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ニーナの異変~スタンリー視点~
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南方のスポーツ、カバディよろしく取り囲まれ、寝室に追いやられた俺。
「薬、しっかり飲んでくださいね!」
と、アンに釘を刺されたが、俺には不要なんだってば。
どちらにしろ、ニーナが怪しい薬を間違って飲まないよう、撤去しなきゃな。
部屋に入ったとたん、俺は仰天した。
ニーナが五体投地状態で、床に蹲っていたからだ。なんの儀式!?
いや、よく見たら震えを堪えている。俺は焦って彼女を抱えあげ、ベッドに寝かせた。
「どうした?」
ソファーから落ちて頭でも打ったのか? 俺はマクニールを呼びに行こうとした。ところが、ニーナがしがみついて放してくれない。
「おい、診せないと! ちょっ、放むちゅう──」
強く口づけされていた。ベッドランプに照らされたニーナの顔が、蕩けたように緩んでいる。
「んっ──んんっ」
俺は彼女を引き離そうとした。
なんなんだ、さっそく試練か!? 皆で俺を、俺の辺境伯を試そうというのだな! 残念だな、俺はたくさん自己処理して準備万端、既に例の白いヤツはスッカラカンなんだよ!
チュポンと唇を放すと、ニーナは荒く呼吸しながら、息も絶え絶えに囁いてきた。
「抱いて──スタンリー様」
欲望に目眩がした。俺の聖人君子計画が瓦解する。いとも簡単に股間の辺境伯は、強ばってしまったのだ。
嘘だろ……摩擦で皮がむけるんじゃないかってほど、出してきたのに。
「ニーナ……」
「抱いてぇ」
──そうか。
……そんなに俺を軽蔑したいのだな。
だったら望み通りに──。
口の中に広がる、ブランデーの香りに気づく。
ゆるゆると、原因が分かってきた。
「ニーナ、飲んだのか?」
上気した顔に潤んだ瞳。
これ……アレクサーが、性欲を増進させたのか?
ニーナが待ちきれずに、自分の乳房を揉みしだきだした。
「お願い、抱いて」
待て待て待て待て。
これはニーナの本心ではない。勃起不全の起爆剤、催淫作用だ。
おそらくアレクサーの新薬は、インポテンツだろうが不感症だろうが、正常だろうが異常だろうが、男女関係なく興奮させる薬。
「ただの都合のいい媚薬じゃないか!」
俺は服を脱ぎ始めたニーナを止める。
「ちょっ……ニーナッ、止めなさい。俺は君を抱きたいだけじゃないんだ」
愛し合いたいんだ。こんなの望んじゃいない。
「うそ!」
ニーナの瞳から涙がこぼれ落ちる。俺は驚いてニーナの濡れた頬を見つめ、黙った。
「私なんか抱きたくないくせに」
ナイトドレスを頭から脱ぎ捨てる。色っぽい下着のまま──今日も凄いきわどいやつだ──キッと俺を睨みつけた。
「私にしか勃起しないから、仕方なく私と結婚したんでしょ! ほんとうなら、エイベルだけ欲しいんだわ!」
苦しそうに叫んだ後、乳首しか隠してないブラの上から胸を揉みしだく。ニーナは恍惚としたため息をついた。
「いいもん、自分でやるから」
柔らかく形を変える肉の塊。ニーナはちっちゃな三角形のブラからずれて飛び出した先端を指で転がし、切なげに吐息を漏らした。片手が、股間にのびる。
俺はその手首を掴み上げていた。
「バカを言うな、俺の前でそんなことしたら──」
また乱暴に犯してしまう。辺境伯は黒騎士よりも容赦ないだろう。
細い手首に力を入れると、一生懸命振り払おうとしている。そのたびに素晴らしい巨乳が跳ねるのだ。ちょ……本当に俺、死ぬるぞ!
「ニーナ、聞いてくれ。君にしか勃起しないのは、確かにあの経験が要因だ。だが、よくよく思い返せば、俺はずっと君を意識していたんだ」
ついにはポカポカ叩き出したニーナに、どう分からせたらいいか分からず、そのまま引き寄せてギュッと抱きしめていた。
裸の体がキンキンに熱くて心配になる。腕の中で、その熱を持った柔らかい体がのたうった。
「好きだ……愛しているんだニーナ、どうしたら分かってくれる?」
「薬、しっかり飲んでくださいね!」
と、アンに釘を刺されたが、俺には不要なんだってば。
どちらにしろ、ニーナが怪しい薬を間違って飲まないよう、撤去しなきゃな。
部屋に入ったとたん、俺は仰天した。
ニーナが五体投地状態で、床に蹲っていたからだ。なんの儀式!?
