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「節分の日、鬼が二人」(蒼汰視点)
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節分の日って、なんでこんなに楽しい気分になるんやろなぁ。
仕事終わり、店の近くの商店街を歩いとったら、目に飛び込んできた。
鬼のお面と、豆のセット。
「……これ、絶対使えるやつやん」
気づいたら手に取ってた。
赤鬼の、ちょっと間抜けな顔。
悠真は今日、事務所行くって言ってたなぁ……
先に帰って……これ被って玄関で待っとったら……ふっ。
想像しただけで、口元が緩む。
「よっしゃ、決まりや」
ウキウキで袋ぶら下げて帰る途中、ふと嫌な予感がよぎる。
あいつ、節分とか無駄にちゃんとするタイプやしな……。
案の定やった。
スーパーの袋を提げて帰ってきた悠真と、
マンションの前で鉢合わせた瞬間……
俺の視界に入ったのは、鬼のお面。
「……は?」
「……え?」
数秒、二人で固まる。
「ちょ、悠真もかい!」
「そっちこそ……何してるんだ」
お互い鬼の面被ったまま見つめ合って、次の瞬間、吹き出した。
「なにこれ、二人とも鬼やん」
「考えること一緒すぎだろ」
結局、二人とも面を買ってきてたらしい。
「これ、ええかもな」
「だな……」
そんなわけで、家に帰ったら鬼の面で驚かせ合うことに決定。
先に玄関入った俺が、面を被って待ち構える。
ドアが開く。
「……」
「うおおおおお!!」
全力で出たら、悠真も鬼の面で立っとった。
「……はい?」
「……」
一瞬の沈黙。
それから、二人で腹抱えて笑った。
節分のメインイベントは夜や。
「今夜は恵方巻な」
「ええやん、二人でかじろ」
テーブルに並んだ恵方巻。
今年の恵方を向いて、無言。
「……近いな」
「喋ったらあかんねん」
距離近いまま、黙々と食べる。
一本丸ごとは、地味にきつい。
途中で目が合って、笑いそうになるのを必死で堪える。
最後、ほぼ同時に食べ切って――
「……どっちや?」
「同時じゃないか?」
「ほな、競争や」
次の一本で勝負。
僅差で俺の勝ち。
「罰ゲームな」
「……何ですか」
「後で豆まき、一緒にやること」
悠真は一瞬きょとんとして、ふっと笑った。
「それ、罰か?」
「楽しいからええやん」
鬼の面を並べて置いて、豆をつまむ。
鬼も内も、二人でやったら全部イベントになる。
節分の日。
笑って、食べて、ふざけて。
一緒に住んでると、行事も一緒に楽しめるんって
なんかめっちゃ嬉しい。
仕事終わり、店の近くの商店街を歩いとったら、目に飛び込んできた。
鬼のお面と、豆のセット。
「……これ、絶対使えるやつやん」
気づいたら手に取ってた。
赤鬼の、ちょっと間抜けな顔。
悠真は今日、事務所行くって言ってたなぁ……
先に帰って……これ被って玄関で待っとったら……ふっ。
想像しただけで、口元が緩む。
「よっしゃ、決まりや」
ウキウキで袋ぶら下げて帰る途中、ふと嫌な予感がよぎる。
あいつ、節分とか無駄にちゃんとするタイプやしな……。
案の定やった。
スーパーの袋を提げて帰ってきた悠真と、
マンションの前で鉢合わせた瞬間……
俺の視界に入ったのは、鬼のお面。
「……は?」
「……え?」
数秒、二人で固まる。
「ちょ、悠真もかい!」
「そっちこそ……何してるんだ」
お互い鬼の面被ったまま見つめ合って、次の瞬間、吹き出した。
「なにこれ、二人とも鬼やん」
「考えること一緒すぎだろ」
結局、二人とも面を買ってきてたらしい。
「これ、ええかもな」
「だな……」
そんなわけで、家に帰ったら鬼の面で驚かせ合うことに決定。
先に玄関入った俺が、面を被って待ち構える。
ドアが開く。
「……」
「うおおおおお!!」
全力で出たら、悠真も鬼の面で立っとった。
「……はい?」
「……」
一瞬の沈黙。
それから、二人で腹抱えて笑った。
節分のメインイベントは夜や。
「今夜は恵方巻な」
「ええやん、二人でかじろ」
テーブルに並んだ恵方巻。
今年の恵方を向いて、無言。
「……近いな」
「喋ったらあかんねん」
距離近いまま、黙々と食べる。
一本丸ごとは、地味にきつい。
途中で目が合って、笑いそうになるのを必死で堪える。
最後、ほぼ同時に食べ切って――
「……どっちや?」
「同時じゃないか?」
「ほな、競争や」
次の一本で勝負。
僅差で俺の勝ち。
「罰ゲームな」
「……何ですか」
「後で豆まき、一緒にやること」
悠真は一瞬きょとんとして、ふっと笑った。
「それ、罰か?」
「楽しいからええやん」
鬼の面を並べて置いて、豆をつまむ。
鬼も内も、二人でやったら全部イベントになる。
節分の日。
笑って、食べて、ふざけて。
一緒に住んでると、行事も一緒に楽しめるんって
なんかめっちゃ嬉しい。
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