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ロゼット騎士団?団長?

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※今回は、ほぼ会話中心で進めて参ります。



「ああ、どうしましょう・・・かっこいいレナート様。あの鋭い眼光。鍛え上げられた肉体美。ほとばしる汗!!髪が金色だわ・・・凄い・・・金だわ。どうして髪が金色なの?信じられないほどに眩しいわ。目が青い・・・青・・・。うう・・・腕が太い。足が長い。逞しい!! あー、もうっ!!素敵すぎるわ!!」

「貴女の桃色頭の方がよっぽど珍しいですわよ?」

「やっ!! えっ??」

茂みに隠れて、こっそりと騎士科の授業を盗み見ていたアリッサの斜め後ろには、シラケた顔のエステルダが自分と同じようにしゃがんでいたのだった。

「アリッサ様・・・、わたくしの気配にも気付かないなんて戦士失格ではなくて?」

「ええっ!? 一体いつからそこに!?」

「ずっと居ましたわよ。・・・腕が太いだの、汗臭いだの、相変わらず気持ち悪い性癖ですわね。」

「ちょ!!そんなこと言ってません!!性癖とか、や、やめてください!!」

「はぁーあー・・・。なぜ、ここにヴィスタ様は居ないのかしら、わたくし、退屈ですわ。」

「運動の授業中ですよ?いいんですかサボって。」

「平均台の上を歩くなんて、くだらない・・・。わたくしにかかれば、あんなもの、頭に本を十冊乗せて歩けますわ。美しい姿勢と歩き方など淑女の基本ですもの。そう言うアリッサ様の方こそ、こんな所でサボっている場合ではないのでは?」

「・・・いえ、私はあのくらいでしたら、目を瞑って走れますから・・・。」

「ああ、それもそうですわね。野生化してますものね。」

「あっ、エステルダ様!!レナート様が対戦なさるようですよ!? あああ!!どうしましょう!!ドキドキします!!ああ!!相手の方と握手してる!!レナート様・・・大きな手が素敵です。」

「・・・・・。」

「!!はぁっ!!すごいっ!!見ましたか!? ちょ、すごっ、エステルダ様、今の見ました?」

「相手の方、随分弱いですわね。彼だったら、わたくしの方が強いのではないかしら・・・。」

「なっ!?違います!!レナート様がお強いんです!! なんて神々しいお姿なのかしら、眩しくて目が潰れそうです!!」

「まあ・・・、では目が見えなくなってしまいますわね。目が悪くなるくらいなら、レナートなど見ない方がよろしいのではなくって?」

「・・・もう、なんですか先ほどから。邪魔ばかりしないでください。暇なんですか!?」

「ん? あらあら、まあ、ほら、アリッサ様の声が大きいから。」

「え?」

「アリッサ、姉上、こんな所で何をしているのですか?」

「レ・・・ナート様。」

「まあ、アリッサ様、レナートの気配も感じられないなんて情けない。貴女、武士失格ですわね。」

「レナート様、先ほどの巧みな剣さばき、素晴らしかったです。あの、もし、よろしかったら、このタオル使ってください。」

「ああ、ありがとうアリッサ。でしたら、是非アリッサに拭いてもらいたいですね。」

「え・・・、私が!?いいのですか?」

「あらまあ、嫌ならわたくしが拭いて差し上げますわよ?さあ、タオルをよこしなさい!」

「なっ!?姉上、タオルから手を離してください。私はアリッサに拭いてほしいんですって!」

「エステルダ様、そんなに引っ張らないで、タオルがちぎれます!!」

「やあ、随分と賑やかだね!」

「ひっ!!」

「ああ、ロザック。あと何周だ?」

「あと二周。じゃあな!!」

「まあ、アリッサ様、貴女、走って来た彼の気配も感じませんでしたの?これはもう、ポンコツすぎて兵士失格ですわよ。」

「ポンコツ兵士・・・?」

「ところでレナート、今の彼はご友人ですの?貴方、ご友人なんていたの?」

「え? ああ、まあ、これでも顔は広い方かと・・・。」

「まあ、そうなの。アリッサ様には一人もご友人がいらっしゃらないのにねぇ・・・。ところで、ヴィスタ様のご友人関係は?」

「彼も友人は多い方かと・・・。」

「エステルダ様だって友人いませんよね!?」

「あら―――」

「君達はここで何をしているのですか?」

「やっ!!先生・・・」

「さっさと授業に戻りなさい。」

「・・・はい。」

「アリッサ様、先生の気配も読めないなんて・・・、貴女、どれだけレナートに心を乱されているのですか。そんなことではロゼット騎士団の団長失格ですわよ?早急にその弱点をなんとか克服するように努力なさい。」

「・・・姉上?」

「あの・・・、騎士団長とは・・・。」

「ふっ・・・、さあ、授業に戻りますわよ!!」

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