194 / 580
7章 更なる強さを求めて
170 深階層域への不安
しおりを挟む
41階層にみんな到着。なにか言いたそうな雰囲気は感じるけど、最前線にまで来てふざけるようなメンバーではないからな。俺以外は。
41階層の魔物は『下等悪魔』。40階層台でレッサー種とか恐ろしいな。
筋骨隆々の体に牛の顔がくっついてる、ミノタウロスのほうがしっくり来る外見。身長は3メートル弱くらいか?斧を振り回しつつ攻撃魔法も得意。絶叫のような咆哮を受けると体が萎縮してしまう。うちのパーティは音関係は大体無効化できるけど。
咆哮を浴びせて体が硬直したところに斧や攻撃魔法で追撃、という必勝パターン持ちの魔物だ。
レイジードッグと一緒に出られると結構ウザい。持ってる斧ごとぶった切れるのは流石のシルバーライト製。
ドロップアイテムは『悪魔の血液』。魔法薬とか錬金術に使うらしい。そもそも錬金術って、未だによくわかってないんだけど。単価260リーフ。
「錬金術は、複数の素材を合成させて特殊な素材を生み出す技術のことだよ。特定の装備や魔導具、魔法薬の材料なんかは、錬金術で生み出さないと行けないらしいね」
んー、上位素材や特定素材を生み出すのに必要なわけか。錬金術っていうより合成とか調合って感じだな。
42階層。4枚の円盤状の武器を魔力で操り攻撃してくる『暗殺円士』。縦横無尽に飛び回り斬撃を放つ4枚の円盤は、シンプルながらも殺傷能力が高くて厄介な攻撃だ。円盤を破壊しても本体から新しく吐き出されるため、本体を仕留めない限り4枚の円盤を止めることは出来ない。
本体はぬめぬめした木の幹って感じの外見で、2メートル弱くらいの大きさ。粘液によって攻撃を滑らしダメージを軽減する。
円盤は常に回転しているため、音魔法で位置の補足が容易。粘液そのままでも斬る事は出来たけど、熱と風の複合魔法で乾燥させたら防御力めちゃめちゃ落ちた。
ドロップアイテムは『ソーサージェル』。魔法薬の原料だそうで、単価は200リーフ。
43階層。今までで一番でかい魔物の『重岩亀』。15メートルくらいはありそう。でっかい、マジででっかい。
俺の使っているウォーハンマーの素材元でもあり、背負っている甲羅の硬度は半端ない。どのくらい半端ないかと言うと、シルバーライト製の武器でも、ウォーハンマーでも、スネークソードでも、グランドドラゴンの槍でも、傷1つつけることが出来なかった。仕方ないので本体の首を切り飛ばしました。
ドロップアイテムは『硬化魔石』。装備品の強度を上げられる素材なんだそうだ。お値段230リーフ。
甲羅がドロップアイテムじゃないって事は、こんなでかい魔物が普通に外を歩いてるわけか。リンカーズヤバいな。
44階層。見た目も名前もまんま死神、『刈り取る者』。魔力体なので魔力無しの物理攻撃は無効。鎌を持ってローブを着たガイコツ。鎌による斬撃はまだしも、短距離転移を使ってくるうえに、周囲の魔力を吸い取り続けるエリアドレイン持ちという、最悪のデバッファーだ。
初見でハルのほうにジャンプされてマジで冷や汗かいたけど、こちらもジャンプを使えるのでなんとか対応できた。それ以降はシンにハルの護衛を頼み、最優先で撃破している。レイジードッグと一緒に出てこられると面倒臭さが跳ね上がる。
ドロップアイテムは『生命の実り』という綺麗な宝石だ。グリムリーパーからしか入手できない上に代替品のない特殊素材で、44階層をメインに戦っている冒険者もいるほどとか。お値段を聞くとその話にも説得力が出るという、単価440リーフ。
45階層。5メートルくらいありそうな巨大爬虫類の『暴走竜』。巨大な体、硬い皮膚、噛み付きと尻尾、体当たりと踏みつけ、極めつけに広範囲へのファイアブレスまで放ってくる、かなりの強敵だ。
ここまで攻撃範囲拡張を持たずに来るとか、あまり想定されてないのかもしれないな。
俺のウォーハンマーでも殺しきる事はできず、脳震盪を起こしているところを最大射程のスネークソードで首を落としてもらった。スネークソードはまだ通用するようでなにより。
広範囲のファイアブレスを放たれると全滅しかねないので、アサルトドラゴンは最優先で処理しなければならない魔物と言えるだろう。レイジードッグやブレスエレメントと一緒に出てこられると、本気でキレそうになる。
恐らくファイアブレスへの対抗策は防御魔法なんだろうな。スカーさんが使ったアクアヴェール。あれでブレスを防ぐんだろう。それとも盾のスキルとかでどうにかなるものだったりするのかな?
