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庭師見習いは見た!声の正体!
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知らない声だった。
“フレッド”って呼ばれている方の返事も、フレッドの声じゃなくて、真似しているみたいな変な声色だった。
あの時怪しい会話を聞いた場所へと、お屋敷の衛兵たちと一緒に急ぎながら考え続けた。
なんであんな道を通ったんだ?
“近道だから”って、僕の直属の先輩は言っていたけど、そんな近いっていうほどのことはなかった。
僕は、声が違うので単なるフレッド違いだと思っていたから何も言わなかったけど、庭師の仲間なら僕とフレッドが親しいことは知っているはずなのに、その場でもその後も『今のってフレッドか?大丈夫かな?』とは言わなかった。
それを、今になって思い出したように言うなんて不自然だ。
もしあの時もフレッドだと思っていたんなら、先輩はそう言ったはずだ。
あの時は聞かせたかっただけで、追及されたくはなかったのか?見られたら別人だとバレるから?
昨日だって変だったんだ。
女の子にあんな誘われ方をしたら僕だって意識する。
基本的に事情が無ければ耳は飛ばさないけれど、どうしても我慢できなくてあの子の傍にちょっとだけ飛ばしてしまった。
『あ~怖かった。あとさ、お昼、1人じゃ絶対無理だから付き合って!お願い!』
『しょうがないなあ。今度の休みのランチね』
『先輩からもアクセサリー貰えるんでしょ?山分けよ?』
???
怖い…は、まあ、うん、分かる。
ランチ…告白に付き合うにしては負担が重くないか?
アクセサリー?先輩?山分け?
………うん、これは告白じゃないな。
お昼ご飯を食べながら耳を飛ばしていると、あの子とあの子のメイド先輩のメリーさんがすれ違った。
『じゃ、よろしくね』
『はい』
メリーさんは確か、僕の直属の先輩庭師の彼女だ。
中堅のメイドレベルで人に山分け出来るほどアクセサリーを持っているのはおかしいよなあ。
僕とフレッドを仲違いさせたかったのか?
昨日の昼、僕が女の子たちと別れてすぐにフレッドが来た。
それを、身を潜めながら見送る僕を見ている人の気配は感じていた。
もし僕があのまま立ち去ろうとしていたら引き止めて、フレッドたちの姿を見せるために?
片耳しか飛ばせない僕は迷ってフレッドたちの方に飛ばした。
『メリーさんっていうメイドの先輩に呼んできてって頼まれたんだ』
『『『あ、ありがとう…』』』
『そういえば、マイク知らない?この辺にいるはずなんだけど』
『『『え~?し、知らないかな…?』』』
流石に罪悪感で狼狽えてるのかと思っていたけど…“大好きなフレッド”に対する態度じゃなかったよな。
あれだけ責められた後で、4人が仲良く歩いている姿だけを見たら僕はきっとフレッドを嫌うか疑うだろう。
午後は僕とフレッドは別行動だし、僕に多めに仕事を割り振って夜までずっとすれ違わせよう。
と、思ったとしたら?
「…い!おい!マイク!」
「え?あ…先輩。すみません、ボーッとしてました」
「まあ、友達が行方不明になってたらしょうがないさ。なあ、マイクもあの時あの会話を聞いていたよな?証言してくれるか?」
「え…はあ……“フレッド”って呼ばれていた人が何かを頼まれていたっていう証言なら出来ますけど」
「あぁ?何か含みがある言い方だな…」
「あ、先輩。着きましたよ」
「まあいい。もし必要になったら証言しろよ」
そう言うと先輩は親方や衛兵長のところへ駆けていった。
“フレッド”って呼ばれている方の返事も、フレッドの声じゃなくて、真似しているみたいな変な声色だった。
あの時怪しい会話を聞いた場所へと、お屋敷の衛兵たちと一緒に急ぎながら考え続けた。
なんであんな道を通ったんだ?
“近道だから”って、僕の直属の先輩は言っていたけど、そんな近いっていうほどのことはなかった。
僕は、声が違うので単なるフレッド違いだと思っていたから何も言わなかったけど、庭師の仲間なら僕とフレッドが親しいことは知っているはずなのに、その場でもその後も『今のってフレッドか?大丈夫かな?』とは言わなかった。
それを、今になって思い出したように言うなんて不自然だ。
もしあの時もフレッドだと思っていたんなら、先輩はそう言ったはずだ。
あの時は聞かせたかっただけで、追及されたくはなかったのか?見られたら別人だとバレるから?
昨日だって変だったんだ。
女の子にあんな誘われ方をしたら僕だって意識する。
基本的に事情が無ければ耳は飛ばさないけれど、どうしても我慢できなくてあの子の傍にちょっとだけ飛ばしてしまった。
『あ~怖かった。あとさ、お昼、1人じゃ絶対無理だから付き合って!お願い!』
『しょうがないなあ。今度の休みのランチね』
『先輩からもアクセサリー貰えるんでしょ?山分けよ?』
???
怖い…は、まあ、うん、分かる。
ランチ…告白に付き合うにしては負担が重くないか?
アクセサリー?先輩?山分け?
………うん、これは告白じゃないな。
お昼ご飯を食べながら耳を飛ばしていると、あの子とあの子のメイド先輩のメリーさんがすれ違った。
『じゃ、よろしくね』
『はい』
メリーさんは確か、僕の直属の先輩庭師の彼女だ。
中堅のメイドレベルで人に山分け出来るほどアクセサリーを持っているのはおかしいよなあ。
僕とフレッドを仲違いさせたかったのか?
昨日の昼、僕が女の子たちと別れてすぐにフレッドが来た。
それを、身を潜めながら見送る僕を見ている人の気配は感じていた。
もし僕があのまま立ち去ろうとしていたら引き止めて、フレッドたちの姿を見せるために?
片耳しか飛ばせない僕は迷ってフレッドたちの方に飛ばした。
『メリーさんっていうメイドの先輩に呼んできてって頼まれたんだ』
『『『あ、ありがとう…』』』
『そういえば、マイク知らない?この辺にいるはずなんだけど』
『『『え~?し、知らないかな…?』』』
流石に罪悪感で狼狽えてるのかと思っていたけど…“大好きなフレッド”に対する態度じゃなかったよな。
あれだけ責められた後で、4人が仲良く歩いている姿だけを見たら僕はきっとフレッドを嫌うか疑うだろう。
午後は僕とフレッドは別行動だし、僕に多めに仕事を割り振って夜までずっとすれ違わせよう。
と、思ったとしたら?
「…い!おい!マイク!」
「え?あ…先輩。すみません、ボーッとしてました」
「まあ、友達が行方不明になってたらしょうがないさ。なあ、マイクもあの時あの会話を聞いていたよな?証言してくれるか?」
「え…はあ……“フレッド”って呼ばれていた人が何かを頼まれていたっていう証言なら出来ますけど」
「あぁ?何か含みがある言い方だな…」
「あ、先輩。着きましたよ」
「まあいい。もし必要になったら証言しろよ」
そう言うと先輩は親方や衛兵長のところへ駆けていった。
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