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第2章 グランタリア大陸東部編
66.日焼け止め薬の実験!
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僕、リムル、エレミアは王都アッシュの宿に滞在していた。
仮眠から起きた彼女達へ、僕は日焼け止め薬のアイデアを話してみた。
するとエレミアが激しく首を縦に振る。
「せっかく暑い国に着てるのに、服で体を覆うのはイヤだったのよ。でも刺すような日差しで日焼けするのはもっとイヤだったの。だからシオンが考えた日焼け止め薬、成功させてね」
「私も裸になって胸を出したい―」
……それって日差しに関係なく、ただリムルが裸でいるのが好きなだけだよね……
さっそく日焼け止めを作ってみよう。
前世の日本の記憶では、日焼けクリームには紫外線散乱剤と紫外線吸収剤が必要で、酸化亜鉛、酸化チタンが主成分だったような……このエクストリア世界では作れないモノばかりだよね……
でも僕のチートスキル《創造魔法陣》があれば、問題なく作れるはず……
僕は背嚢型のマジックバックから、樹油と栄養剤を融合させたクリームを取り出す。
これは毛生え薬を作った時に利用した下地薬で、余ったから背嚢に入れておいたモノだ。
床に羊皮紙を置いて、《創造魔法陣》のスキルを開放してペンで魔法陣を描いていく。
魔法陣には『紫外線散乱』と魔法文字でしっかりと記入する。
そして、その上に下地クリームを乗せて、手を添えて魔法陣へ魔力を流していくと、容器の中のクリームが光輝き、 紫外線散乱剤へと変化した。
同じ要領で『紫外線吸収』の薬を作っていく。
完成した二つの薬を《創造魔法陣》で『融合』させれば、日焼け止め薬のできあがりだ。
さて……この日焼け止め薬を使って、誰かで実験したいけど……この場にはエレミアとリムルしかいない……
僕はダメ元で二人に聞いてみることにした。
するとエレミアは激しく首を横に振る。
「実験なんてイヤよ……もし薬が失敗してたら、お肌が火傷するからイヤ」
「うーん、私はしてもいいかもー。皮膚も強いほうだし、シオン様が一緒に実験するなら、やってもいいよー。二人で仲よく火傷しよ」
そう言ってリムルが僕に抱き着いてくる。
……サラリと不吉なことを言わないで……全身火傷なんてイヤすぎる……
でも、薬が大丈夫なことを証明しないと、安心して使えないし……やはり僕もやるしかないかな……
僕とリムルが試薬の実験をすることになり、エレミアに日焼け止め薬を塗ってもらうことに。
リムルはパッパと服を脱いで、『ブラーフ』と『パンピ』だけの状態になると、床にうつ伏せで寝そべった。
すると手に日焼け止め薬をつけたエレミアが、リムルの体にまんべんなくクリームを塗っていく。
「リムルお姉様の肌って、本当にスベスベでとてもキレイ。憧れちゃう」
「その触り方、ちょっと気持ちいいかもー」
……二人の雰囲気が怪しくて、目のやり場に困るんですけど……
リムルの体に薬を塗り終わると、二人は僕の顔を見てニヤニヤと微笑む。
「さあ、シオンの番よ。観念して塗らせなさい」
「私がシオン様をスッポンポンにしてあげるー」
「うわー、二人とも止めて! 落ち着いて―!」
リムルに服を強引に脱がされ、床に押しつけられた僕は、エレミアに成されるがまま、薬を全身に塗られていく。
そして全身薬まみれになった僕とリムルは、下着姿のまま、ベランダへソファを移動させて、実験を開始した。
それから一時間後……日差しはキツイけど、皮膚にチクチクする痛みはない。
何もすることがないので、段々と眠くなってきたな……
いつの間にか寝てしまっていたようで、起きると太陽が沈みかけていた。
ソファを部屋の中へ片付けていると、リムルとレミリアが僕の顔を見て、噴き出しそうな表情で耐えている。
「ひ……日……焼け止め薬の効果ってすごいわね……ホントに一部しか日焼けしてないんだー」
「ホ……ホントにシオン様の作った薬ってすごーい……」
……一部しか日焼けしてない……おかしいな全身にくまなく薬を塗ったのに……どうしてリムルは腹をかかえて泣き笑いしてるの?……まさか!
もしかするとイタズラされたかもしれないと気づいた僕は、洗面所へ駆け込み、鏡で自分の顔を映す。
すると目の周りだけ、真っ黒に日焼けしていて、その他の部分は全く日焼けしていなかった。
……これって、まるでパンダじゃないか……
明日にはお城に向かわないといけないのに、こんな顔でどうやって行けばいいんだよ……
「リムル! エレミア! やってくれたね!」
「怒んないで、ちょっとしたでき心なの」
「ごめんなさーい。シオン様許してー」
二人が縋りついてくるけど、許してあげないからね。
仮眠から起きた彼女達へ、僕は日焼け止め薬のアイデアを話してみた。
するとエレミアが激しく首を縦に振る。
「せっかく暑い国に着てるのに、服で体を覆うのはイヤだったのよ。でも刺すような日差しで日焼けするのはもっとイヤだったの。だからシオンが考えた日焼け止め薬、成功させてね」
「私も裸になって胸を出したい―」
……それって日差しに関係なく、ただリムルが裸でいるのが好きなだけだよね……
さっそく日焼け止めを作ってみよう。
前世の日本の記憶では、日焼けクリームには紫外線散乱剤と紫外線吸収剤が必要で、酸化亜鉛、酸化チタンが主成分だったような……このエクストリア世界では作れないモノばかりだよね……
でも僕のチートスキル《創造魔法陣》があれば、問題なく作れるはず……
僕は背嚢型のマジックバックから、樹油と栄養剤を融合させたクリームを取り出す。
これは毛生え薬を作った時に利用した下地薬で、余ったから背嚢に入れておいたモノだ。
床に羊皮紙を置いて、《創造魔法陣》のスキルを開放してペンで魔法陣を描いていく。
魔法陣には『紫外線散乱』と魔法文字でしっかりと記入する。
そして、その上に下地クリームを乗せて、手を添えて魔法陣へ魔力を流していくと、容器の中のクリームが光輝き、 紫外線散乱剤へと変化した。
同じ要領で『紫外線吸収』の薬を作っていく。
完成した二つの薬を《創造魔法陣》で『融合』させれば、日焼け止め薬のできあがりだ。
さて……この日焼け止め薬を使って、誰かで実験したいけど……この場にはエレミアとリムルしかいない……
僕はダメ元で二人に聞いてみることにした。
するとエレミアは激しく首を横に振る。
「実験なんてイヤよ……もし薬が失敗してたら、お肌が火傷するからイヤ」
「うーん、私はしてもいいかもー。皮膚も強いほうだし、シオン様が一緒に実験するなら、やってもいいよー。二人で仲よく火傷しよ」
そう言ってリムルが僕に抱き着いてくる。
……サラリと不吉なことを言わないで……全身火傷なんてイヤすぎる……
でも、薬が大丈夫なことを証明しないと、安心して使えないし……やはり僕もやるしかないかな……
僕とリムルが試薬の実験をすることになり、エレミアに日焼け止め薬を塗ってもらうことに。
リムルはパッパと服を脱いで、『ブラーフ』と『パンピ』だけの状態になると、床にうつ伏せで寝そべった。
すると手に日焼け止め薬をつけたエレミアが、リムルの体にまんべんなくクリームを塗っていく。
「リムルお姉様の肌って、本当にスベスベでとてもキレイ。憧れちゃう」
「その触り方、ちょっと気持ちいいかもー」
……二人の雰囲気が怪しくて、目のやり場に困るんですけど……
リムルの体に薬を塗り終わると、二人は僕の顔を見てニヤニヤと微笑む。
「さあ、シオンの番よ。観念して塗らせなさい」
「私がシオン様をスッポンポンにしてあげるー」
「うわー、二人とも止めて! 落ち着いて―!」
リムルに服を強引に脱がされ、床に押しつけられた僕は、エレミアに成されるがまま、薬を全身に塗られていく。
そして全身薬まみれになった僕とリムルは、下着姿のまま、ベランダへソファを移動させて、実験を開始した。
それから一時間後……日差しはキツイけど、皮膚にチクチクする痛みはない。
何もすることがないので、段々と眠くなってきたな……
いつの間にか寝てしまっていたようで、起きると太陽が沈みかけていた。
ソファを部屋の中へ片付けていると、リムルとレミリアが僕の顔を見て、噴き出しそうな表情で耐えている。
「ひ……日……焼け止め薬の効果ってすごいわね……ホントに一部しか日焼けしてないんだー」
「ホ……ホントにシオン様の作った薬ってすごーい……」
……一部しか日焼けしてない……おかしいな全身にくまなく薬を塗ったのに……どうしてリムルは腹をかかえて泣き笑いしてるの?……まさか!
もしかするとイタズラされたかもしれないと気づいた僕は、洗面所へ駆け込み、鏡で自分の顔を映す。
すると目の周りだけ、真っ黒に日焼けしていて、その他の部分は全く日焼けしていなかった。
……これって、まるでパンダじゃないか……
明日にはお城に向かわないといけないのに、こんな顔でどうやって行けばいいんだよ……
「リムル! エレミア! やってくれたね!」
「怒んないで、ちょっとしたでき心なの」
「ごめんなさーい。シオン様許してー」
二人が縋りついてくるけど、許してあげないからね。
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