124 / 195
第4章 お祭りクレープとカルボナーラ
32.天狗と狐
しおりを挟む
マスターがカウンター奥へ戻った後、天太君が口を開いた。
『しかし、驚きましたよ。パン屋のご主人が御使の狐だったなんて。しかも、豊月さんの知り合いの……』
天太君には、あの祭りの後に真白さんの正体について共有していた。
『ええ、隠していてすみません。一応人間界に潜伏する任務なので、あまり人間達に素性を明かせないんです』
『明かしたところで、腰を抜かされてしまうじゃろうしな』
神様は天太君のコーヒーカップから、コーヒーの幽霊を取り出して飲み始めた。
『あっ、また勝手に……』
『はは、いーっすよ。減るもんじゃないし』
『ふふん、夏也も天太の広い心を見習うがよい』
『全く……。話が逸れましたが、天狗が何故執拗にこむぎを追ってくるのか、あの妖狐が銀胡なのか、こむぎと何か関係があるのか……それぞれ確認するには、今は天狗と話せたらそれが一番近道なんですよね?』
『そうですね。何処に居るのか検討がつかない銀胡よりも、居場所がはっきりしている天狗達の方が話を聞きに行き易いですが、また急に襲われては敵いません……』
真白さんも困り顔でコーヒーを一口すすった。
『廃寺に近づく際に、真白さんが一緒だと彼等を刺激してしまう可能性がありますしね……』
『しかし、ぼでぃがーどが居なくては、ちと不安じゃのう……』
『しかし、驚きましたよ。パン屋のご主人が御使の狐だったなんて。しかも、豊月さんの知り合いの……』
天太君には、あの祭りの後に真白さんの正体について共有していた。
『ええ、隠していてすみません。一応人間界に潜伏する任務なので、あまり人間達に素性を明かせないんです』
『明かしたところで、腰を抜かされてしまうじゃろうしな』
神様は天太君のコーヒーカップから、コーヒーの幽霊を取り出して飲み始めた。
『あっ、また勝手に……』
『はは、いーっすよ。減るもんじゃないし』
『ふふん、夏也も天太の広い心を見習うがよい』
『全く……。話が逸れましたが、天狗が何故執拗にこむぎを追ってくるのか、あの妖狐が銀胡なのか、こむぎと何か関係があるのか……それぞれ確認するには、今は天狗と話せたらそれが一番近道なんですよね?』
『そうですね。何処に居るのか検討がつかない銀胡よりも、居場所がはっきりしている天狗達の方が話を聞きに行き易いですが、また急に襲われては敵いません……』
真白さんも困り顔でコーヒーを一口すすった。
『廃寺に近づく際に、真白さんが一緒だと彼等を刺激してしまう可能性がありますしね……』
『しかし、ぼでぃがーどが居なくては、ちと不安じゃのう……』
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
391
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる