動画は……人気が無かった。どうやらこの世界の女性は、男性だったら誰でも良いという飢餓状態の女性は居ないようなのだ……。
そして人気の無い男性動画は、汚かった。見た目だけじゃなくて表情だってそうだ。色気もない。そもそも何であんな動画をやっているのか謎だけど、きっと借金とか黒い事情がありそうだ……。
そう考えるとボクの容姿は夏子さんや桜さん、恵美さんにお墨付きを貰っているから自信がある。あとは個性か……。元の世界でも有名な投稿者は個性があった。キラリと光る何かが必要なのだ。
じゃあボクにキラリと光る何か……と言ってもパッと思い付かない。この世界の男性とボクで違うもの……。
「エロか……」
「……」
隣で撮影準備とかしている桜さんが生暖かい目で見つめて来た。つまりボクは、ビッチを演じる必要があるって事なのか……。『ビッチなユウタ君をイジメるちゃんねる』、天才か!?
ミウちゃんに会うためなら、ボクはビッチを演じて見せよう!!
「桜さんちょっとお願いがあるんですけど、良いですか?」
「はい……何でしょうか?」
まずはプロフィール作りだ。そのためには写真が必要だよね! という事で桜さんに写真を撮って貰おうと思います。
「プロフィール写真のためにビッチな感じで写真を撮って貰いたいのですが、お願い出来ますか!?」
「……っ!?」
桜さんが大きく目を開きボクを見つめて来た。こんなに驚いている桜さんを見るのは初めてかもしれない。あれ、何か変な事を言っちゃったかな?
「あの……ダメ、ですか?」
よし、今から女性に媚びる練習だ! モジモジして上目遣いでお願いしてみました。ふふ……桜さんに効果があれば行ける気がするぞ。
「……ハァ……ハァ……、ユウタさんが悪いんですからね?」
「あ、あの……桜さん? 写真撮るだけですからね!?」
その時ボクは、自分の発言の過ちを理解してしまったのだった……。
◇
ボク達の寝室に移動したのは良いのだけど、何故か夏子さんまでやってきた。しかも夏子さんはエッチな赤いナイトドレスを着ていた。胸元が大胆に開いているし、スカートのスリットが腰の辺りまで来ていてすごくセクシーです。桜さんは朝からずっとエッチなメイド服だし、何かいかがわしいお店に来ている気分になるね。
「あの、何で夏子さんまでいるんですか?」
「あらあら、私はダメなの~? これからユウタ君をトロトロにするんでしょう?」
「ち、違います! ボクはプロフィール用の写真が欲しいだけなんです……」
「さあ、撮影の準備が整いましたよ」
寝室は桜さんの手によって様変わりしていた。窓は厚いカーテンで覆われ、部屋は少しだけ暗くなり淡い光の演出がされていた。撮影するって事で所在がバレるような情報は隠しているのだろう。そして二人は目元を隠すマスクをしていた。ベネチアンマスクというのだろうか、SMの女王様が付けているようなやつである。……つまり二人も変装しているってことですか?
立派なカメラ3台がベッドを映し、更に部屋の天井付近にも固定されたカメラがセットされている。
「あの、ちょっと本格的すぎませんか? 普通に1枚カメラでパシャっと写真撮って貰うだけで良いんですけど……」
「ふふ……任せて下さい。私は編集だって得意なんです。ユウタさんの魅力を120%引き出して見せます」
「あ、はい……」
もうダメそうだ。ここでボクが我儘を言ったところで良い方向に行くとも思わないし、この世界の女性代表である二人なら、女受けする撮影をしてくれるだろう。……これもミウちゃんに会うためなのだ。頑張ろう!!
そしてボクはヒヨコTシャツからバスローブ姿へ変身していた。もうこの家に来てからほとんどバスローブ姿だから慣れちゃいました。
そしてベッドの中央に座らせられ、桜さんがカメラの最終チェックを行っている。これからどんな事が始まるのだろうか……。
「まずはインタビューから始めます。ユウタさんを知って貰うプロモーションビデオです。フリップに質問を出しますので、噓偽り無く正直に回答してください」
「わ、分かりました!」
ふぅ、本当にプロモーションビデオなのだろうか? もしかして二人が楽しみたいだけじゃないのかな?