ドロップアイテムは『暴走竜の牙』。主に装備の素材らしい。お値段300リーフ。
「ベイクの最下層って89階層だったっけ?だとすると折り返しを過ぎたってことになるけど、正直戦闘きつくなってきたよな」
「まったくだね。ホムロさんはこの装備で最下層にいけるって言ってくれたけど、正直全然実感がないよ。大型の魔物に出てこられると、僕は殆ど役に立ててないし……」
「スネークソードが無かったら、もう少し前の階層で止まってたかもねー。最大まで伸ばすとかなりの長さになるから、大型には強い武器だよね。その分魔力消費が大きいんだけどー」
「私も正直言って、装備のおかげで戦えている感じですね。まだ進めるとは思いますが、あまり余裕は無いです」
「うん。みんな見上げるほど大きな魔物をあっさり倒すよね……。簡単にみんなの力になれるとは思ってないけど、こんな戦闘を自分にこなせるか不安しかないよ」
う~ん。50階層到達出来たら、一旦止まった方が良さそうだな。少なくとも攻撃範囲拡張無しで深階層域に入るのは危険そうだ。今だってさほど余裕あるわけでもないしな。
46階層のフラグを立てて帰還する。SPは220ほど増加しているので、そこまで長い足踏みをする必要はないはずだ。
カンパニーの動き次第では、1日3回探索に戻した方がいいかもしれないなぁ。
でも装備の更新の件もあるし、あー大変だなぁもう!
41階層の魔物は『下等悪魔』。40階層台でレッサー種とか恐ろしいな。
筋骨隆々の体に牛の顔がくっついてる、ミノタウロスのほうがしっくり来る外見。身長は3メートル弱くらいか?斧を振り回しつつ攻撃魔法も得意。絶叫のような咆哮を受けると体が萎縮してしまう。うちのパーティは音関係は大体無効化できるけど。
咆哮を浴びせて体が硬直したところに斧や攻撃魔法で追撃、という必勝パターン持ちの魔物だ。
レイジードッグと一緒に出られると結構ウザい。持ってる斧ごとぶった切れるのは流石のシルバーライト製。
ドロップアイテムは『悪魔の血液』。魔法薬とか錬金術に使うらしい。そもそも錬金術って、未だによくわかってないんだけど。単価260リーフ。
「錬金術は、複数の素材を合成させて特殊な素材を生み出す技術のことだよ。特定の装備や魔導具、魔法薬の材料なんかは、錬金術で生み出さないと行けないらしいね」
んー、上位素材や特定素材を生み出すのに必要なわけか。錬金術っていうより合成とか調合って感じだな。
42階層。4枚の円盤状の武器を魔力で操り攻撃してくる『暗殺円士』。縦横無尽に飛び回り斬撃を放つ4枚の円盤は、シンプルながらも殺傷能力が高くて厄介な攻撃だ。円盤を破壊しても本体から新しく吐き出されるため、本体を仕留めない限り4枚の円盤を止めることは出来ない。
本体はぬめぬめした木の幹って感じの外見で、2メートル弱くらいの大きさ。粘液によって攻撃を滑らしダメージを軽減する。
円盤は常に回転しているため、音魔法で位置の補足が容易。粘液そのままでも斬る事は出来たけど、熱と風の複合魔法で乾燥させたら防御力めちゃめちゃ落ちた。
ドロップアイテムは『ソーサージェル』。魔法薬の原料だそうで、単価は200リーフ。
43階層。今までで一番でかい魔物の『重岩亀』。15メートルくらいはありそう。でっかい、マジででっかい。
俺の使っているウォーハンマーの素材元でもあり、背負っている甲羅の硬度は半端ない。どのくらい半端ないかと言うと、シルバーライト製の武器でも、ウォーハンマーでも、スネークソードでも、グランドドラゴンの槍でも、傷1つつけることが出来なかった。仕方ないので本体の首を切り飛ばしました。
