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獣王国篇
フレンチトースト 脱線するレオ
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毎日のように残ると言われていたパンだったが、逆に足りない事態に陥るとは想定外だった。
レオとしては固くなったパンで、フレンチトーストやパングラタンなどを振る舞う予定だったのだ。
「うーん、全部揚げパンで消費されるとは……」
「なにが不満だ?アライグマ達は大喜びだぞ」
揚げパン争奪戦になっている厨房の休憩室をチラリと見たレオは大きくため息を吐く。
「アライグマさん達に喜んでもらうはずが、違う種族もいるよね」
「うむ、揚げパンの評判が広まってしまってな!雑食型が寄ってきてしまったのだ!」
オオカミに、犬、熊、狐、猿とみられるスーツを着た文官達がアライグマに混ざってパンを貪っていた。
「みんな城で働いてる獣人さんたち?」
「そうだぞ、文官武官それぞれ部署は違うがな。頭の固い猿まで来るとは思わなかったな」
揚げパンの人気が出過ぎて、ワザとパンを多めに作っているとビケット料理長は言う。
「なんの為に揚げパンを作ったのか意味が……ね……」
美味しい物は分け合うものだとビケットはカラカラ笑った。
「まぁそれはそうとね……俺はこれを作らせて貰うから」
ひとつだけバゲットを確保したレオは、ザクザクと切り分けていった。
牛乳、砂糖、卵を混ぜて卵液を作り。それに浸して行く。
「俺の好みは硬めな部分が残っていたほうが好きなんだよね~なので牛乳は少な目!」
バターを引いたフライパンへ卵液を吸い込ませたパンを並べて焼いていく。
「前世では卵と砂糖だけの卵液でレンチンしてたもんさ」
「ぜんせ?れんちん?なんの話だね?」
こっちの話だよとレオは誤魔化した。
「はい、フレンチトーストだよ。プディングに近いから食べやすいと思うよ」
「おおお!なんて香しい!いただくぞ!」
カトラリーを器用に使ってビケットはホフホフと食べだした。
「んんんんんまーい!なんだこれは!カリカリでトロトロではないか!追いバターのところがこれまたたまらんぞ」
「気に入って貰えてよかったよ」
パンの無駄消費が増えて、王宮の食費を増額するか否かで揉めるのは後の話。
「ところでレオ殿、王様への肉料理のレシピはどうした?」
「あ」
……
……
レオとしては固くなったパンで、フレンチトーストやパングラタンなどを振る舞う予定だったのだ。
「うーん、全部揚げパンで消費されるとは……」
「なにが不満だ?アライグマ達は大喜びだぞ」
揚げパン争奪戦になっている厨房の休憩室をチラリと見たレオは大きくため息を吐く。
「アライグマさん達に喜んでもらうはずが、違う種族もいるよね」
「うむ、揚げパンの評判が広まってしまってな!雑食型が寄ってきてしまったのだ!」
オオカミに、犬、熊、狐、猿とみられるスーツを着た文官達がアライグマに混ざってパンを貪っていた。
「みんな城で働いてる獣人さんたち?」
「そうだぞ、文官武官それぞれ部署は違うがな。頭の固い猿まで来るとは思わなかったな」
揚げパンの人気が出過ぎて、ワザとパンを多めに作っているとビケット料理長は言う。
「なんの為に揚げパンを作ったのか意味が……ね……」
美味しい物は分け合うものだとビケットはカラカラ笑った。
「まぁそれはそうとね……俺はこれを作らせて貰うから」
ひとつだけバゲットを確保したレオは、ザクザクと切り分けていった。
牛乳、砂糖、卵を混ぜて卵液を作り。それに浸して行く。
「俺の好みは硬めな部分が残っていたほうが好きなんだよね~なので牛乳は少な目!」
バターを引いたフライパンへ卵液を吸い込ませたパンを並べて焼いていく。
「前世では卵と砂糖だけの卵液でレンチンしてたもんさ」
「ぜんせ?れんちん?なんの話だね?」
こっちの話だよとレオは誤魔化した。
「はい、フレンチトーストだよ。プディングに近いから食べやすいと思うよ」
「おおお!なんて香しい!いただくぞ!」
カトラリーを器用に使ってビケットはホフホフと食べだした。
「んんんんんまーい!なんだこれは!カリカリでトロトロではないか!追いバターのところがこれまたたまらんぞ」
「気に入って貰えてよかったよ」
パンの無駄消費が増えて、王宮の食費を増額するか否かで揉めるのは後の話。
「ところでレオ殿、王様への肉料理のレシピはどうした?」
「あ」
……
……
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