そして遂に、フリップが掲げられた。
『自己紹介して下さい』
「え、えっとぉ、皆さん初めまして。ユウタです! 今年で20歳になりました。よろしくおねがいします~」
こんな感じで良いのだろうか? 相手も居ないし反応が無いので感触が掴めない。えっと、次の質問は……。
『どんな内容を投稿していくの?』
「えっと、雑談とかゲームとか出来たら良いなって思ってます。『見て見てTube』に出ている男性がほとんど居ないから、男性のトップを目指します!!」
こんな感じで大丈夫かな?
『初体験はいつ?』
「うぇ!? は、初体験ですか? 初体験ってその……初エッチって事ですよね? あのあの、言わないと……ダメ、ですか?」
こんな質問が来るなんて予想もしていなかったので驚いてしまった。そもそもこんな質問をする必要があるのだろうか? 桜さんに訴えてみたが、笑顔で首を縦に振られて。やるしかない……。
「そ、その……2週間くらい前……かなぁ?」
そういえばボクはこの世界に迷い込んでから、まだ2週間くらいしか経っていないのである。あれ、1週間だっけ? もう曜日感覚が無いのでした。ほとんどお家に居るしね……。
『初体験の感想は?』
「ええぇ!? 言わないとダメ? ……はぃ、分かりました。え、えっとぉ、ボクのお嫁さんの二人とこのベッドで初エッチしちゃいました。実はお酒をいっぱい飲んでてフワフワしててあんまり覚えていないんだけど、その……すごく気持ち良かったです。だって、朝起きたらこのシーツがビチョビチョだったんだもん」
桜さんに言わないとダメか訴えたけど、ダメでした。それにしても初エッチが酔ってて覚えてないって最低だよね……。ああ、もう一度初エッチしたい。
『経験人数は?』
「えとえと、3人です……」
そう、お嫁さんが2人なのに経験人数が3人なのです。初エッチから2週間で3人です。めっちゃビッチじゃん!!
『3人目の相手は誰ですか?』
「……えっと、お嫁さんの妹さんです」
思わず夏子さんの方を向いて答えてしまった。何か浮気の告白をしているみたいで胸が痛かったけど、正直に言ってしまった。夏子さんは笑顔だけど大丈夫だろうか? そう思っていたら夏子さんがフリップを掲げた。なになに……。
『その女性とのエッチの内容は?』
「……ううぅ、妹さんはホストクラブが好きらしくって、彼女の家でホストクラブごっこをしました。ポッチーゲームをしてたんだけど、負けちゃって、その……彼女がボクに馬乗りになってキスする罰ゲームだったんですけど、その……入っちゃいました」
まさかの浮気エッチの内容を言わされるなんて思ってもみなかった。あの、このインタビューはいつまで続くんですかね? そして次のフリップが掲げられた。えっ!?
『今までで一番気持ち良かったエッチは?』
「ええ!? あの、これはちょっとダメだと思うんですよね。ほら、その時の雰囲気とかで変わってきますし、思い出のままの方が良いって言うか~」
きっとボクの回答がダメだったのだろう。夏子さんと桜さんは何かを察したようで、笑顔が消えてしまった。ああ、即答すれば良かった……。
『良いから言いなさい!!』
『怒らないから言って下さい』
「えっと、本当に怒らない? ……約束ですよ? ……絶対ですよ? ……じゃあ言います。その……妹さんとイメージプレイしたんです。妹さんって背が小さくて可愛いから〇学生みたいで、その……学制服を着て貰って……先輩♪って呼んで貰いながらエッチしました。あの、すごく興奮したんです……」
そしてボクの回答が終わった途端、二人はフリップを床に叩きつけた。ああ、絶対に怒ってるよね! 怒らないって言ったのに!!
部屋の照明が全点灯し、淡い雰囲気が無くなった。そしてカメラの録画がストップしてしまった。あれ、インタビュー終了ですか?
「うふふ……ユウタ君ったら本当に煽るのが上手ね。ビックリしちゃったわ」
「本当ならここでセクシーなイメージビデオを撮影して終わろうと思いましたけど、ダメそうですね」
「あ、あのあの、ごめんなさい……」
どうやら二人は怒髪天のようです。ああ、何でボクはあの時初体験ですって答えなかったのだろうか……。二人は恵美さんの事を異常なまでに意識しているから、きっと負けたとか思っているのかもしれない。やっちまったなあ!!
「もう、謝らないでユウタ君。それじゃ私たちが惨めでしょ?」
「そうです。だから夜の配信で天国に連れてってあげますね」
「え、あの、夜の配信?」
ボクの問いかけに二人は答えてくれなかった。満面の笑みを浮かべ、只々頷いているだけだったのである。
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