いや、よく見たら震えを堪えている。俺は焦って彼女を抱えあげ、ベッドに寝かせた。
「どうした?」
ソファーから落ちて頭でも打ったのか? 俺はマクニールを呼びに行こうとした。ところが、ニーナがしがみついて放してくれない。
「おい、診せないと! ちょっ、放むちゅう──」
強く口づけされていた。ベッドランプに照らされたニーナの顔が、蕩けたように緩んでいる。
「んっ──んんっ」
俺は彼女を引き離そうとした。
なんなんだ、さっそく試練か!? 皆で俺を、俺の辺境伯を試そうというのだな! 残念だな、俺はたくさん自己処理して準備万端、既に例の白いヤツはスッカラカンなんだよ!
チュポンと唇を放すと、ニーナは荒く呼吸しながら、息も絶え絶えに囁いてきた。
「抱いて──スタンリー様」
欲望に目眩がした。俺の聖人君子計画が瓦解する。いとも簡単に股間の辺境伯は、強ばってしまったのだ。
嘘だろ……摩擦で皮がむけるんじゃないかってほど、出してきたのに。
「ニーナ……」
「抱いてぇ」
──そうか。
……そんなに俺を軽蔑したいのだな。
だったら望み通りに──。
口の中に広がる、ブランデーの香りに気づく。
ゆるゆると、原因が分かってきた。
「ニーナ、飲んだのか?」
上気した顔に潤んだ瞳。
これ……アレクサーが、性欲を増進させたのか?
ニーナが待ちきれずに、自分の乳房を揉みしだきだした。
「お願い、抱いて」
待て待て待て待て。
これはニーナの本心ではない。勃起不全の起爆剤、催淫作用だ。
おそらくアレクサーの新薬は、インポテンツだろうが不感症だろうが、正常だろうが異常だろうが、男女関係なく興奮させる薬。
「ただの都合のいい媚薬じゃないか!」
俺は服を脱ぎ始めたニーナを止める。
「ちょっ……ニーナッ、止めなさい。俺は君を抱きたいだけじゃないんだ」
愛し合いたいんだ。こんなの望んじゃいない。
「うそ!」
ニーナの瞳から涙がこぼれ落ちる。俺は驚いてニーナの濡れた頬を見つめ、黙った。
「私なんか抱きたくないくせに」
ナイトドレスを頭から脱ぎ捨てる。色っぽい下着のまま──今日も凄いきわどいやつだ──キッと俺を睨みつけた。
「私にしか勃起しないから、仕方なく私と結婚したんでしょ! ほんとうなら、エイベルだけ欲しいんだわ!」
苦しそうに叫んだ後、乳首しか隠してないブラの上から胸を揉みしだく。ニーナは恍惚としたため息をついた。
「いいもん、自分でやるから」
柔らかく形を変える肉の塊。ニーナはちっちゃな三角形のブラからずれて飛び出した先端を指で転がし、切なげに吐息を漏らした。片手が、股間にのびる。
俺はその手首を掴み上げていた。
「バカを言うな、俺の前でそんなことしたら──」
また乱暴に犯してしまう。辺境伯は黒騎士よりも容赦ないだろう。
細い手首に力を入れると、一生懸命振り払おうとしている。そのたびに素晴らしい巨乳が跳ねるのだ。ちょ……本当に俺、死ぬるぞ!
「ニーナ、聞いてくれ。君にしか勃起しないのは、確かにあの経験が要因だ。だが、よくよく思い返せば、俺はずっと君を意識していたんだ」
ついにはポカポカ叩き出したニーナに、どう分からせたらいいか分からず、そのまま引き寄せてギュッと抱きしめていた。
裸の体がキンキンに熱くて心配になる。腕の中で、その熱を持った柔らかい体がのたうった。
「好きだ……愛しているんだニーナ、どうしたら分かってくれる?」
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