66 / 580
4章 2人のために出来ること
061 デスマーチ開始
しおりを挟む
狩場は8階層にする。理由は単純。ソルジャーアントが稼げるからだ。
ダガーとメイスを持ってひたすら魔物を狩っていく。
狩っていく。
狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。一心不乱にひたすら狩る。
正直ドロップ品を回収するのが一番煩わしいな。
ネズミやレッサーコボルトのドロップ品は単価が安すぎるので今回は放置していく。
回収する時間が無駄だ。
正直な話、俺が攻略済みの10階層までで言えば、探索ごとに装備品をメンテする必要はない。
金貨数枚クラスの装備品は、中階層域と呼ばれる20階層以降でも通用する装備品なのだ。
1桁階層でガタが来るほどヤワではない。
それでもホムロに高い金を払って毎回メンテを行う理由はただ1つ。事故を減らしたいからである。
現在犯罪奴隷に落とされているシンとリーンは、俺以外に頼る相手が居ない状況だ。
ここで俺まで倒れてしまったら、2人のバッドエンドが確定してしまう。
無茶をして無理を通す必要がある状況ではあるのだが、自分の身を省みずなんてのは俺の柄じゃないし、省みなかった結果2人の救出に失敗してしまっては、本末転倒どころの話ではない。
今はソロなのでいつも通り動けて不安はないのだが、明日以降は戦えないポーターを大量に伴って立ち回らなければならない。
戦いながら、明日以降の立ち回り方をイメージしていく。
明日以降8階層で戦う場合に厄介なのは、ソルジャーアントよりも、レッサーウィスプやフレアリザードの魔法攻撃だろう。
ソルジャーアントは指揮官アリを先に倒してしまえばむしろ安全だ。
今日のうちに、魔法攻撃を行う魔物を優先的に見つけて狩る立ち回りを意識しておく。
出来れば明日以降も8階層に固定して探索を行いたいと思っているのだが、正直魔物を狩り尽くすつもりで回っているので、下手をすると迷宮に魔物が発生するペースを上回ってしまうんじゃないだろうかと懸念している。
個人レベルの殲滅で魔物の発生ペースを超えられるとは思わないけれど、実際に2階層では人海戦術によって魔物の発生ペースを上回っていたわけなので油断できない。
出来れば9階層、10階層には行きたくないんだよなぁ。
9階層のコボルトは包囲戦術を取ってくるから標的がバラけるし、ポーターの護衛難度も跳ね上がってしまう。
10階層も同じ理由で、ポイズンスパイダーの糸と毒はポーターを危険に晒しかねない。
2人を助けるために誰かを犠牲にする、なんて事態は避けなきゃならないし、誰かを犠牲にして助けられてもあの2人なら喜ばないだろう。
やっぱり8階層はドロップ品の貯まり方が早いな。
冒険者ギルドでドロップ品を引き渡し、報酬額の確認もせずにホムロの店に向かう。
1回ごとに報酬額を確認しても時間の無駄だし、身分証は既にオーサンに渡してあるしな。
装備をメンテしている間に少しでも休む。
店の奥に仕切りが立てられ、そこに簡易的なベッドが置いてあった。
そして用意してくれた食事の方は、パンに肉を挟んだホットドッグみたいなものだった。
3口もあれば食べられる程度の大きさで食べやすい。
毎回これだと飽きるかもしれないけど、ホムロに文句を言うことは出来ないよな。
流石にまだ眠ることは出来なかったけど、極力安静な体勢で休憩をとる。
余裕があるとはいえ、少しでも魔力回復を早めたい。これから長丁場なわけだしね。
8階層に戻って、再度魔物を狩りまくる。
んー、体感だけど減ってるようには感じないかな?
まぁまだ1回しか回ってないしね。
それに1人だと荷物に限りがあるから、殲滅が早くても換金やメンテに行く時間が多く、魔物の発生ペースを超えて狩りをするのは難しいのではないかと思う。
よくよく思い返してみれば、3人でマッドスライムを狩り続けていた時も連日大量に湧いていたはずだから、明日以降も8階層で固定して稼げるかもしれない。
ポーターが参加することでどんな影響が出るのかは、正直読めないな。
実際に明日試して見る他ない。
それにしても今回のデスマーチ、クリアさえ出来たら報酬がかなりでかいよな。
シンとリーンを救出できるのは勿論のこと、もしかしたらまた2人と一緒に組めるかもしれない。
勿論2人の希望を優先するつもりだが。
加えて、SPがどの程度溜まるかはちょっと予想できない。
現在習得可能になっている4つのスキルを全部獲得できる可能性は多いにある。
ポーターにも経験値が分散されると思うから、そこがちょっと読めないんだよねぇ。
う~ん、魔装術を使った状態のメイスなら、下手すると3日間全く整備要らないかもな。
といっても休憩時間としても武器のメンテは重要だと思うし、運転免許取るときも散々『かも知れない』を心がけるよう言われたからな。
想定できる事故に対しては万全の対策を取るべきだろう。
ソロでひたすら迷宮を回っているので、なんだか変に色々なことを考えてしまう。
集中していないわけでもなく、油断しているのとも違う。
何と言えば良いのか、自然体というのが一番近い表現かもしれない。
ただひたすらに魔物を狩り続ける。
それが自然体になってしまったなんて、もう日本じゃ暮らせないだろうな。
帰る方法なんてないんだけど。
