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九尾の狐の菊の陰謀
7☆眠る狐
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「で、殿下…あの…」
真剣なお顔をして迫ってこられて殿下も操られていて、好きだとか言われたら困る。
(ここで威津那が手を引いて逃避行…ってなったら…素敵かも……♡
……なんて妄想している場合じゃない!)
真剣な瞳で橘を見て手を取って、唾を飲み、
「僕たち…」
「婚約なんて」
「してないよね!」
「です!」
言葉は重ならずとも思いは重なっていた。
「ん?」
二人は同時に首を傾げる。
「橘は、ほかに好きな人いるんだよね?」
殿下は落ち着いて確認する。
「僕と婚約の約束してないよね?」
「はい!黒御足威津那が私の婚約者です!」
「よかった。操られてない……」
殿下はホッとしてその場にへたり込む。
「みんな、冗談ひどいよ……僕と橘が婚約してるって冗談を口裏合わせて……」
殿下はホッとしているところに、
「恐れながら、僕たち以外そのことを信じているのならばいずれそう言うことにさせられてしまうというのとです…」
紺太は膝を折り頭を下げて進言をした。
「え…え、ええええぇぇ!こんな怪奇現象初めて体験したよ!」
殿下はわざとらしく驚く。
「殿下、喜んでいらっしゃる?」
「ううん、少しでも楽しい方に考えたかっただけ……」
殿下は、あははと笑って誤魔化した。
殿下は朗らかで楽しい、ご性格であった。
「操られてないのは殿下と私と紺太だけってこと?」
橘は紺太に向き直り聞く。
「……多分ね…」
紺太は難しい表情をして今の現状を分析する。
「殿下と橘がキスした時に概念の呪いを強い妖力持ったものの仕業だよ」
「宮中の中にあやかしがいるの?それって危険じゃないの?」
と橘は言いつつ、自分も紺太も父も半妖という事を思えばいるのは不思議ではない。
「人には人、あやかしにはあやかしの対応が適切に対処することが一番頼りになる、もし万が一『人』が対応できなければあやかしが不審なものを倒す役目があるんだと、陰陽寮長は言っていたよ。で、僕は西を守るあやかしとして任じられているんだよ。」
と、胸を張って自慢をした。
あやかしが宮中に入れないようにあやかしの四神なる肉体のある神くらいを頂いたとあやかしも四方に存在して、紺太は西のあやかしの四神として仕事をしていると陰陽寮長の晴綛が言っていた。
「今回の妖術は、僕の西の方位に『眠る狐』の仕業だと思うんだよね……」
と橘と瞳を合わせて神妙に答える。
「眠る狐?」
橘は首を傾げる。
(阿部野の娘なのに知らないなんて……それじゃ威津那にバレないはずだよね……)
それに威津那にとって、とんでもない秘密でもあるので、
「ま、僕のエリアに、封印されているすごい能力をもつ、あやかしがいたずらをして縁をかえちゃったってことだよ。」
と、紺太は、とりあえずそう説明した。
「さらに宮中の人間の記憶を変えちゃうほどの強い妖狐ってことなのね。」
宮中最強な霊力を持つ父様や威津那、呪いをも跳ね返してしまうような陽の気を秘めた殿下の側仕えのものを記憶を変えてしまうほどとは……とんでもない力を秘めている『眠る狐』とはいかなる存在なのだろうと思いつつ、
(妖狐愛好家の威津那には知られないようにしなくちゃね…)
と、そこを心配してしまった。
真剣なお顔をして迫ってこられて殿下も操られていて、好きだとか言われたら困る。
(ここで威津那が手を引いて逃避行…ってなったら…素敵かも……♡
……なんて妄想している場合じゃない!)
真剣な瞳で橘を見て手を取って、唾を飲み、
「僕たち…」
「婚約なんて」
「してないよね!」
「です!」
言葉は重ならずとも思いは重なっていた。
「ん?」
二人は同時に首を傾げる。
「橘は、ほかに好きな人いるんだよね?」
殿下は落ち着いて確認する。
「僕と婚約の約束してないよね?」
「はい!黒御足威津那が私の婚約者です!」
「よかった。操られてない……」
殿下はホッとしてその場にへたり込む。
「みんな、冗談ひどいよ……僕と橘が婚約してるって冗談を口裏合わせて……」
殿下はホッとしているところに、
「恐れながら、僕たち以外そのことを信じているのならばいずれそう言うことにさせられてしまうというのとです…」
紺太は膝を折り頭を下げて進言をした。
「え…え、ええええぇぇ!こんな怪奇現象初めて体験したよ!」
殿下はわざとらしく驚く。
「殿下、喜んでいらっしゃる?」
「ううん、少しでも楽しい方に考えたかっただけ……」
殿下は、あははと笑って誤魔化した。
殿下は朗らかで楽しい、ご性格であった。
「操られてないのは殿下と私と紺太だけってこと?」
橘は紺太に向き直り聞く。
「……多分ね…」
紺太は難しい表情をして今の現状を分析する。
「殿下と橘がキスした時に概念の呪いを強い妖力持ったものの仕業だよ」
「宮中の中にあやかしがいるの?それって危険じゃないの?」
と橘は言いつつ、自分も紺太も父も半妖という事を思えばいるのは不思議ではない。
「人には人、あやかしにはあやかしの対応が適切に対処することが一番頼りになる、もし万が一『人』が対応できなければあやかしが不審なものを倒す役目があるんだと、陰陽寮長は言っていたよ。で、僕は西を守るあやかしとして任じられているんだよ。」
と、胸を張って自慢をした。
あやかしが宮中に入れないようにあやかしの四神なる肉体のある神くらいを頂いたとあやかしも四方に存在して、紺太は西のあやかしの四神として仕事をしていると陰陽寮長の晴綛が言っていた。
「今回の妖術は、僕の西の方位に『眠る狐』の仕業だと思うんだよね……」
と橘と瞳を合わせて神妙に答える。
「眠る狐?」
橘は首を傾げる。
(阿部野の娘なのに知らないなんて……それじゃ威津那にバレないはずだよね……)
それに威津那にとって、とんでもない秘密でもあるので、
「ま、僕のエリアに、封印されているすごい能力をもつ、あやかしがいたずらをして縁をかえちゃったってことだよ。」
と、紺太は、とりあえずそう説明した。
「さらに宮中の人間の記憶を変えちゃうほどの強い妖狐ってことなのね。」
宮中最強な霊力を持つ父様や威津那、呪いをも跳ね返してしまうような陽の気を秘めた殿下の側仕えのものを記憶を変えてしまうほどとは……とんでもない力を秘めている『眠る狐』とはいかなる存在なのだろうと思いつつ、
(妖狐愛好家の威津那には知られないようにしなくちゃね…)
と、そこを心配してしまった。
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