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第七章

停戦交渉1

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 気を失っていたルツィエは程なくして目を覚ました。

 頭上を飛び交う穀物倉庫の火焔が、まるでお祭りを彩る花火のように見える。それは薄曇りの街を背景にした色彩のある映画のワンシーンのようだった。とはいえ目を奪われている場合ではない。あのひとつと接触すれば、たちどころに花火となるのは自分だ。

 仔細はわからないが、とにかく正体不明の敵機に不意打ちを受け、地面に横たわっていることだけはわかっていた。おそらくは見るも無惨にチェイカは破壊されているだろうことも。

 それ以前に自分の体が壊れている。肋骨が折れているのか、脇腹が猛烈に痛い。その痛みは、意識が明瞭になればなるほど、激痛へと変わっていく。負傷しているようだ。痛みの程度から推察するにかなりの深手に違いない。
 もっとも墜落した経緯を考えれば、生存は奇跡的である。だがルツィエは、その幸運を無邪気に喜べない。

 ――妾の面目は丸つぶれだわ。

 悲哀のようなものを吐いて顔をあげると、遠くの空にハンニバルの姿がうっすらと見えた。さっきまでビュクシの街に死と破壊を降り注いだ雷光はもう轟かない。掲げた矛が力を失い、ゆっくりと振り下ろされているだけだ。

『無念――』

 互いの意識がリンクをしていたのか、そんなため息混じりのつぶやきを残し、ハンニバルは頭部のほうから黒煙と化して消えていく。
 あと少しだった。枯渇したマナも、ほんのわずかだが空中に残っていた。もう一撃浴びせられたなら、敵の息の根を止められたはずだ。

 薄らいだ残影となっていくハンニバルの声を聞く限り、とどめは刺せなかったのだろう。ふと気づけば、代理の杖はまだ手のなかにあった。しかし、それも手応えを失い、次第にどこかへ転送されていく。原理は不明だが、常軌を逸した召喚魔法が完結しきった証に見える。

 だが戦闘は、依然終結したわけではない。
 独裁者スターリンは晩年、絶大な権力をきわめたがゆえに病的なほど臆病になった。転生体としてその要素を受け継いだルツィエも、戦いの熱が冷めていくにつれ、深刻な不安に襲われていく。

 残り少ないマナは敵の継戦を不可能にするだろうが、援軍を得て士気のあがる敵軍は自分の落下地点を捕捉し、掃討作戦を開始するのではないか。近隣の空域に戦闘音のたぐいは聞こえてこないが、想像を否定する材料にはなりえない。

 一刻も早くこの場から離脱せねば――。

 生存は喜べなくても、死は怖いのだ。本能的な焦燥感が、彼女を激しく駆り立てる。
 しかし、体に力を入れると負傷した箇所が飛び上がるほど痛む。歯を食いしばるがルツィエはこれでも幼女だ。スターリンという本性はあれど、肝心な部分が子供仕様にできている。
 具体的にいうと彼女の体は年齢相応に弱く、激痛に耐えかねて悲鳴をあげていた。それでも涙をこらえ、泣き出さずに済んでいるのは恥をかきたくないという一心である。

「……グレアム?」

 ルツィエはペンダントを握り締め、悪魔の名を呼んでみた。
 あいにく返事はなかった。何らかの理由で通信が切れているようだが、他人の声を聞きたがったのはふいに洩れた弱気の表れであるし、不在はむしろ望ましい結果と言えた。

 もしも嫌みったらしい悪魔の声を聞いた途端、苦痛で泣き出してしまったら、いっそ腹を切り裂きたくなるくらいの羞恥を味わうだろう。日本国の伝統芸、切腹というやつだ。

 生存を模索すべき局面でありながら、彼女は必死に体面を気にしてしまう。それは一見不合理に思えるが、そうと言い切れない部分もある。なぜならルツィエはこのとき、不本意にも自分の敗北を悟りはじめていたからだ。

 途方もない破壊力をもった悪魔召喚をなし遂げておきながら敗北は確定的。逆転を試みようにも負傷の程度は重く、頼みのチェイカも残骸と化していては移動手段はない。
 また味方の支援を得ようにも、ハンニバルの攻撃は兄ばかりか鉄兜団にも及び、自軍の連携は寸断してしまっている。

 惨めな結果が自業自得であるときほど、人を落ち込ませるものはない。多数決を採って、責任を他人と分かち合ったわけではないのだ。全部自分が悪い。

 胸がじくじくとうずき、彼女は絶望感にさらされた。ハンニバルを召喚できたときは、それをパベルや敵軍に味わわせているという愉悦がルツィエにあった。けれど立場は完全に入れ替わっている。

 ぽつりぽつりと、赤い軍服の袖に涙の粒が落ちた。

 それは、彼女が彼女自身を憐れんだことで溢れた涙だ。と同時に、逃れがたい死への抵抗の涙でもあるだろうか。

 生存への意志は風前の灯だったが、まだ悪あがきの余地はあったようだ。そんな力がどこから湧いてくるのか判然としないが、気力がルツィエを奮い立たせる。

 地面に這いつくばりながら、彼女は身を隠す場所を探しはじめた。穀物倉庫の火の粉を浴び、熱風にさらされつつ、それでも一〇サンチずつ前進をおこなう。

 ルツィエの行為は実際、無駄なものだったかもしれない。全力であがいても、敵軍が到着したら一巻の終わりだ。離脱行動をとっても、死期を遅らせるのが精々ではないか。

 それでも彼女は、地面に爪を突き立て、前進を続ける。恐るべき執念だが、休んだら負けだった。この場合の敗北は、端的に死ぬことだ。戦いに負けても、生き延びれば次がある。

 煤と泥にまみれた顔は醜く、美しい髪は汗だくだ。まるで手負いの猟犬であるが、そこまで汚れきってなおルツィエは絶望に抗い、萎んだ心に火を着ける。

 その炎が赤々と燃え盛った瞬間――。唐突に意外なものが目に入った。

 霞がかった視界にぼうっと影が迫ってくる。最初は低空飛行のチェイカかもしれないと恐れ、反射的に身構えたものの、チェイカが発する独特の機動音が聞こえない。

 落下の衝撃でおのれの耳が悪くなった可能性はゼロではないが、徐々に大きくなってきたのは人のものとおぼしき乱れた足音だった。そして軍服の衣擦れ。相当距離が近い。敵兵か、はたまた味方か。

 どちらにせよ、ルツィエは狼狽し、喉に力を込めた。

 ――こっちに来るな!

 腹の底から絞りだしたはずの声は言葉にならなかったが、威嚇したところで助かるわけではない。逃げ出さねば。
 わずかな力を振り絞って横向きに体を引きずるルツィエ。その瞳に涙の膜を通して人影のシルエットが浮かび、彼女はそれに大声で話しかけられた。

「姫殿下! お助け申しあげます!」

 正直なところを言えば、彼女は敵軍と同じくらい味方も恐れていた。
 彼女が今回やったことは連携を無視した戦闘行為。大規模攻撃を指示されてはいたが、自軍に与えた被害は甚大で、誇り高き鉄兜団員たちはルツィエを軽蔑し、戦犯扱いしてもおかしくはない。そんな思いが内心うずいていたのだ。

 けれど軍靴の音も高らかに駆け寄った鉄兜団員たちは、口々にルツィエの身を案じ、いまにも倒れそうな体を支えてくるではないか。

「よくぞご無事で!」

 そう、彼らは敗北にまみれた自分を責めるどころか、救援に駆けつけてくれたようなのだ。敵の標的にされる危険を省みずに。

 独裁者というのは実に抜け目がなく、他人の自分にたいする評価を敏感に察する。臆病な者であるほどそうした部分に長けており、たとえ修羅場であっても感覚が錆びつくことはない。

 つまりルツィエは、鉄兜団員の振る舞いに深い敬愛を感じ取ったのだ。よって権威の失墜を恐れる気持ちは、たちまち氷解していった。

 王族という特別な出自と幼女という弱者の象徴。そんな特別さが彼女を救ったことは、細かい分析などなくても直感的に理解できた。ルツィエはただ、この状況に思う存分甘えればよかったのだ。

「ありがとう、貴方たち。けれど、妾のせいでベル兄様が……」

 流れ落ちる涙を拭いながらルツィエは言った。そして食いしばった奥歯から、恨めしげな嗚咽を洩らす。
 もちろんお芝居であるが、迫真の演技に味方は同情するばかりだ。

「お気を確かに。王子殿下の件は不可抗力でございます。いま心配すべきはご自身のお体かと」

 一人の鉄兜団員が優しくささやき、ルツィエの顔色に心配を向ける。きっと血の気が失せて真っ青なのだろう。だとすれば、衰弱を訴えてさらなる同情を買うのが得策だ。

「貴方たちには迷惑をかけたわ。でも本当に動くのもつらいの、助けて頂戴」
「承知いたしました。僭越ながらこのわたくしが」

 団員の一人は速やかに動き、弱音とも我がままともつかぬ言葉に従った。ルツィエは彼の逞しい両腕に抱えられ、重力から解放された。脇腹が死ぬほど痛むことを伝えると、抱きかかえるポイントをずらし、心憎い配慮をしてくれる。

 噂に聞くお姫様だっこという格好だが、無防備であることを除けば楽でいい。わずかな安堵感が湧いてきたルツィエは、寝返りを打ちつつ甘えた声で問うた。

「……ねぇ、教えて頂戴。戦況はどうなの?」

 現時点の彼女はパベルの代理で、全軍を掌握する義務があったから、随伴する鉄兜団員もあらたまった様子で返事をかえした。

「エディッサの殲滅に手間取った結果、市街戦でビュクシの各所が炎上しております。おかげで魔導戦が継続できず、敵軍ともに様子見に入った状況かと」

 他の鉄兜団員との連携は途絶えていたが、やはりマナ不足が足枷になったわけか。敵軍が予想以上に優勢であったため、火力の投入量が増し、より激しい枯渇を招いたとも言える。
 もっともそういった説明は、後に報告書でおこなうべきこと。ルツィエにとって大事なことは、ここまでの流れで身の安全にかんする見通しがついた点にある。

 まずは敵軍とのこう着状態。マナの残量から言って継戦は不可能であり、裏返せば、敵味方双方が停戦を望む状況なのは間違いない。それを梃子に戦いの幕を引けば、命の保証は得られる。

 もうひとつ、彼女には不安の種があった。兄パベルを筆頭に味方を巻き込んだことで、帰還した王都で軍法会議にかけられる不安が。

 ところが鉄兜団員たちは皆、忠誠心を忘れず、親愛なる情で寄り添ってくるではないか。そんな彼らがルツィエに不利な証言をするわけがない。

 相手の望みどおり停戦条件でビュクシを奪われたら、戦略的には敗北である。だが、保身を図る担保があれば、個人的な損得は最低限で済む。

 何しろあの目障りな兄を葬り去れたのだ。むしろ後々、何倍もの利益を生むに違いない。
 権力者は大抵負けず嫌いだが、目的に適うなら平気で汚点を受け入れる。ルツィエもその例に洩れず、さっきまで死に物狂いで戦っていたのが嘘のように、冷淡な頭で部下を手招きする。みずから停戦命令を出し、即時対応にあたらせようと考えたのだ。
 しかしこのとき、意外なことが起きる。鉄兜団員たちの挙動がおかしいのだ。

「いまは姫殿下のご助命が最優先だ」
「馬鹿なことを言うな。パベル殿下の仇を討たねば、我々鉄兜団の名折れぞ」

 耳を澄まさずとも飛び込んでくる声に次ぐ声。どうやら団員たちは講和派と継戦派に割れ、意志統一ができていないらしい。
 ルツィエは味方の造反は避けたいから、気合いで声を張り、彼らの議論に介入した。

「待ちなさい。継戦を選ぶとしても、魔法を使わずに戦況を打開できる自信はあるのかしら?」
「そこは白兵戦で。命尽きるまで姫殿下に付き従う所存です」

 継戦派の団員が胸を張ったが無駄死にはご免蒙りたいし、いまの鉄兜団には結束を求めたいというのがルツィエの本音だ。

「ものには優先順位があるの。さらなる犠牲を出さないことを兄なら選んだはずよ」

 毅然として言い返し、彼女は継戦派を言い負かすことに決めた。
 そのための論理は次のようなものだ。

 残念なことに、ビュクシの民衆は叛乱軍を支持している。地上戦に移行した場合、彼らは敵側にまわり、窮地に陥るだろう。万が一チェイカを失ったら、自分たちは退避手段すら失うのだ。王都へ戻る手だてがあるうちに、戦いを終わらせねばならない。
 これらをまとめて継戦派の団員にぶちまけると、彼は無謀にも抵抗を示した。

「ビュクシはトルナバの金鉱を管理する、辺境の重要都市です。それを敵に奪われたうえ、我が国を支える資産をみすみす失うのは是が非でも避けねばなりません」

 提示された論拠は、間違いではないが単純過ぎた。ゆえにルツィエの反駁に遭う。

「金鉱なんてあげてしまえばいいの。いくら重要資産でも、労働者が急に増えたりしないのだから、生産量は変わらないでしょ? 敵が金の確保を図ってもその量は微々たるもの」

 彼女の反論を補強するような意見を、べつの鉄兜団員が述べた。

「姫殿下。金の製錬所にかんしては先ほどの戦いで出火しておりました。しばらくは生産活動自体が滞ることになるかと存じます」
「だとすれば、なおさら万全の状態で奪還しても遅くはないわね」

 議論の結果は、圧勝である。しかしルツィエは、話をそこで終わらせない。
 彼女は性格が悪いため、継戦派の団員が国益を考えて発言したわけでないと薄々悟っていた。停戦を受け入れたら敗北は確実。それを看過すれば責任を問われ、自分の首を絞める。そんな結末は願い下げだというのが継戦派の本心だろう。

 懐柔して、安心させてやる必要がありそうだった。心理戦に長けた彼女はここで本領を発揮する。

「いいかしら、貴方がた。有事の際、兄の権限を妾が引き継ぐことになっていたのはご存知よね? それは全ての判断の責任は妾一人が負うということ」

 呼吸をため、団員の顔をぐるりと見まわす。言葉が十分浸透したのを見計らって彼女は決め台詞を吐く。

「大丈夫、お前たちは決して罪に問われないの。王族の名誉に懸けて誓うわ、だから安心して働きなさい。一刻も早い停戦と、ビュクシからの離脱のために」

 このひと言は抜群に効いた。継戦派の団員はパベルの無念を晴らすという主張を引っ込め、どこか安堵に似た表情を浮かべたからだ。
 鉄兜団の忠誠が繋ぎ止められたことを確信し、顔にこそ出さないがルツィエも満足する。そんな彼女に頭を下げ、講和派の団員が慎ましくも力強い言葉を放った。

「寛大なご判断だと思います、姫殿下」

 その発言に反対する意見は出なかったし、不満げな顔はひとつもない。ルツィエは「和睦は決定事項ね」と控え目な声で告げ、例によって薄気味悪い顔でニタニタとほくそ笑む。

 ところが鉄兜団を取りまとめたことがわかった瞬間、張りつめた緊張が解けせいで骨折した箇所に痛みがぶり返した。

 抱きかかえる団員に気づかれないよう、呻き声を押し殺すも、仰ぎ見た薄曇りの空はどんな表情も浮かべておらず、苦痛は彼女を再び地獄に突き落とした。

「姫殿下、お加減が悪そうですが?」

 抱きかかえた鉄兜団員は脂汗をかくルツィエに驚き、すかさず適切な配慮を示した。瓦礫をかき分け安全な場所を探し、崩れた石の縁にしゃがんで、彼女を休ませる判断を下したのだ。

「……ありがとう、助かったわ」

 必死に声を絞り出したルツィエの負傷箇所を弛めるべく、部下は軍衣のボタンを解き、締めつけから解放した。そして何があっても離れないとばかりに、数メーテル距離を置いて歩哨に立つ。
 臣下の鑑のような男にたいし人並みの感謝を抱くルツィエだが、薄れゆく思考はここぞとばかりに後ろ向きとなる。
 苦痛は憂鬱を導くのだ。軍法会議を乗り切る自信は得たものの、あらためて考えればパベルの落命はたんなる司令官の死ではない。

 ――兄を殺した妾を、父上は許すだろうか?

 父上とはすなわち、イェドノタ連邦の最高指導者《魔王》のことである。
 起きた出来事の重みから言って、何らかの状況報告を求められる可能性は高い。それを通じてパベルの死に触れざるをえないことは確実である。

 だがそれにたいして《魔王》がどのような反応を示すか、彼女は曖昧にしかイメージできないのだ。
 魔導戦に長けた軍人として育てられ、政務とは無縁に過ごした彼女にとって、《魔王》は家族思いな善き父親でしかない。とはいえ、それと同じ顔を政務の場で見せるという読みはあまりに能天気。

 それにもうひとり、パベルの死を単なる不可抗力で済まさないだろう人物がいた。エルヴィン・イェーガーだ。

 彼女を一人前の魔導師に鍛えあげた鬼の家庭教師はその手の検証を杜撰にやり過ごす男ではない。公正なる廷臣として、彼が父に余計な進言をする恐れは無視できないだろう。

 苦痛は憂鬱を招き、憂鬱は弱気を招く。権力闘争とは結局、茨の道なのだ。どんなに良い流れを掴んでも障害は次々と現れ、思考は悪いほうにばかり転がる。気の休まる暇などほんの一瞬だ。

 そんな彼女を解放したのは、唐突に湧いた深い眠気だった。実際のところ、それが眠気であるのかどうかもわからない。苦痛を遮断すべく、意識が飛んだようにも思える。

 答えはどちらともつかなかったが、べつに気にしなかった。心身ともに限界を迎えたルツィエには、苦しみが楽になるならもう何でもよかったのだ。(続く
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