ダガーとメイスを持ってひたすら魔物を狩っていく。
狩っていく。
狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。一心不乱にひたすら狩る。
正直ドロップ品を回収するのが一番煩わしいな。
ネズミやレッサーコボルトのドロップ品は単価が安すぎるので今回は放置していく。
回収する時間が無駄だ。
正直な話、俺が攻略済みの10階層までで言えば、探索ごとに装備品をメンテする必要はない。
金貨数枚クラスの装備品は、中階層域と呼ばれる20階層以降でも通用する装備品なのだ。
1桁階層でガタが来るほどヤワではない。
それでもホムロに高い金を払って毎回メンテを行う理由はただ1つ。事故を減らしたいからである。
現在犯罪奴隷に落とされているシンとリーンは、俺以外に頼る相手が居ない状況だ。
ここで俺まで倒れてしまったら、2人のバッドエンドが確定してしまう。
無茶をして無理を通す必要がある状況ではあるのだが、自分の身を省みずなんてのは俺の柄じゃないし、省みなかった結果2人の救出に失敗してしまっては、本末転倒どころの話ではない。
今はソロなのでいつも通り動けて不安はないのだが、明日以降は戦えないポーターを大量に伴って立ち回らなければならない。
戦いながら、明日以降の立ち回り方をイメージしていく。
明日以降8階層で戦う場合に厄介なのは、ソルジャーアントよりも、レッサーウィスプやフレアリザードの魔法攻撃だろう。
ソルジャーアントは指揮官アリを先に倒してしまえばむしろ安全だ。
今日のうちに、魔法攻撃を行う魔物を優先的に見つけて狩る立ち回りを意識しておく。
出来れば明日以降も8階層に固定して探索を行いたいと思っているのだが、正直魔物を狩り尽くすつもりで回っているので、下手をすると迷宮に魔物が発生するペースを上回ってしまうんじゃないだろうかと懸念している。
個人レベルの殲滅で魔物の発生ペースを超えられるとは思わないけれど、実際に2階層では人海戦術によって魔物の発生ペースを上回っていたわけなので油断できない。
出来れば9階層、10階層には行きたくないんだよなぁ。
9階層のコボルトは包囲戦術を取ってくるから標的がバラけるし、ポーターの護衛難度も跳ね上がってしまう。
10階層も同じ理由で、ポイズンスパイダーの糸と毒はポーターを危険に晒しかねない。
2人を助けるために誰かを犠牲にする、なんて事態は避けなきゃならないし、誰かを犠牲にして助けられてもあの2人なら喜ばないだろう。
やっぱり8階層はドロップ品の貯まり方が早いな。
冒険者ギルドでドロップ品を引き渡し、報酬額の確認もせずにホムロの店に向かう。
1回ごとに報酬額を確認しても時間の無駄だし、身分証は既にオーサンに渡してあるしな。
装備をメンテしている間に少しでも休む。
店の奥に仕切りが立てられ、そこに簡易的なベッドが置いてあった。
そして用意してくれた食事の方は、パンに肉を挟んだホットドッグみたいなものだった。
3口もあれば食べられる程度の大きさで食べやすい。
毎回これだと飽きるかもしれないけど、ホムロに文句を言うことは出来ないよな。
流石にまだ眠ることは出来なかったけど、極力安静な体勢で休憩をとる。
余裕があるとはいえ、少しでも魔力回復を早めたい。これから長丁場なわけだしね。
8階層に戻って、再度魔物を狩りまくる。
んー、体感だけど減ってるようには感じないかな?
まぁまだ1回しか回ってないしね。
それに1人だと荷物に限りがあるから、殲滅が早くても換金やメンテに行く時間が多く、魔物の発生ペースを超えて狩りをするのは難しいのではないかと思う。
よくよく思い返してみれば、3人でマッドスライムを狩り続けていた時も連日大量に湧いていたはずだから、明日以降も8階層で固定して稼げるかもしれない。
ポーターが参加することでどんな影響が出るのかは、正直読めないな。
実際に明日試して見る他ない。
それにしても今回のデスマーチ、クリアさえ出来たら報酬がかなりでかいよな。
シンとリーンを救出できるのは勿論のこと、もしかしたらまた2人と一緒に組めるかもしれない。
勿論2人の希望を優先するつもりだが。
加えて、SPがどの程度溜まるかはちょっと予想できない。
現在習得可能になっている4つのスキルを全部獲得できる可能性は多いにある。
ポーターにも経験値が分散されると思うから、そこがちょっと読めないんだよねぇ。
う~ん、魔装術を使った状態のメイスなら、下手すると3日間全く整備要らないかもな。
といっても休憩時間としても武器のメンテは重要だと思うし、運転免許取るときも散々『かも知れない』を心がけるよう言われたからな。
想定できる事故に対しては万全の対策を取るべきだろう。
ソロでひたすら迷宮を回っているので、なんだか変に色々なことを考えてしまう。
集中していないわけでもなく、油断しているのとも違う。
何と言えば良いのか、自然体というのが一番近い表現かもしれない。
ただひたすらに魔物を狩り続ける。
それが自然体になってしまったなんて、もう日本じゃ暮らせないだろうな。
帰る方法なんてないんだけど。
1
あなたにおすすめの小説
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる