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84.愛してるよ
しおりを挟む「おはよう」
旭が目を覚ますと、横で寝ているとろけそうな笑顔をした敦と目が合う。
結局、何回したのか記憶にはないが、尻穴に精液がかなり入っていることだけは分かる。
「おはよう、今何時だ?」
「17時だけど、起きてすぐする話がそれか?」
「だってなんか恥ずかしいし、それに明達に早く謝らないといけないし」
「あの二人なら、大丈夫だよ。四人でまた、手巻き寿司パーティーしようってさ」
「本当に!?良かった」
安心して涙を流しそうになっている旭の頬に、敦は手を置いて撫でる。
大きくて、暖かい手のひらが気持ちいい。
「旭はそうやって人の心配ばかりして。そういうところも好きなんだけどさ」
「敦、くすぐったい」
指先で頬を撫でるように触られたあと、頭に手を乗せて撫でられる。
「ところで、お願いごと決まったか?」
「決まってるけど、卵焼きまだ食べてないだろ」
「旭が買い物に行ってる間にもう食べたよ。これまで食べた卵焼きの中で一番おいしかった」
「本当に?」
「本当だよ。なのに、新さんが自分が作った手巻き寿司のほうが美味しいって言うから、喧嘩になって明に食べて判断してもらおうって事になってあんなことに」
そういうことだったのかと、旭は呆れて笑った。
「どちらも美味しいでいいのに。でも、俺のことで敦が怒ってくれたのは嬉しいな」
「そりゃ恋人が作った料理だからな。当たり前だろ。で、なんだ?指輪ならもう準備してあるぞ」
「え!?もう。俺、指輪のサイズ言ったっけ」
「言われてないけど、旭の指触ってサイズは分かってだからさ」
「触っただけで分かるなんて凄いな。お願いごとは指輪じゃないけど、嬉しいよ」
「指輪じゃなかったらなんだ。手料理か?」
「いいや、別にお願いすることじゃないと思うんだけどさ」
「なんだ」
まるで、プロポーズする前みたいに緊張している旭に敦は真っ直ぐ視線を合わせる。
「敦の幸せが俺の幸せだから、ずっと幸せでいて欲しいなって」
言い終わると、涙を浮かべた敦にキツく抱きしめられる。
「旭……。俺の幸せは旭の幸せだよ。だから旭とずっと一緒にいたい。愛してるよ」
真っ直ぐ目を合わせながら、唇にキスをさせる。
恥ずかしいけれど、今は敦のことを一瞬も目を離すに見ていたい。
唇を離すと、覚悟を決めてずっと言いたかったことを口にする。
「俺も敦の事、愛してるよ」
言い終わると、敦の顔がみるみる赤く染まっていった。
「あ、旭!?ダメだ。俺の方が恥ずかしくなってきた」
慌てて顔を隠す敦を旭は可愛いなと思い、微笑む。
「じゃあ前みたいに、ちゃんと言わない方がいい?」
「言って欲しいけど、こっちが恥ずかしいしち◯ぽも勃っちゃうよ」
顔を隠しながら敦はいたずらっ子のように、ニヤニヤと笑った。
こういう、変態なところも可愛いくて愛おしい。
「敦のエッチ」
「旭がエッチにさせてるんだからな」
敦の手が旭の頬を触り、顔が近付いてくる。
すると、旭のお腹がグウゥと音を立てた。
「あっ」
あまりに大きな音がなってしまい、旭は顔を赤くさせた。
その様子を見ながら、敦はクスリと笑う。
「そういえば、昼ご飯食べてなかったな。お風呂上がったら何か好きな物作ろうか」
「じゃあ、鶏の照り焼きとアスパラベーコンがいいな」
「旭の好物だな。了解。それじゃ、お風呂までお姫様抱っこしような」
「うん」
敦はベッドから立ち上がると、ベッドサイドに行き旭の背中に片手を置いた。
そのまま膝にも手を入れて、お姫様抱っこをする。
旭は腕の中で敦の顔と肉体美に見惚れてしまい、精液がたっぷり入っているアナルをキュンと締め付けた。
「旭が素直になれたご褒美に何か、プレゼントしたいな。そうだ。次は貞操帯を付けてみようか」
お風呂へと向かう最中、そんな事を敦にニヤニヤと笑いながら言われて、旭は再び勃起して我慢汁を垂らしてしまいそうになる。
「敦がいなきゃ射精できなくなっちゃうなんて、幸せすぎる」
「じゃあ、同居したら記念にプレゼントしような」
「楽しみだな♡」
貞操帯を付けられる事を想像して、再び陰茎をを勃起させながら、恋人の肉棒の形を覚えたおまんこをクパクパと伸縮させて、幸せになるための調教を待ち望んでいる旭を、敦はニヤニヤと笑いながら見つめた。
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