ドロップアイテムは『硬化魔石』。装備品の強度を上げられる素材なんだそうだ。お値段230リーフ。
甲羅がドロップアイテムじゃないって事は、こんなでかい魔物が普通に外を歩いてるわけか。リンカーズヤバいな。
44階層。見た目も名前もまんま死神、『刈り取る者』。魔力体なので魔力無しの物理攻撃は無効。鎌を持ってローブを着たガイコツ。鎌による斬撃はまだしも、短距離転移を使ってくるうえに、周囲の魔力を吸い取り続けるエリアドレイン持ちという、最悪のデバッファーだ。
初見でハルのほうにジャンプされてマジで冷や汗かいたけど、こちらもジャンプを使えるのでなんとか対応できた。それ以降はシンにハルの護衛を頼み、最優先で撃破している。レイジードッグと一緒に出てこられると面倒臭さが跳ね上がる。
ドロップアイテムは『生命の実り』という綺麗な宝石だ。グリムリーパーからしか入手できない上に代替品のない特殊素材で、44階層をメインに戦っている冒険者もいるほどとか。お値段を聞くとその話にも説得力が出るという、単価440リーフ。
45階層。5メートルくらいありそうな巨大爬虫類の『暴走竜』。巨大な体、硬い皮膚、噛み付きと尻尾、体当たりと踏みつけ、極めつけに広範囲へのファイアブレスまで放ってくる、かなりの強敵だ。
ここまで攻撃範囲拡張を持たずに来るとか、あまり想定されてないのかもしれないな。
俺のウォーハンマーでも殺しきる事はできず、脳震盪を起こしているところを最大射程のスネークソードで首を落としてもらった。スネークソードはまだ通用するようでなにより。
広範囲のファイアブレスを放たれると全滅しかねないので、アサルトドラゴンは最優先で処理しなければならない魔物と言えるだろう。レイジードッグやブレスエレメントと一緒に出てこられると、本気でキレそうになる。
恐らくファイアブレスへの対抗策は防御魔法なんだろうな。スカーさんが使ったアクアヴェール。あれでブレスを防ぐんだろう。それとも盾のスキルとかでどうにかなるものだったりするのかな?
ドロップアイテムは『暴走竜の牙』。主に装備の素材らしい。お値段300リーフ。
「ベイクの最下層って89階層だったっけ?だとすると折り返しを過ぎたってことになるけど、正直戦闘きつくなってきたよな」
「まったくだね。ホムロさんはこの装備で最下層にいけるって言ってくれたけど、正直全然実感がないよ。大型の魔物に出てこられると、僕は殆ど役に立ててないし……」
「スネークソードが無かったら、もう少し前の階層で止まってたかもねー。最大まで伸ばすとかなりの長さになるから、大型には強い武器だよね。その分魔力消費が大きいんだけどー」
「私も正直言って、装備のおかげで戦えている感じですね。まだ進めるとは思いますが、あまり余裕は無いです」
「うん。みんな見上げるほど大きな魔物をあっさり倒すよね……。簡単にみんなの力になれるとは思ってないけど、こんな戦闘を自分にこなせるか不安しかないよ」
う~ん。50階層到達出来たら、一旦止まった方が良さそうだな。少なくとも攻撃範囲拡張無しで深階層域に入るのは危険そうだ。今だってさほど余裕あるわけでもないしな。
46階層のフラグを立てて帰還する。SPは220ほど増加しているので、そこまで長い足踏みをする必要はないはずだ。
カンパニーの動き次第では、1日3回探索に戻した方がいいかもしれないなぁ。
でも装備の更新の件もあるし、あー大変だなぁもう!
1
あなたにおすすめの小説
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる