「君と暮せば毎日がちょっといい日」

るみ乃。

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「寝相の真実」(蒼汰視点)

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「ぬくぬくやぁ……」
 あったかいぬくもりの中で目が覚めた。
 もう少しこのままでいたい――
 そう思ったけど、なんか背中があったかすぎる。

 ……いや、これ布団ちゃうな。
 そっと振り向くと、悠真が俺を後ろからぎゅっと抱きしめてた。

 しかも、自分の新しい布団までしっかりかぶってる。ずるい。
 おまけに俺の髪に顔をうずめて、気持ちよさそうに寝てるし。

 もぞっと動いたら、後ろから腕がきゅっと回ってきた。

「おはよ……昨日も俺の布団取っただろ」
 寝ぼけた声で、耳元にふわっと息がかかる。
 低くてあったかくて、朝からちょっと心臓に悪い。

「え~? 知らんて。布団のほうが勝手に寄ってきたんや」
「……言い訳」
「ほんまやで。ほら、布団も俺も、悠真に引力感じてんねん」
「……お前も布団も似たような性格してるな」
「つまり、かわいいってことやな」
「はいはい、調子のんな」

 口ではそう言いながらも、腕の力はぜんぜんゆるめてくれへん。
 むしろ、もう一段階きゅっと締め付けてくる。

 俺も寝返って、背中に手をまわして抱き返した。
 悠真の指先が髪をそっと撫でるから、
 思わず頬をすり寄せてしまう……。

「なぁ悠真、こうしてると落ち着くなぁ」
「……朝から甘えすぎ」
「ちゃうねん、これは充電。今日一日分のエネルギー補給や」
「……どんだけ電力食うねん」
「悠真の分まであったかくなるくらい?」

 そう言うと、悠真がくすっと笑って、髪をくしゃっと撫でた。
 
 “新しい布団”もいいけど、やっぱり“いつもの距離”のほうが好きやな。
 この距離が、俺らの朝。
 外の空気はきっと冷たいのに、部屋の中はぬくもりでいっぱい。
 布団の中で、もう一度ぎゅっと抱き合って、
 世界が目を覚ます前の静かなふたりの時間……
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